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    親子チョコ💗(500冊以上の良質な書籍のご紹介)

    子どもたちの教育のため、また、その親である私たち自身が学ぶための、読まれるべき良質な書籍のみをご紹介させていただきます。

     >  世界史 >  まずベルギー、次がポーランド、そして現在のウクライナ。。。さて、これって何でしょう?

    まずベルギー、次がポーランド、そして現在のウクライナ。。。さて、これって何でしょう?

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    本日のキーワード : ウクライナ、ステパーン・バンデーラ、バンデリスト、ネオナチ、ナチズム、ユダヤ人、ユダヤ教、キリスト教、フランクリン・デラノ・ルーズベルト、歴史修正主義



    Ukraine : misunderstandings and misunderstandings
    ウクライナ: 誤解と不和 ⑧

    The war in Ukraine is only taking place because of the ignorance of the Westerners of what was happening in Ukraine and because of a series of misunderstandings and misinterpretations. The Westerners, focused on themselves, unable to think like their interlocutors, kept making mistakes. Finally, when the military operations end and the Russians have achieved their publicly stated objectives from day one, they can even persuade themselves that they have won. In the end, the only thing that matters to the West is not saving human lives, but having the conviction that they are on the right side of history.
    ウクライナでの戦争は、ウクライナで起こっていることに対する欧米人の無知と、一連の誤解と不和のために起こっているに過ぎない。欧米人は、自分のことにばかり集中し、相手側のように考えることができず、間違いを犯し続けてきた。最終的に、軍事作戦が終了し、ロシア側が当初から公言していた目的を達成した時点で、彼らは自分たちが勝利を収めたと錯覚することさえあり得るのである。結局、西側諸国にとって重要なのは、人命を救うことではなく、自分たちは歴史の正しい側にいるという確信を持つことでしかないのだ。

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    The thirty heads of state and government of NATO. They claim to decide for humanity.
    NATO の 30 人の国家元首と政府。彼らは人類のために決着をつけると主張している。

    IS NATO THE LARGEST MILITARY ALLIANCE IN THE WORLD OR A THREAT TO RUSSIA?
    NATOは世界最大の軍事同盟なのか、それともロシアにとっての脅威なのか? (二)

    However, NATO refused Russia’s membership in the 1990s. It redefined itself not as a force stabilizing the continent, but as an anti-Russian organization, at the risk of provoking war in Europe. The West rewrites history by claiming that it never made the decision not to extend its alliance to the East. However, at the time of German reunification, French President François Mitterrand and German Chancellor Helmut Köhl had it written into the Treaty on a Final Settlement concerning Germany (13 October 1990) that the four victorious powers of Nazism would establish confidence-building measures in the field of armaments and disarmament in order to guarantee peace on the continent in accordance with the principles of the Helsinki Final Act (1 August 1975). These principles were reaffirmed in the Declarations of Istanbul (Charter for European Security, November 19, 1990) and Astana (December 2, 2010). They establish: the right of each State to conclude the military alliances of its choice and, as a corollary, the duty of each state not to take security measures that threaten its neighbours.
    ところが、NATO は1990 年代ロシアの加盟を拒否した大陸を安定させる勢力としてではなく反ロシアの組織として再定義しヨーロッパでの戦争を誘発する危険を冒したのである西側諸国は東側に同盟を拡大しないという判断をしたことはないと歴史を書き換えようとしているしかしドイツ再統一の際フランスのミッテラン大統領とドイツのコール首相はヘルシンキ最終議定書 ( 1975 年 8 月 1 日) の原則に従って、ナチズムの戦勝 4 カ国が大陸の平和を保証するために軍備と軍縮の分野で信頼醸成措置を確立するとドイツに関する最終解決条約 〔ドイツ最終規定条約〕 ( 1990 年 10 月 13 日) に明記させたのであったこれらの原則はイスタンブール宣言 (欧州安全保障憲章1990 年 11 月 19 日) およびアスタナ宣言 ( 2010 年 12 月 2 日) で再確認されているこれらは次のように定めている各国は自国の選択により軍事同盟を締結する権利を有するそしてそれに付随するものとして各国は近隣諸国を脅かすような安全保障措置をとらないという義務を負っている

