2021-05-11 (Tue)
本日のキーワード : 秘密結社、アメとムチ、血の契
桃園の誓い(とうえんのちかい)は、桃園結義(とうえんけつぎ)とも称され、『三国志演義』などの序盤に登場する劉備・関羽・張飛の3人が、宴会にて義兄弟(長兄・劉備、次兄・関羽、弟・張飛)となる誓いを結び、生死を共にする宣言を行ったという逸話のことである。
明代版『三国志演義』からの「桃園の誓い」の挿絵。
本日の書物 : 『この厄介な国、中国』 岡田 英弘 ワック
戦後の日本人は、正しい歴史を学校で教わって来ませんでした。
そして、現代のメディアもまた、嘘の情報を流し続けています。
私たち日本人は、親日的な立場に立ち、正しく認識し直し、
客観的に情勢を判断する必要があります。
それでは、この書物を見ていきましょう!
『 【秘密結社】の一員になるためには、【義兄弟の契】を結ぶ必要がある。知識人階級の人々は科挙によって擬似的な親子関係である師弟関係を作ったが、それ以外の一般の人々は、【秘密結社という、擬似的な兄弟関係】を結ぶことによって、生きてきたのである。
文章を読む劉備と関羽・張飛
たしかにどの秘密結社も、会員がなにかトラブルに巻き込まれたときには、仲間が協力して助け合うことになっている。結社には、それぞれ【メンバーであることを示す独特のサイン】があり、その暗号を知っていれば、他の都市に行ってもその支部に草鞋(わらじ)を脱いで世話になることができる。病気になれば薬を作ってくれるし、仕事も世話をしてもらえる ―― こう書くと、いいことだらけのように見えるが、もちろんそんなはずはない。
【いったん結社に入会すると、もうその人間はそこから抜けることはできない】のである。
すべての結社は【構成員の忠誠心】によってその存立が支えられている。では、その構成メンバーの忠誠心はなにによって守られているかというと、それは、【アメとムチ】なのである。
つまり、【メンバーであるかぎり生涯、現実的な利益が保証される】。【しかし脱会することによるデメリットもまた甚だしい】。このアメとムチが強力であればあるほど、その組織の基盤は強固なものとなる。アメリカのマフィアしかり、KKKしかり、日本のヤクザ組織しかりであり、一般の企業集団でも、この原則は変わらない。
For the first time, Lady Gaga has spoken openly about her membership with the illuminati. She says " I regret selling my soul to illuminati Dark Forces."
(レディー・ガガは、初めて自分がイルミナティのメンバーであることを率直に語りました。彼女は、「イルミナティのダークフォースに魂を売ったことを後悔している」 と語っています。)
【秘密結社の “血の契” を切ることは、死を意味している】のである。』
「一国語 ・一民族 ・一国家」 を、遥か昔に現実化している日本
いかがでしょうか?
今回ご紹介させていただく書物は、およそ20年前に出版されたものですが、そこから現在に至るまで相も変わらず、「中国」というものを正確に理解できない(=トンチンカンな幻想を抱く)日本人が数多く存在していて、開いた口が塞がらない状況にあるのですが、そのような方々に、まさに“打って付け”の内容となっており、是非とも正しい「中国」理解を広く一般国民に知らしめるべく、当ブログが自信を持ってお勧めする良書になります。学校教育で教え込まれる「中国」のイメージが、如何に実態とかけ離れているのかが、非常によく理解できると思います(笑)
それでは本日も、いつものように、直近の「致死率」を確認しておきましょう。
(死亡症例数)÷(感染症例数)=(致死率)
※( )内は前回の数値
☆Coronavirus COVID-19 Global Cases by Johns Hopkins CSSE
アメリカ : 578,208(577,384)÷32,499,987(32,454,484)=0.0177・・・(0.0177) 「1.77%(1.77%)」
イタリア : 121,738(121,433)÷4,059,821(4,050,708)=0.0299・・・(0.0299) 「2.99%(2.99%)」
