Everyday Magic-筆に想いを

心に響く言葉や詩歌を、書でつづる

「一期一会」そして「独座観念」-出会いを尊び味わう心

 

 

 

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「一期一会」(いちごいちえ) はがき

 

一期というのは、仏教の言葉で一生を意味するそうです。

そして「一期一会」とは

この度の茶会においての出会いは、

またくり返すことのない一度限りのものと心得て、

主客とも誠意を尽くすべしという主旨の言葉として

知られています。

 

引いては、人生の出会い全般、

そして日常を共にする身近な集いであっても

その時々がまたとはない貴重な時間であることを

思い起こしてくれます。

 

元々は、茶道における千利休の言葉ともされ、

弟子の『山上宗二記』の中にその主旨が見られようです。

そして今日広く知られる

「一期一会」という言葉が示されたのは、

江戸時代の大老井伊直弼の『茶湯一会集』によります。

 

また、この言葉と対語として

「独座観念」というものがあるそうです。

こちらは、

茶会が終わり、お客様をしっかりお見送りした後も

あたふたと片付けたりせず、客人のその後、

そして自身についても思いを馳せ、静かに

また一服立てながら、一人向き合うという意味の

ようです。

 

書をやっていて

「独座観心」

(独座して心気を澄ます)

という菜根譚での言葉は知っていましたが、

茶道の心得としての「独座観念」は

初めて知りました。

 

いずれにしても、

日常の繰り返しに思えたり、

同じようなことがあったとしても、

一瞬一瞬、全く同じということはないわけです。

実は尊い、ひとつひとつの出会いを、

じっくりと味わうという機会の大切さを

あらためて感じさせてくれる言葉なのですね。

 

日々、慌ただしく過ごしてしまわず、

丁寧に人や物事と出会い、楽しみ味わって

いこうと感じます。

 

今日もご覧いただき、ありがとうございました。

 

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