    フランソワ・ミッテラン
    フランソワ・ミッテラン

    ヘルムート・コール
    ヘルムート・コール

    This is why Russia has never contested the accession of the Central and Eastern European states to the North Atlantic Treaty, but has always denounced the installation of US forces on their soil. In other words, it does not contest the existence of NATO, but its functioning within the Integrated Command. Let us be precise: today, it has no objection to Ukraine, Finland or Sweden forming an alliance with the United States and being protected by Article 5 of the North Atlantic Treaty, but refuses that this implies the installation of US troops and weapons on its soil.
    このことはこれまでロシアが中東欧諸国の北大西洋条約への加盟に異議を唱えたことはないが米軍の駐留を常に非難してきた理由でもあるつまりNATO の存在に異議を唱えているのではなく統合司令部の内部でのその機能に異議を唱えているのである正確に言えば今日ウクライナ、フィンランド、スウェーデン米国と同盟を結び、北大西洋条約第 5 条によって保護されることに異論はないがそれが米軍とその兵器の国内への設置を意味するものであることを拒否しているのである

    It is not a question of preventing missile launches from its land border, as submarines could still approach its maritime border. Moscow’s concern lies elsewhere. Unlike most states, the Russian Federation has a small population relative to its size. Therefore, it cannot defend its borders. Since its invasion by Napoleon in 1812, it has learned to protect itself by relying on its vastness: cutting off the invader’s supply lines and letting him freeze to death in the winter. This is the "scorched earth strategy" that led to the abandonment of Moscow and the displacement of its entire population to the East. However, this strategy assumes that the invader cannot benefit from rear bases in a nearby country.
    それは、潜水艦が海上国境に接近する可能性があるため、陸上国境からのミサイル発射を防止するための問題ではない。 モスクワの懸念は別のところにある他の国家と異なりロシア連邦は国土の大きさの割に人口が少ないそのため国境を守ることができない。1812 年にナポレオンに侵略されて以来、ロシアはその広大な国土を利用して自国を守る術を身につけてきた。これが、モスクワを放棄し、全住民を東方に移住させた 「焦土作戦」 である。しかし、この戦略は、侵略者が近隣の国の後方基地から利益を得ることができないことを前提にしている。

    This strategy is also a source of misunderstanding. Russia does not seek to have a zone of influence in Europe as the Soviet Union of the Ukrainian Leonid Brezhnev did. Nor does it have imperialist aims like tsarist Russia. It only seeks that no large army approaches. An attitude that the best informed Kremlinologists wrongly describe as "paranoid", whereas it is well thought out.
    この戦略も誤解の元である。ロシアは、ウクライナ人のレオニード・ブレジネフのソビエト連邦のように、ヨーロッパに影響力のある地域を持とうとはしていない。また、帝政ロシアのような帝国主義的な目的を持っているわけでもない。ただ、大規模な軍隊が近づかないことを求めているだけだ。この態度は、最もよく知られたクレムリン研究者が誤って 「誇大妄想的」 と表現しているが、それは十分に考え抜かれたものである。

    レオニード・ブレジネフ
    レオニード・ブレジネフ

    Is Zelensky a Cousin of George Soros?

    Hitler.jpg 習近平思想の着想者であり、中国的特徴を持つ社会主義の提唱者である習近平総書記

    岸田内閣









    Ukraine : misunderstandings and misunderstandings



    本日の書物 : 『戦争を始めるのは誰か 歴史修正主義の真実』 渡辺 惣樹 文藝春秋



    戦後の日本人は、正しい歴史を学校で教わって来ませんでした。

    そして、現代のメディアもまた、嘘の情報を流し続けています。

    私たち日本人は、親日的な立場に立ち、正しく認識し直し、

    客観的に情勢を判断する必要があります。

    それでは、この書物を見ていきましょう!




