さて、
2012年3月11日
2013年3月11日
2014年3月11日
2015年3月11日
2016年3月11日
2017年3月11日
2018年3月11日
2019年3月11日
2020年3月11日
2021年3月11日
きょうで、東北・関東大震災が発生してからついに10年を迎えました
2022年3月11日
2023年3月11日
と、毎年記事を書いてきていますように、本日2023年3月11日で、東北・関東大震災(日本政府、マスコミの表記では東日本大震災)が発生してから、今年で11年を迎えました。
もちろん大震災発生時にも、
2011年3月13日
今回の東北地方太平洋沖地震について、ブロガーの一人として記事を書かせていただきます
2011年4月11日
3月18日
東北・関東大震災の震災特別番組で見た、メディアやフジテレビの報道のあり方、NHKの頼もしさ
など、いくつかの大震災に関連した記事を更新しています。
大震災発生から13年を迎えたことから、テレビでは先週より、NHKを中心に、在京キー局はテレビのニュース番組内での特集で。
東北・関東大震災から10年を迎えたことについて特集した番組が数日前から流れ、この記事を更新した3月11日には、ほとんどのキー局で大震災の特集番組が放送されていました。
また、国立劇場で、天皇・皇后両陛下のご参加のもとに行なわれていた政府主催の追悼式については、10年の節目だった2021年が最後となっています。
ただ、岸田首相は福島県主催の式典には参加されたそうです。
◆13年目を迎えた東北・関東大震災の死者・行方不明者の数は?
まず、2022年3月9日付で警視庁がまとめたところによりますと、東北・関東大震災の死亡が確認された人は19702人。
行方不明者は2520人でしたから、死者・行方不明者を合わせると21722人。
1年前と比べて、少し死者が増加していました。
大震災発生から13年を迎えたことで、あらためまして、このたびの大震災でお亡くなりになった方には心からのご冥福をお祈り申し上げます。
ほかにも、復興庁が2023年3月末までの集計によると、避難生活中に体調の悪化や自ら命を絶つといった震災関連死も3789人に上っていたことが明らかとなったのでした。
あらためて、大震災さえなければ、震災関連死もなく、もっと生き長らえていた人々が多かったかもしれないのにと思わずにはいられません……。
◆2023年8月24日は、日本の原発初 福島第一原発にとっては記念すべき日に 1回目の処理水の一部を海洋に放出
次に、これが終息しなければ本当の意味での福島県の復興はあり得ないと思われる、東京電力福島第一原子力発電所(以下、福島第一原発)についてですが、2023年には福島第一原発においてとても大きな動きがありました。
そこで、この項目ではその大きな動きについて書いてみたいと思います。
2023年8月24日(木)
この日は、日本の原発初。
そして、東京電力福島第一原子力発電所(以下、福島第一原発)にとっては記念すべき日でもありました。
それは、ついに処理水の一部が海洋に放出されたことです!
みなさんもご存じのように、2011年の福島第一原発事故でメルトダウンによって溶け落ちた核燃料を冷やすために、放射性物質を含む水が注入されているが、この放射性物質に含まれる水の大半はALPS(多核種除去設備)という専用の設備で除去され、取り除くことの難しいトリチウムを含む水のことを処理水と呼んでいます。
そこで政府は、WHOが示す飲料水の基準から、さらに7分の1に薄める計画を立てていて、その安全を検証してきたIAEA(国際原子力機関)のグロッジ事務局長は、
「放出に対する日本の取り組みは、国際的な安全基準に合致している」
と包括的な報告書を公開。
8月22日には、
「具体的な放出時期については、気象・海象条件に支障がなければ、8月24日を見込む」
と岸田首相が表明。
8月31日の岸田首相の冒頭の発言では、次のように説明していました。
「本日、坂本全漁連(全国漁業協同組合連合会)会長を始め、漁連の皆様方とお目にかかり、率直な意見交換をさせていただきました。
本日のやりとりを踏まえ、明日朝、関係閣僚会議を開催し、政府全体で、安全性の確保や風評対策の取組状況について改めて確認し、東京電力によるALPS処理水の放出の具体的な日程を決定することといたします」
そのうえで、風評への影響や、なりわいの継続に対する不安に対処すべく、たとえ今後数十年の長期にわたろうとも処分が完了するまで政府として責任を持って取り組んでいくと重ねて強調したのでした。
この岸田首相の決断に対し、「たまり続ける処理水を処分するにはやむをえない」と容認する声が上がる一方、地元の漁業関係者は「魚が売れなくなるのではないか、不安だ」と話し、風評被害への懸念はなお残っています。
そして、8月24日(木)についに処理水の一部を放出したのでした。
1回目となる、タンクに貯めていた水7800万トン分の放出が処理水の海洋放出が開始され、9月11日の日付で完了することに。
2023年度の放出は計4回で、トリチウムの総量は約5兆ベクレルという。
10日夜までの東電や環境省などによる海水のトリチウム濃度の測定では、放出を止めるレベルを大幅に下回っている。
次に10月5日、東京電力は福島第一原発で処理水を薄める海水の汲み上げを開始し、2回目となる処理水の海洋放出を開始した。東京電力は来年3月末までに3万1200トンの処理水を放出する計画で、1回目では7788トンの処理水を放出。
2回目も前回同様に17日間で約7800トンの処理水を放出する計画。
11月20日には、11月2日から始まった3回目の放出が終了することに。
3回目分として計画していた総量約7800トンの放出を完了したと発表
今年は、2月下旬に4回目の処理水の海洋放出が行なわれ、今後は、タンクにして30基分の水を放出が計画されているとのことでした。
◆処理水の一部を海洋に放出したことにより、中国は日本の水産物の輸出を全面的に停止
これに対し、中国は2023年7月7日、外務省の毛寧副報道局長は、処理水の海洋放出に対して、
「事態の推移に応じて必要な措置を取り、中国の消費者の食卓の安全を守る」
との談話を発表し、ホタテ貝、ナマコ、カツオ、マグロといった日本産食品の輸入規制の対象拡大を示唆。
現在は、生鮮水産物の対中輸出は全面的に停止した状態と見られている。
さらに中国当局は、水産物だけでなく、米、酒、菓子などの日本産のあらゆるものを対象に、輸入の通関時に放射性物質検査を行なっていることも報じられている
そして、7月31日にウィーンで開かれた、NPT(核拡散防止条約再検討会議)の第1回会議の準備委員会で、中国政府は処理水を汚染水と呼び、「日本は汚染水を海に放出することを一方的に決定した」と、日本を非難する発言をくり返し、海洋放出の妥当性を認めたIAEAの報告書にも疑問を呈し、「日本は核汚染水放出の計画強行を取りやめ、近隣諸国と誠実な態度で意思疎通すぺきだ」と主張したのでした。
◆処理水放出について反発が強まっている中国では、日本に迷惑電話をかける行為が横行 農林水産大臣の汚染水発言も!
