Dufay  にぶ~い痛みは激痛の予兆?
 先週の金曜日のこと。

 朝出勤すると、急におなかが痛くなってきた。

 しかしおなかはこわしていない。ストレートに言うならば、下痢はしていない。

 私はいやな予感に襲われた。


 いまから20年以上前のこと
 土曜日の朝。目覚めると、背中が痛い。その痛みは胴体を公転するように前に移り、腹部の激痛に変わったた。


 近くの病院に行き、問われるままに優し気なじいちゃん先生に「前の日のようにカツオのたたきを1切れ食べた」と答えたら、「食あたり」と診断された。

 ところが帰宅後も一向に痛みは治まらない。


 なんとか昼前に大きな病院に駆け込み、尿検査をするとおしっこが猿のお尻のように真っ赤っか。
 血尿である。


 食あたりなんかではなかった。
 私は初めて結石の痛みを経験したのだった。


  豊富なプリン体が引き金に?
 実は今回も、前の日にカツオのたたきを、それもほんのちょっと箸をつけた程度だが、食べた(特に付け合わせのオニオンスライスとワカメ)。
 土佐料理の店でお客さまと会食があったのだ。

 いくらカツオのたたきが苦手だといっても、土佐料理の店でカツオのたたきを避けて通ることはなかなか難しい。

 プリン体が多く含まれるカツオのたたきは痛風(私の場合はそれが石となって結晶化したのだった)の引き金になるのかも知れない。いや、そんなすぐに……とは思うものの、人生何が起こるかわからない。
 そう考えると、不安は大きく募るばかり。


 支社の近くにある泌尿器科をインターネットで検索、『お気に入り』に追加し、最悪の事態に備える。でも、そうなったとき1人で行けるだろうか?結石の痛みはそれぐらいチョー激しいものだから……


 デュファイ(Guillaume Dufay 1400頃-74 フランス)の4声のロンドー「かくも激しく 身に迫り来るわが痛みは(Les douleurs, dont me sens tel somme)」。詞はアントワーヌ・ド・キュイーズ。


 ロンドン中世アンサンブルの演奏。


 1980年録音。オワゾリール(TOWER RECORDS UNIVERSAL VINTAGE COLLECTION)。


 この「デュファイ 世俗音楽全集」に収められている曲(全96曲)のなかから、私はこれまでも何度か記事で取り上げているが、特にルネサンス音楽ファンでなくても(私もそちらのグループに属する1人だ)、持っていて損はないと思うセット。解説も実に詳しい。


 タワレコ・オンラインで書かれていることにウソ偽りはない ↓。


 レコード史に燦然と輝く超名盤!デュファイの世俗音楽全集、1万円の大幅値下げで復活!
 1982年度レコード・アカデミー賞受賞。
 ルネサンス初期の巨匠デュファイの世俗音楽を全曲収録したレコード史上初の画期的全集にして不滅の名盤。作品は可能な限り作曲年代順に収録されています。叙情的かつ優雅な愛の歌が多く含まれており、ロンドン中世アンサンブルが声楽、器楽を合わせて3~4人によるごく少数のアンサンブルで、爽やかさと優しさが美しく絡み合う真摯な演奏を披露。P.ヒリアーの参加も見逃せないポイントです。発売当時は6枚組で15,000円でしたが、今回は5枚組4,500円の大幅なプライスダウンを実現しました。しかも資料性の高い詳細な歌詞対訳付きという点も魅力!


Ekutoru  飲んだ薬は見当違いだった?

 あぁ、それにしてもいっそのこと下痢をしていたなら、どんなにほっとすることだろう!(痛みは結石のせいではなく、単なる腹痛ってことになるから)。


 私はカバンの中に常に持ち歩いているいくつかの薬の中から、赤玉を6錠飲んだ。
 赤玉といっても富山の薬売りが持ってくる『腹ピタリ』とかそういうものではなく、『エクトール錠』である。これも赤いのだ。


 1時間ほどして痛みは少し落ち着いた。

 トイレに行ってみる(小である)。


 おしっこはやや黄色味を帯びた無色透明。きれいなもんだ。
 なんとなく結石じゃないような気がしてくる。


 そして、昼どきには治った。

 ただ、腹が冷えただけだったのか?
 でも、下痢してなかったし……


 家に帰って薬の箱を見ると“腹痛を伴う下痢”って書いてあった。


 やれやれ……


 病は気から?