    『 実はイギリスの閣内 (ハーバート・アスキス政権) では非干渉の立場を取る勢力が主流だったドイツがフランス侵攻のためにベルギー通過を求めそれをベルギーが拒否した場合どうするかの議論があった (一九一四年八月二日)。英国とベルギーの間には古びたベルギー中立保障条約 (ロンドン条約) があったからだった。ドイツはベルギーとの戦いは考えてはいなかったそれでも七〇年以上前の条約を根拠に対独戦争を強硬に主張したのが若きウィンストン・チャーチル (海軍大臣、一八七四年生まれ) だった。それにロイド・ジョージ (蔵相) も同調した。閣議により参戦が決まると、反対派の貿易相ジョン・バーンズが辞意を表明し、五人の閣僚もそれに続く構えを見せた。五人の辞意を撤回させ、内閣の瓦解を防いだのはチャーチルであった。

     首相のアスキスは参戦を決めたものの、チャーチルの好戦的性格に驚きを隠さなかった。

    「ウィンストンはとにかく戦おう、動員をすぐにでもかけるべきだと迫った。彼は戦いを望んでいた。彼は海の戦いがしたかったのである」

    ウィンストン・チャーチル
    ウィンストン・チャーチル

     チャーチルの性格を理解しておくことは重要である。彼の高いレトリック能力 (演説の巧みさ、文章の巧みさ) は評価されているが、歴史修正主義の学者や評論家はチャーチルを評価しない。・・・

     チャーチルらの参戦の法的根拠はイギリスがベルギーの中立を保障した条約にあった七〇年以上前 (一八三九年) に結ばれたカビの生えた証文だったイギリスにはヨーロッパ大陸に強国を作らせないことという国是があった。一九世紀初頭にナポレオンが台頭したフランスを叩いた外交がその典型れあった。ビスマルクに指導されたプロシアが普仏戦争 (一八七〇年 - 七一年) に勝利し、ドイツ帝国に変貌し更なる発展を見せると、世界各地でイギリスの利権と衝突した。イギリスの次なるターゲットはドイツとなった要するにイギリスの参戦はパクス・ブリタニカを守るための戦いだった古びた証文 (ベルギーの独立保障) を口実にした参戦は世論や外国政府に対する体裁を整えただけだった。 

    「フランスがドイツ攻撃のためにベルギーを通過していた場合、それもロンドン条約違反になるが、それによってイギリスが対仏宣戦布告したかは極めて疑わし」 かった。ドイツをとにかく叩きたかったそれがイギリスの動機だった

     イギリスによる中立保障がなければ、ベルギーはドイツ軍の領土内通過を容認した可能性が高かった。ベルギーの頑なな態度はイギリスの後ろ盾があったからである。イギリスによる大陸の小国に対する中立保障はそうした国々の冷静な判断を麻痺させ外交を誤らせる一九三九年三月末にネヴィル・チェンバレン首相がポーランドに独立保障を与えた

    ネヴィル・チェンバレン
    ネヴィル・チェンバレン

    それによってポーランドは道を誤ったイギリス外交の過ちを理解し更にその背後にはチャーチル同様に好戦的なアメリカ大統領フランクリン・ルーズベルト (FDR) がいた

    フランクリン・デラノ・ルーズベルト (FDR)
    フランクリン・デラノ・ルーズベルト (FDR)

    この点については後述する。』

    日の丸

    他民族のようにイスラエル民族にも王は不可欠か


    いかがでしょうか?

    今回ご紹介させていただく書物は、米軍占領下の政策の流れをそのまま引き継いでいるわが国の “暗記するだけ” の歴史教育でお勉強をしてきた ( = したつもりになっている) だけのヒトには決して知り得ない実際に起きていたことそしてその流れが現代にも連なっているということ (例えば、アメリカ (とイギリス) が引き起こしたウクライナ紛争) を理解できるようになる 『学び』 のために必須の書物になります。具体的に申しますと、アメリカ (とイギリス、そしてその背後に隠れているユダヤ人) が捏造し流布してきた “通説的歴史” を、膨大な証拠や根拠を提示しながら非常に高度により論理的により科学的に解析を行うことで “通説的歴史” の誤り・嘘を糺し『正しい歴史認識』 を人びとに知らしめる学問的立場である 『歴史修正主義』 に基づく当ブログお薦めの良書になります。ちなみに・・・ですが、“通説的歴史” を主張し続けているような “自称専門家” 連中の知的能力では、『歴史修正主義』 の主張に反論することも論破することも不可能で、せいぜいトンチンカンな “レッテル貼り” をするのが精一杯だ、という現実は、世に知られるところでもあります。ということで、是非一度、お手に取ってご覧頂きますように🌸





