第42話「サイクロン」
こんにちは~(*´ω`*)
始めから読みたい方はこちらからどうぞ(。•̀ᴗ-)✧
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第1話はこちら♪
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『大航海が夢の跡 ~まったりゆったり航海中♪~』
第42話 「サイクロン」
宝石鉱山で一攫千金を狙ったのだが
赤字に筋肉痛と
泣きっ面に蜂のダーノ一行。
失意の内にケープを出港し
次はカリカットを目指す。
船は左手に見える喜望峰を越え
マダガスカル沖に入った
「インドからヨーロッパに帰るときに
マダガスカル島をよく喜望峰と間違えましたわw」
カンツさんは苦笑いする
この季節は逆風のせいで風足が鈍いが
オスマンガレーの漕ぎ足には影響なしだ。
これが商用ガレオンだと
なかなか進まず往生するとこなんだよねw
しかも赤道上は暑いので水が腐りやすいから
この間はエライ目にあった
今度は水が腐りにくくするように
ケーブで手に入れた備長炭に似た木炭を
煮沸消毒して乾かしてから
水やワインの樽の中に入れておく。
これで多少は腐りにくくなるだろう
航海は順調である
天気が良いので手の空いた船員には
食料になる釣りを推奨する
良い気分転換になるしね
俺は暇な時間を見つけては
鉱山で採掘した宝石原石をどうにかして高く売れないかと、
見よう見まねで自分で研磨する。
う~ん、上手くできないな
カリカットで研磨の本を手に入れよう
おおむね平和である
――――だが、
その平和は
南西インド洋に入ると急激に一転した
先程までの平安な水面は嘘のように急変し、
波は激しく打ち付ける
砂漠からの乾いたモンスーンと呼ばれる季節風などの影響で起こる
サイクロンだ!
素早く船員に指示し帆を畳んで
錨を下ろして停泊する。
うまくやり過ごせればいいのだが…
激しい風を受けて傾きながら
波が横腹を打つたびに、
さらに傾いて横倒しに近くなる。
大波は数メートルも船体を持ち上げて、
次の瞬間、
一気に船底の下を通り過ぎ
船は波の頂上から谷間に激しく落下する。
波の頂上から谷底に投げ落とされ、
船底を通った着水の衝撃が
背骨を痛いほどに強打する。
船室の外では暗闇に人を脅迫するような不気味な風の声。
どこに向かっているのか方向が狂う
外に出て、方角を探すことは出来ない
波に打たれて落水しても、
助けてくれる人は誰もいないのだ。
早く嵐が過ぎ去って欲しい
~~~~~~~~~~
どのくらい時間がたったのかわからないが
無限に感じたあの恐怖は今はもう感じない
どうやら先程の激しい暴風雨は過ぎ去ったのか
雨もどうやら止んだようだな
シンシアが船室の扉を開けて、
少し顔を出す。
――すると、
すぐ横の海面が本物の丘のように高く盛り上がり、
頭上に真っ白く泡立って崩れてきた!
高波だ!
「危ない!」
叫んでハッチを閉めようとするが
波の直撃を受けた船は、
ほとんど真横に倒された。
なんとか船体は持ち直すも
シンシアの体は外に跳ね飛ばされ、
身体は宙に浮き、
このままでは海に投げ出される!
「シンシア!」
その刹那、
俺は電光石火の動きでシンシアの腕を咄嗟(とっさ)に掴み
なんとか部屋の中に放り投げる!
助かって良かった……
…ただ、
その反動で、
俺は海に投げ出された……
「ダーノ!!!」
シンシアの悲痛な声が響き渡る……
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一日一回ぽちっとな♪( ´∀`)
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第42話 「サイクロン」
宝石鉱山で一攫千金を狙ったのだが
赤字に筋肉痛と
泣きっ面に蜂のダーノ一行。
失意の内にケープを出港し
次はカリカットを目指す。
船は左手に見える喜望峰を越え
マダガスカル沖に入った
「インドからヨーロッパに帰るときに
マダガスカル島をよく喜望峰と間違えましたわw」
カンツさんは苦笑いする
この季節は逆風のせいで風足が鈍いが
オスマンガレーの漕ぎ足には影響なしだ。
これが商用ガレオンだと
なかなか進まず往生するとこなんだよねw
しかも赤道上は暑いので水が腐りやすいから
この間はエライ目にあった
今度は水が腐りにくくするように
ケーブで手に入れた備長炭に似た木炭を
煮沸消毒して乾かしてから
水やワインの樽の中に入れておく。
これで多少は腐りにくくなるだろう
航海は順調である
天気が良いので手の空いた船員には
食料になる釣りを推奨する
良い気分転換になるしね
俺は暇な時間を見つけては
鉱山で採掘した宝石原石をどうにかして高く売れないかと、
見よう見まねで自分で研磨する。
う~ん、上手くできないな
カリカットで研磨の本を手に入れよう
おおむね平和である
――――だが、
その平和は
南西インド洋に入ると急激に一転した
先程までの平安な水面は嘘のように急変し、
波は激しく打ち付ける
砂漠からの乾いたモンスーンと呼ばれる季節風などの影響で起こる
サイクロンだ!
素早く船員に指示し帆を畳んで
錨を下ろして停泊する。
うまくやり過ごせればいいのだが…
激しい風を受けて傾きながら
波が横腹を打つたびに、
さらに傾いて横倒しに近くなる。
大波は数メートルも船体を持ち上げて、
次の瞬間、
一気に船底の下を通り過ぎ
船は波の頂上から谷間に激しく落下する。
波の頂上から谷底に投げ落とされ、
船底を通った着水の衝撃が
背骨を痛いほどに強打する。
船室の外では暗闇に人を脅迫するような不気味な風の声。
どこに向かっているのか方向が狂う
外に出て、方角を探すことは出来ない
波に打たれて落水しても、
助けてくれる人は誰もいないのだ。
早く嵐が過ぎ去って欲しい
~~~~~~~~~~
どのくらい時間がたったのかわからないが
無限に感じたあの恐怖は今はもう感じない
どうやら先程の激しい暴風雨は過ぎ去ったのか
雨もどうやら止んだようだな
シンシアが船室の扉を開けて、
少し顔を出す。
――すると、
すぐ横の海面が本物の丘のように高く盛り上がり、
頭上に真っ白く泡立って崩れてきた!
高波だ!
「危ない!」
叫んでハッチを閉めようとするが
波の直撃を受けた船は、
ほとんど真横に倒された。
なんとか船体は持ち直すも
シンシアの体は外に跳ね飛ばされ、
身体は宙に浮き、
このままでは海に投げ出される!
「シンシア!」
その刹那、
俺は電光石火の動きでシンシアの腕を咄嗟(とっさ)に掴み
なんとか部屋の中に放り投げる!
助かって良かった……
…ただ、
その反動で、
俺は海に投げ出された……
「ダーノ!!!」
シンシアの悲痛な声が響き渡る……
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