日本 : 10,441(10,391)÷613,819(609,620)=0.0170・・・(0.0170) 「1.70%(1.70%)」
☆【日本語訳】 U.S. DEPARTMENT of STATE / Fact Sheet : Activity at the Wuhan Institute of Virology (米国務省 / ファクトシート : 武漢ウイルス研究所での活動)
さて、これまで、「キリスト教神智学(Christian theosophy)」または「ベーメ神智学(Boehmian theosophy)」として知られる、ヤーコプ・ベーメ(ヤコブ・ベーメ)から始めて、それを受け継いできた人々についてその流れを追ってまいりました。彼らが言っていたことを、簡単に表現したものを列挙致しますと、次のようになります。
ヤーコプ・ベーメ(ヤコブ・ベーメ)
世界は本来壊れているものであり、それを直すことができるのは正しい者だけである
イマヌエル・カント
たとえ世界を直すことができなくても、私たちは常に世界を直すことができると仮定して行動しなければならない
ゲオルク・ヴィルヘルム・フリードリヒ・ヘーゲル
世界が固定されていたとしても、私たちは無意識のうちに分裂を起こし、世界が再び崩壊し始めることになる
カール・マルクス
私たちには、世界を壊したいという衝動はない。もし私たちが世界を壊すとすれば、それは私たちが社会とその主人たちからそうすることを学んだからである。
ウラジミール・レーニン
われわれは、世界を固定するために、意識の統一を強行しよう
W・E・B・デュボイス(1918年)
世界のことは忘れて。 私はどうなるの? 私は二つ意識の一部です。 助けて!
御覧のように、その根底に存在しているのは、ユダヤ・キリスト教的な「贖罪(しょくざい)」の意識になります。キリスト教ならば、イエス・キリストが磔刑に処せられたことを以て、人類の罪に対する償(つぐな)い・贖(あがな)いであるとし、人類に救いをもたらす(もたらした)とする、そんな意識です。ですから、これは明確に宗教的な思考・思想であり、これら一連の流れ・系譜は、なんらかの“ひとつの宗教”であると考えることで、より一層理解し易くなります。
マルクス主義・共産主義・社会主義という類の妄想も、“とあるひとつの宗教”から生み出された「贖罪」の意識であり、それは“物質的”なものでしかありませんでした。だからこそ、大失敗に終わったとも考えられるわけですが。。。
しかし、その“とある宗教”の信者らは、大失敗のあと、さまざまな“アイデンティティ”を次から次へと粗製濫造することによって、「贖罪」の対象物としての“罪”を創り出し、自らの罪に対する償(つぐな)い・贖(あがな)いを果たそうと躍起になることとなります。
そこで現在、次の論文を参考にさせて頂きながら、その“アイデンティティ”について、果たしてそれは一体どのようなものであるべきなのかについて考えているところになります。
☆『アイデンティティ概念の再構築の試み : イタリア人アイデンティティという事例とともに』 宇田川 妙子
それでは早速、昨日の続きを見て参りましょう。
『 近代的なるものは、差異からアイデンティティを構成するのではなく、アイデンティティから差異を構成する。(クロスバーグ1998: 162)
自分にさわって自分の手を握りしめるたびに、そう、 「私」 と私は言った。しかし私は誰にそう言ったのだろうか。そして誰にとっての「私」なのか。私はひとりきりだった。(Pirandello 1992: 126)
関係は完全な全体性からではなく、完全性を構成することの不可能性から生じる。(ラクラウ&ムフ2000: 199)
3 新たなアイデンティティの語り
3.2 理論と現実との懸隔
・・・実際、本稿のように関係性という問題に着眼したアイデンティティ再考論は、現在ではけっして少なくない。たとえば、本稿でこれまで何度も言及してきたムフやラクラウの他にも、アイデンティティを他者との対話的な関係に決定的に依存するものと見なすテイラー (テイラー1996) や、差違という概念をさらに徹底させて他者に対する 「アゴーン的な敬意」 という姿勢の重要性を主張するコノリー (コノリー1998) など、近年の影響力のある議論には、ニュアンスの違いはあれ、同様の方向性を見て取ることができる。また、先述のエイジェンシーという語にも、いかなる関係も絶対的には対象化されえないという問題意識がうかがえる。