    読書 10-082

    それでは本日も、いつものように、直近の「致死率」を確認しておきましょう。

    (死亡症例数)÷(感染症例数)=(致死率)

    ※(  )内は前回の数値

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    Coronavirus COVID-19 Global Cases by Johns Hopkins CSSE

    アメリカ : 1,077,031(1,076,763)÷98,306,842(98,269,513)=0.0109・・・(0.0109) 「1.09%(1.09%)」
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    イタリア : 180,518(180,518)÷24,031,538(24,031,538)=0.0075・・・(0.0075) 「0.75%(0.75%)」
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    日本 : 48,289(48,066)÷23,793,927(23,625,191)=0.0020・・・(0.0020) 「0.20%(0.20%)」
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    さて、これまでの流れを、簡単に確認しておきますと、まず、出発点として、カール・マルクス (1818 - 1883) が生まれる約 200 年ほど前の時代 (日本で言えば、戦国時代から江戸時代初期にかけての時代) に、ドイツの神秘主義者であるヤーコプ・ベーメ (ヤコブ・ベーメ、1575 - 1624) という名の人物がいて、その後の 「ドイツ思想」 に決定的な影響を与えた 「キリスト教神智学 (Christian theosophy) 」「ベーメ神智学 (Boehmian theosophy) 」 なるものが世に生まれることになります。(詳しくはこちらから💓

    ヤーコプ・ベーメ(ヤコブ・ベーメ)
    ヤーコプ・ベーメ(ヤコブ・ベーメ)

    そのベーメの言っていたことというのは、次のようなものでした。

    世界は本来壊れているものであり、それを直すことができるのは正しい者だけである詳しくはこちらから💓

    そして、その影響を受けたのがプロイセン (ドイツ) の哲学者イマヌエル・カント (1724 - 1804) で、彼が言っていたことは、次のようなものでした。

    イマヌエル・カント
    イマヌエル・カント

    たとえ世界を直すことができなくても、私たちは常に世界を直すことができると仮定して行動しなければならない詳しくはこちらから💓

    また、ドイツ観念論を代表する思想家ゲオルク・ヴィルヘルム・フリードリヒ・ヘーゲル (1770 - 1831) も影響を受けていて、そんな彼が言っていたことは、次のようなものでした。

