むぐら(ヤエムグラ)** 万葉植物 **
2023.05.28 Sunday
むぐら(ヤエムグラ)
万葉仮名 -- 牟具良 六倉
八重葎(ヤエムグラ)
2023.05.25
思ふ人来(こ)むと知りせば八重(やへ)むぐら覆(おほ)へる庭に玉敷かましを
万葉集 [巻十一 2824]
「あなたがおいで下さると知っておりましたら、雑草に覆われた庭をきれいにしてお待ちしましたのに……」
恋しい人の訪問で戸惑いながらも嬉しく迎えている様子が伝わってくる。
「玉敷かまし」は玉を敷いたように美しいようす。
「むぐら」は、ぼうぼうと茂った雑草を意味する。
現在の八重葎(やえむぐら)や藪枯(やぶがらし)などが考えられており。
一般には「金葎(かなむぐら)」と呼ばれるものを指すのですが。
「むぐら」といわれている植物の一つ「八重葎」を載せます。
歌に詠まれている「むぐら」といわれる植物を探していたら……。
最寄りのバス停傍の歩道側溝に生えていた。
それは金葎ではなくて八重葎。
深さ40cmほどの側溝、上に伸びられないので横に這って幾重にも重なり合い。
採って帰り観察しようと触ると手にくっ付き、八重葎同士もくっ付き、、、
まるでマジックテープよ。
写真もうまく撮れなかった。
今まで見ていたのかも知れないが、初めて知った植物。
咲いている花も小さく目立たないが、したたかな植物だと感心!
花は終わりに近く、実っているのが多い。
八重葎(ヤエムグラ)
ヤエムグラ(八重葎)
学名:Galium spurium
分布:日本・中国・ヨーロッパなどに広く分布
科名・属名:アカネ科 ヤエムグラ属
史前帰化植物のひとつ
薬用植物でもある
山野に生える一年草または二年草で庭や畑にも多い。
古い時代にヤエムグラといわれたのは本種ではなく、アサ科のカナムグラとする説がある。
茎は四角く(四稜)、小さな逆刺(下向きの刺)があり他の物にからまって伸び、長さ1mに達する。
葉は線形で1〜3cm、6〜8枚が輪生状につく。
葉の先端はとがり、縁と裏面の主脈には逆刺がある。
本来の葉は2個で他は托葉の変化したもの。
逆刺があるので衣服につきやすく、輪生葉を勲章などとして遊ぶ。
5〜6月ころ、茎の先や葉腋から花序をだし、白っぽい極小花を多数つける。
花冠は薄黄緑色〜白色、先は4裂し直径2mm。おしべは4本。
子房は下位、2室で各室に1胚珠がつき、縦にくびれがある。
果実は二つの球状の分果に割れ、かぎ状のとげにより、動物の体に付着して散布される。
ヤエムグラ属 Galium (英名bedsraw)は世界中に広く分布し、約400種が知られている。
根はアカネのように黄色。
托葉は葉状になる。
花は小さく、萼は退化してない。
花盤が発達し受粉は虫による。
ヤエムグラ属は19種が日本に自生する。
参考文献:平凡社大百科事典. やまと花萬葉
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コメント
最近草取りしてると可愛いお花がいてGoogleレンズで名前を調べたりしてます。雑草も花壇の花もみんな同じ花だよなぁなんて思ったりします。
ヤエムグラにも会えるかな^ ^
| ココ | 2023/05/29 8:25 AM |
こんな可憐なお花だけど、マジックテープみたいにくっついたりするんですねー。生きていくための力なんだろな。
| Nick Ollie | 2023/05/28 10:22 PM |
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むぐら(ヤエムグラ)
万葉仮名 -- 牟具良 六倉
八重葎(ヤエムグラ)
2023.05.25
思ふ人来(こ)むと知りせば八重(やへ)むぐら覆(おほ)へる庭に玉敷かましを
万葉集 [巻十一 2824]
「あなたがおいで下さると知っておりましたら、雑草に覆われた庭をきれいにしてお待ちしましたのに……」
恋しい人の訪問で戸惑いながらも嬉しく迎えている様子が伝わってくる。
「玉敷かまし」は玉を敷いたように美しいようす。
「むぐら」は、ぼうぼうと茂った雑草を意味する。
現在の八重葎(やえむぐら)や藪枯(やぶがらし)などが考えられており。
一般には「金葎(かなむぐら)」と呼ばれるものを指すのですが。
「むぐら」といわれている植物の一つ「八重葎」を載せます。
歌に詠まれている「むぐら」といわれる植物を探していたら……。
最寄りのバス停傍の歩道側溝に生えていた。
それは金葎ではなくて八重葎。
深さ40cmほどの側溝、上に伸びられないので横に這って幾重にも重なり合い。
採って帰り観察しようと触ると手にくっ付き、八重葎同士もくっ付き、、、
まるでマジックテープよ。
写真もうまく撮れなかった。
今まで見ていたのかも知れないが、初めて知った植物。
咲いている花も小さく目立たないが、したたかな植物だと感心!
花は終わりに近く、実っているのが多い。
八重葎(ヤエムグラ)
ヤエムグラ(八重葎)
学名:Galium spurium
分布:日本・中国・ヨーロッパなどに広く分布
科名・属名:アカネ科 ヤエムグラ属
史前帰化植物のひとつ
薬用植物でもある
山野に生える一年草または二年草で庭や畑にも多い。
古い時代にヤエムグラといわれたのは本種ではなく、アサ科のカナムグラとする説がある。
茎は四角く(四稜)、小さな逆刺(下向きの刺)があり他の物にからまって伸び、長さ1mに達する。
葉は線形で1〜3cm、6〜8枚が輪生状につく。
葉の先端はとがり、縁と裏面の主脈には逆刺がある。
本来の葉は2個で他は托葉の変化したもの。
逆刺があるので衣服につきやすく、輪生葉を勲章などとして遊ぶ。
5〜6月ころ、茎の先や葉腋から花序をだし、白っぽい極小花を多数つける。
花冠は薄黄緑色〜白色、先は4裂し直径2mm。おしべは4本。
子房は下位、2室で各室に1胚珠がつき、縦にくびれがある。
果実は二つの球状の分果に割れ、かぎ状のとげにより、動物の体に付着して散布される。
ヤエムグラ属 Galium (英名bedsraw)は世界中に広く分布し、約400種が知られている。
根はアカネのように黄色。
托葉は葉状になる。
花は小さく、萼は退化してない。
花盤が発達し受粉は虫による。
ヤエムグラ属は19種が日本に自生する。
参考文献:平凡社大百科事典. やまと花萬葉
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