それは、個人に対する言説の拘束力を認めながらも、その言説の使用や実践という地点では必然的にずれや攪乱が起きることに注目した言葉だからである。そして、ジャン = リュック ・ナンシーの 「分有」 論 (ナンシー2001) やアガンベン (Agamben 2001) の 「来るべき共同体」 論のように、アイデンティティという語を前面に出してはいないが、個々人は異同や表象という契機によってではなく、むしろそれぞれが有限かつ特異であるからこそ結びつくという、根源的な複数性を基盤とする共同体のあり方を新たに提示しようとする議論もある。ここにもやはり、対象化 ・可知化に収斂しない関係性を模索していこうという意図が見出される。さらには、近年 「敵対する歓待」 や 「友愛」 に関する考察を深めているデリダ (デリダ2003) など、規則や基準には陥らない関係性をめぐる議論は、今や明確に一つのうねりとして形をとりつつあるのである。
しかし問題は、先にも述べたように、これらの言わば抽象的な議論が、現実の個々具体的な諸問題と結びついた形で展開されることはなかなかないという点である。それは、一つには議論自体がいまだ成熟していないためであろうし、また、グローバル化がさらに進んでいる現在、諸々の葛藤や紛争もいっそう激化し複雑化しているためだろうが、このままでは、現実問題にはやはり従来どおり 「戦略的本質主義」 で対処せざるを得ず、理論と現実とのギャップをさらに広げることになってしまう。
ゆえに、以上の議論をさらに精緻化していくためにも、本稿の後半では、こうした関係性が、実はすでに現実社会のなかにも垣間見られるのではないのか、そしてそれを積極的に指摘し理論的な裏付けをしていくことが、理論の成熟のみならず社会的な意義にもつながるのではないか、という問題意識のもとで、ある具体的な事例の考察を行っていくことにする。その事例とは、イタリア人アイデンティティである。
イタリア人という彼らの意識は、国家たるイタリアというカテゴリを利用したアイデンティティであるという意味では、いわゆるナショナル ・アイデンティティの一つと言えようが、そもそもナショナル ・アイデンティティとは、これまでの諸研究からも分かるように、種々のアイデンティティのなかでもしばしば最も本質主義的に取り扱われてきたものである。だからこそ多くの葛藤 ・紛争を引き起こしてきたし、近代の国民国家という概念自体が、「一国語 ・一民族 ・一国家」 の神話に代表されるように、本質的な同一性の原理によって構成されていることに気づくならば (栗原1998)、国民国家とアイデンティティの両概念は、近代的な思考が生んだ双生児であると見なすこともできる。』
説明するまでもないことですが、私たちの日本には全くあてはまりませんね💗
『 こうしたナショナル ・アイデンティティのモデルに照らし合わせると、まず、イタリア人アイデンティティは、非常に脆弱であると言わざるを得ない。たとえばイタリアでは、「イタリアにはイタリア人はいない。いるのはローマ人、ミラノ人、ヴェネチア人、ナポリ人等々だ」、「イタリア人は4 年に1 回、ワールドカップの時にだけ生まれる」 などと言われるように、彼ら自身も自らのイタリア人意識の希薄さを認めている。』
これも説明するまでもありませんが、私たちの日本には全くあてはまりませんね💗
『 しかしながら、このイタリア人アイデンティティを、それゆえにただ脆弱なナショナル ・アイデンティティと見なして議論を終えてしまってよいのだろうか。それとも、そこには本質との異同を基準とする従来型のナショナル ・アイデンティティとは異なる語りが開かれているのか ― あらためて、彼らのイタリア人意識について考察し直していきたい。』
先に答えを書かせて頂きますと、このイタリア人アイデンティティなるものが、そもそも “人工的創造(=加工)物” であるために、ナショナル・アイデンティティとしては非常に脆弱なものとなってしまうわけで、それは中国共産党が、それこそ必死にアピール(=プロパガンダ)しているところの “中華民族” なる “仮想アイデンティティ” と同じ類のものであるからです。
ということで、本日はここまでとさせて頂きます。
続きは次回に♥
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