    ゲオルク・ヴィルヘルム・フリードリヒ・ヘーゲル
    ゲオルク・ヴィルヘルム・フリードリヒ・ヘーゲル

    世界が固定されていたとしても、私たちは無意識のうちに分裂を起こし、世界が再び崩壊し始めることになる詳しくはこちらから💓

    で、この流れを受け継いでいるのがカール・マルクスであり、ウラジミール・レーニン (1870 - 1924) で、彼らが言っているのは次のようなことです。

    カール・マルクス
    カール・マルクス

    私たちには、世界を壊したいという衝動はない。もし私たちが世界を壊すとすれば、それは私たちが社会とその主人たちからそうすることを学んだからである

    ウラジーミル・イリイチ・レーニン 1
    ウラジーミル・イリイチ・レーニン

    われわれは、世界を固定するために、意識の統一を強行しよう詳しくはこちらから💓

    このように、ドイツで生まれた 「キリスト教神智学 (Christian theosophy) 」 ・ 「ベーメ神智学 (Boehmian theosophy) 」 を出発点として、その後、人為的に造り出された “幻想” であるところのマルクス主義・共産主義・社会主義という類の妄想が生み出されることとなります。ここで重要な点は、そもそも全知全能なる神が創り賜うた世界にあって、なぜ悪が存在するのか、という疑問から生じた 「ベーメ神智学 (Boehmian theosophy) 」 が、ユダヤ・キリスト教的 “善悪二元論” をより一層強化し、世界を完全に良くするために 「悪なるもの」 を消し去らねばならない、といった浅はかな思考へと陥る人々を生じさせたことです。多くの一般的な人々も陥りやすい誤った思考ですが、特に 「極左おパヨク」 と呼ばれる連中はその影響をもろに受けてしまうほどの 「おバカ」 で、さまざまな “アイデンティティ” を次から次へと粗製濫造することで、ユダヤ・キリスト教的な 「贖罪(しょくざい)」 の対象物として “罪” を創り出し、その罪に対する償 (つぐな) い・贖 (あがな) いを果たねばならない、と妄信させることによって、「寡頭制 (oligarchy/オリガルキー)」 の下で人々に対して自己抑圧的な態度の徹底を促し ( ← これが、ポリコレw)人々の “自由” を奪う極めて 「権威主義的な統制社会の再構築」 を目指す連中の思う壺となっていて、それはまさに現在私たちが普通に目にすることができる状況にあります。つまり、もはや隠そうともしていないという状況にあるということです。

    Hunter Biden Soros Linked to Biolabs in Ukraine





    その 「寡頭制 (oligarchy/オリガルキー)」 については、ドイツ出身の社会学者・歴史学者かつマルクス主義者であり、エリート理論の信奉者で、さらにはファシズム (全体主義者) でもあったロベルト・ミヒェルス (ロベルト・ミヘルス) が提唱した仮説である 『寡頭制の鉄則』 (iron law of oligarchy) を確認をしてきましたが、そこにもやはり 「キリスト教神智学 (Christian theosophy) 」 ・ 「ベーメ神智学 (Boehmian theosophy) 」 の影響を見ることができます。(詳しくはこちらから💓

    ロベルト・ミヒェルス(ロベルト・ミヘルス)
    ロベルト・ミヒェルス(ロベルト・ミヘルス)

    また、「寡頭制 (oligarchy/オリガルキー) 」 と同根の言葉である 「オリガルヒ (oligarch) 」 につきましても、ロシア詳しくはこちらから💓) やウクライナ詳しくはこちらから💓) の事例から、そこには少なからぬ 「ユダヤ人 ( = ユダヤ教徒)」こちらもご参照💓) が存在していることも判明しました。

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    さらには、ウクライナとユダヤ人 ( = ユダヤ教徒) と特異な関係を、ウマン (ウーマニ) 巡礼の形成の歴史を通じて確認しました。 (詳しくはこちらから💓

    ウーマニ

    そこで、現在 “ユダヤ人” (民族としては定義され得ない、単なる宗教信者のグループ) という存在に着目し、より一層理解を進めるために様々な論文を見ているところとなります。

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    『現代ユダヤ思想における神権政治をめぐる論争 : ブーバー、ヴァイレル、ラヴィツキーの理解を中心に』 平岡 光太郎

    それでは早速、続きを見て参りましょう。

    『 第三章 イツハク・アバルヴァネルとその聖書注解

    第二節 アバルヴァネルのテクスト


     本節では本論のヴァイレルとラヴィツキーの論争に関わるアバルヴァネルの聖書注解と論考を要約と共に提示する。以下、提示の順序は著述された年代に沿うものである。

    サムエル記注解

     ポルトガル国王のジョアン 2 世より逃れ、カスティリャに着いたアバルヴァネルは 1483 年 12 月からサムエル記注解を書き始め、1484 年 3 月にこれを書き終えた。

     この注解は本章の論争でヴァイレルによるアバルヴァネルの神権政治理解の柱となる箇所である。ラヴィツキーによってはアバルヴァネルの王政批判とそれに代わる共和制提示の箇所と理解された。

     サムエル記上 8 章にイスラエルの民が預言者サムエルに王を求めるエピソードがある。王の問題を巡って過去に提出された諸見解に触れた後、アバルヴァネルは次の三点に注目する。