また中国では、福島第一原発の処理水放出について反発が強まっていることから、日本に迷惑電話をかける行為が横行していました。
中国ではこうしたSNSや動画サイトの投稿が相次いでいて、中には一般の飲食店に電話したとみられるものもありました。
◆まさかの農林水産大臣の汚染水発言も!
しかも8月31日には、野村哲郎農林水産大臣が、午後に首相官邸で漁業関係者への支援策について関係閣僚らと協議した後、こともあろうに記者団に「汚染水のその後の評価等について情報交換をしたということです」と語ったことで、処理水と言うところを汚染水と言い間違えてしまったのです!
一夜明けた9月1日。
野村大臣は記者会見で、「福島の皆様を始め関係者に申し訳なかった気持ちでいっぱいだ。あらためて緊張感をもって万全を尽くしたい」とあらためて謝罪。
野村大臣は続投を表明し、岸田首相も「信頼を挽回してもらうことが重要」と更迭を否定したのでした。
しかしこれで終わるはずもなく、野村水産相の「汚染水」発言で波紋が広がり、処理水放出による風評被害を煽ることに。
さらに中国では、同じ1日の中国外務省の会見で、
「ただ本当のことを言っただけだ。
日本が撤回すべきは、『汚染水』の放出といった、誤った決定ではないか」
と発言したことで、ますます中国を調子に乗らせてしまう状況となったのでした。
ネット上では、今回の汚染水発言を受けて、野村水産相の更迭と議員の定年制を設けるべきだとの声が多く寄せられていたのでした
それに、処理水と言わず汚染水と言い間違えてしまったことは、もしかすると、野村水産相の心の底では、本音では汚染水と思っていたからではないかと考えられなくもないでしょうね…。
◆計画通りに見える処理水の海洋放出も、相次ぐトラブル
現在、処理水の4回目の海洋放出が始まっていることで、放出自体はほぼ計画通りに。
しかし、その処理過程ではトラブルが相次ぎ、地元福島では東京電力への不信が高まっているそうです。
第1原発では今年10月、汚染水を浄化する多核種除去設備(ALPS)の配管を洗浄中の作業員2人が高濃度の放射性物質を含む廃液を浴びる事故が起きた。
去年10月に浄化装置で作業員が放射性の廃液を浴びる事故が起きたのに続いて、先月、別の浄化装置で放射性物質を含む水1.5トンが、建物の外に漏洩。
周辺への住民帰還が進みつつある地元自治体関係者からは「お願いですから、私たちに心配をかけないでください」と不信や懸念の声が。
2023年12月11日
作業員顔に放射性物質汚染 福島第一原発、20代男性
東京電力は12月11日、福島第一原発2号機で、廃炉作業をしていた協力企業の20代男性の顔面に放射性物質による汚染が確認され、内部被ばくの可能性があると発表した。男性は病院には行かず、原発構内で除染を終えたという。
東電によると、男性は11日午前11時5分ごろから、全面マスクや雨がっぱの上下など防護装備を着用し、2号機原子炉建屋西側に設置された部屋の中で作業していた。
処理水については、今年度中にタンク30基分が放出されるが、元となる汚染水も発生し続けることに。
そのため、実際に減るのは10基分にとどまることから、いかに汚染水そのものの発生を減らすかが処理水対策のカギとなってきそうです。
◆燃料デブリの取り出しも3回目の延期が決定 いまだ着手できず
また、廃炉の本丸である燃料デブリの取り出しも3回目の延期が決まり、廃炉は未だ入り口段階の状態で、いまだ着手できていません。
東電は今年度中に行なうとしていた、2号機でのロボットアームによる燃料デブリの試験取り出しを断念。
この先デブリにどう対応するか判断するには、デブリがどこにどんな状態であるのか内部状況を詳しく把握することが不可欠であり、その点広範囲に動かせるロボットアームであれば内部を詳細に調査可能。
この先どんな取り出し方法になるにせよ、ロボットアームは必要不可欠な基本的な機器となるからです。
デブリの調査については、以前調査に使った釣り竿のような器具で、当年より3年遅れとなる今年10月までに別の方法で試験取り出しすることを余儀なくされるということでした。
ということで、来年は大震災を迎えてから14年の記事を書く予定でいます。