Naminobon  朝から盆モード
 12日・日曜日は帰省していた次男坊が朝2番の電車に乗って帰るというので-まっすぐ帰るのではなく、函館~青森経由なんだそうだ-駅まで送った。ちょうどAIR-G(FM北海道)の『アサクラ』が始まり、いきなり尾高/札響による武満の「波の盆」がかかった。このディスクであり、この曲である。

 庭仕事-ラティスパネルの修理-のあと、亡き父(&ご先祖様たち)の墓参りに行くかと11時ころに家を出る。墓は札幌市西区の平和霊園である。

  関係ない墓地への渋滞に巻き込まれる
 家を出てほどなくして渋滞に巻き込まれた。こんなところが渋滞しているのに遭遇するのは初めてだ。
 それは墓参り渋滞だった。江別霊園に向かう車で先に進まない。
 しばらく待ったが次の交差点に差し掛かるまで30分以上はかかると判断。Uターンして別な道を進んだが、札幌新道は流れは順調(高速にのるとかえって混んでいそうな予感がして一般道にした)。
 途中、西野二股の手前で『司寿し』の看板を見かけた。「ブログつながりのサムさんがよく行っている店がここなんだ」と、実際に店は見なかったが(通りの奥にあるようだ)、妙なもので懐かしく思う。

 墓に憑き、いや、着き、水をくむバケツ(手桶)が殺到する墓参家族たちで出払ってしまっているかもしれないと、念のためにペットボトルを持参したのだが-なんて気が利くんでしょう!-、手桶は3つも残っていた。

 父に「宝くじが当たりますように」とお願いし、霊園のすぐ横の山は岩肌が露出していて、このところ石に興味を持っている私はそこを写真に収めようかと思ったが、場所が場所だけに『変なもの』が写っていたらあとあと後悔すると思い、やめる。

  そうだ、あの店があった!
 そのあと、西野6条にあるそば屋が人気店らしいと妻がスマホで調べた店に行ってみるが、1時を過ぎていたのに路上駐車だらけ。つまりそれだけ混みあっていた。こういうことに執着しない私は、すぐに「そうだ、志ぶ家にしよう」とそちらに向かう。けど、あの路駐は近所の人、ひどく迷惑しているだろう。
 亡き父が晩年好んでいたそば屋で、麺は白い更科そばである。

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 私は田舎そばの方が好きで、更科だと食べている途中で“飽き”が来るかもしれないと思い、親子丼とのセットにする(なんせ、丼物や定食だってやっていると謳っているのだ。親父さんの自信がうかがえる)。

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 『志ぶ家』のメニューはこう。って、食べログかっ!?

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 低めの値段設定がうれしい。
 妻が頼んだのは天ざる。

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 親子丼は、私にとっては理想的な味。うまい!やわらかい鶏肉もたっぷり。そしてそばもセットの物なのになかなかのボリューム。

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 更科があまり好みではないと書いたが、ここの麺はコシもしっかりありつゆが出汁がきいていてうまい。途中で飽きることなくおいしくいただいた。

 昼の営業は2時までのようで、おやじさんが1時45分頃にのれんをさげた。
 しかし、そのあとも2組ほど来店。しかし、何も言わずに当たり前のように注文を受けていた。善い人だ。

  お盆に食われたくないし
 そして、先日書いた、私が石を拾いに何度か通った坂道。
 それがここである。

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 あの立て看板の先がなぜか鉱物が敷き詰められた道だったのだ。当時はこのように枝葉がうっそうとしてはなく、太陽が直接照り付ける熱中症になりそうな開かれた道だったと記憶している。

 札幌市はこのところクマの出没情報が相次いでおり、この道の先の宮丘公園は過去にヒグマの目撃情報もあることから、あの道を確かめに行くことはあきらめた(というか、ハナからその気力はなかった)。

 こうして父の墓参りを盆前に終えた。

 武満徹(Takemitsu,Toru 1930-96 東京)の「波の盆」(1983)。同名のテレビ番組のための音楽である。

 尾高はこういう“美しい”曲を歌い上げるのはとても上手だと思う。

 オーケストラはもちろん札幌交響楽団。

 2000年録音。シャンドス。