    1) 政治的集合体にとって王は不可欠か

    2) 他民族のようにイスラエル民族にも王は不可欠か

    3) 申命記の王に関する規定の注解、即ち、王に関 して律法はどのような見解をもつか

     ここでは特にヴァイレルとラヴィツキーの論争に関わる 1 ) および 2 ) に議論を絞ることにする。

     ・・・ヴァイレルとラヴィツキーの論争に関わってくる二点目の論点は、「他民族のようにイスラエル民族にも王は不可欠か」 である。アバルヴァネルはイスラエル民族が政治的集合体を保持するために王政を必要としないことの証明を試みる彼によると民が王を必要とする場合それは次の三つの理由からの要請である

    a) 戦争問題、つまり民を敵から救い、その土地を守るために王が必要とされる。

    b) アリストテレスが 『政治学』 において説明しているように、政治的集合体の保持のために慣習と法律を整理する際に、王が必要とされる。

    c) 律法による懲罰、あるいは律法によらない場合に応じての懲罰を課す際に、王が必要とされる。

     アバルヴァネルは戦争問題に関してはイスラエル民族は王の存在を必要としないと考える。なぜなら神が民の前を行き、彼らのために戦うからである。そして神が直接の救い主として言及されていない場合でも、王ではなく士師が戦争において勝利を導く者として立つという。


     戦争と彼ら (イスラエルの民) の敵からの彼らの救いにも 〔王は必要〕 ない、なぜなら主が彼らの前を行き、彼らのために戦われるからである。そしてそれは我らの主人であるモーセの言うようである (申命記 33 ; 29 )。「イスラエルよ、あなたはいかに幸いなことか。あなたのように主に救われた民があろうか。主はあなたを助ける盾、剣が襲うときのあなたの力。敵はあなたに屈し、あなたは彼らの背を踏みつける」。そしてダビデ ― 王である彼の上に平安あれ ― は言った (詩編 3 : 9 ) 「救いは主のもとにあります。あなたの祝福があなたの民の上にありますように」 と。ましてやイスラエルの士師が出陣するにも、帰還するにも彼らの先頭に立った、主の戦いを戦うヨシュアやすべて残りの士師たち、サムエルが行った戦争、彼によってもたらされた救いに見るように、イスラエルは戦争問題に関して王を必要としなかった。

     裁判や律法によるまた律法によらない場合に応じての懲罰についてもイスラエルの内で王は不可欠ではない。なぜなら聖なるお方はそれ 〔 裁く権利 〕 を裁判人に委ねられたからである。これは 「訴えを裁くのが極めて難しい場合」 のエピソードように、またサンヘドリン ( 7 : 46a ) で 『裁判所が律法による、また律法によらない場合に応じての懲罰を用意して行う、そしてトーラーの周りに垣根をめぐらせる』 といわれるとおりである。これに加えて、その名は祝福されますように 〔 神 〕 は、もし裁判人が正しく、整えられた法によって悪い人間 〔 の罪 〕 を免除するなら、見よ、聖なるお方 〔 神 〕 が彼の偉大な裁判で罰することを我々に知らせた。


     政治的集合体の保持つまり慣習と掟の整理に関してはアバルヴァネルはトーラーの戒律があるためイスラエル民族は王を必要としないという。トーラーには 「あなたたちはわたしが命じる言葉に何一つ加えることも、減らすこともしてはならない」 (申命記 4 : 2 ) という箇所がある。それゆえにアバルヴァネルは神的トーラーの言葉に人が手を加えてはならず、それはただ神によってのみなされるべきであると主張する。当然ながら王であってもそれを行うのはふさわしくない。また律法による懲罰、また律法によらない場合に応じての懲罰に関しても、裁判人 (ショフティーム) がいるためにイスラエルには王が必要ないとアバルヴァネルは考える。

     以上の三つの理由からイスラエル民族は他民族とは違い王の存在を必要としていないアバルヴァネルによると王の代わりとして神の存在律法裁判人がイスラエルにはある。』

    ということで、本日はここまでとさせて頂きます。









    続きは次回に♥




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