房総閑話

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シュウカイドウ(秋海棠)の雌しべを見てみよう。

2019-10-10 11:51:01 | 写真
この花を、いやこの植物を最初に見たのは何年前だろう。まだつぼみの花といびつなハート型の葉。山道の道端に咲いていました。他の草や木の枝に紛れて全容がつかめませんでした。フキに似た葉からフキの仲間かといろいろ探しましたが名前はわかりませんでした。
今年の春、植物図鑑を見ていてこれかもと思い、検索してやっと名前がわかりました。

シュウカイドウ。漢字で、秋海棠。シュウカイドウ科シュウカイドウ属(ベゴニア属、学名がベゴニア属、和名がシュウカイドウ属)。江戸時代に園芸用植物として中国から渡来。夏から秋にかけての花で、花期は7月から10月。多年草の球根植物です。

いびつなハート型の葉っぱ。



夏になって日陰でひっそり咲いているシュウカイドウを見かけるようになりましたが、どれも人さまのお宅の庭の隅でした。
シュウカイドウの花期も終わろうとしている10月、三方が家に囲まれた空き地の草むらの南側の日陰にひと株咲いているのを見つけました。

ひと株の全容です。雑然としていますね。何株もあると綺麗な植物です。



シュウカイドウは、雌雄同株(しゆうどうしゅ)でひとつの株に雄花と雌花を別々に咲かせます。茎の上方に雄花、下方に雌花が咲きます。しかし、茎は垂れたりして雄花、雌花は混然としています。
花の咲き方は雄花も雌花も同じで、薄いピンクの貝のようなつぼみが開いて花びらになります。初めに2枚の花びら(外花被片)、あとから小さな2枚の花びら(内花被片)が十字形に開いて咲きます。




雄花は中央に黄色い球状に集まった雄しべがあります。




雄花には子房がないので、花びらは180度開きます。




雌花は中央に雌しべの柱頭が3本あり、それぞれ2つに分かれます。一見すると柱頭が6本あるかと思います。シュウカイドウ属の特徴的なのはこの柱頭の形状で、2つに分かれたあと柱頭はらせん状にねじれます。




くるんとらせん状になっているのがわかりますか。



雌花は子房を持っているので、花びらの付け根に子房があり花はロート状に咲きます。

上が雌花でロート状に咲いています。下が雄花で180度に咲いています。



落ちていた雌花を拾って雌しべを接写して見てみると、小さな突起が柱頭にたくさんあるのがわかりました。


(Canon IXY DIGITAL 510IS)


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