大変長い間ブログを放置してしまいました。あまり間が空きすぎてすっかりブログを
再開するタイミングを失っていましたが、いろいろと書きたいことも出てきたので、
こっそりと再開します。

で、タイトルの「天平グレート・ジャーニー」は、万葉文化論専攻の大学教授である
上野誠さんが書いた小説です。

昨日、ガイドの下見のために台風の影響で風が強い中、奈良市内へ出かけた帰りに
近鉄奈良駅近くの書店で見つけて購入しました。ガイド用の資料を探しているときに
副題の「遣唐使・平群広成の数奇な冒険」に惹かれて買ってしまいました。




お分かりののように私のハンドルネーム、へぐ☆巛の由来である出身地、奈良県生駒郡
平群町と関係しています。元々この平群の地名は古代の有力豪族「平群氏」の本拠地で
した。しかし、この平群氏は天平時代にはすでにかなり没落し中流貴族となっていたそうで
歴史上の有名人物も見当たりません。

そんな中で、この平群広成(へぐりひろなり)は遣唐使の判官(大使、副使に次ぐ役職)に
選ばれ、唐に渡ったということで、数少ない有名(?)人物です。

きわめて個人的な興味で読み出し、プロの小説家の作品ではないので、ダイナミックな
ストーリー展開はありませんが、唐に渡り、その帰路に嵐で遭難し、現在のベトナムへ
漂着して、唐の長安に戻り、さらに朝鮮半島と中国にまたがる渤海の使節とともに帰国した
という当時の日本で最も広く海外を旅したグレート・ジャーニーを歴史的な考証をもとに
書かれているので、一気に読むことができました。

主人公の平群広成は、運命に翻弄されながらも誠実に事態に対応して、危機の連続の中でも
生き抜いて使命を全うする人物として描かれており、へぐ☆巛としては名前が似ているだけ
でも誇らしい気持ちになりました。(笑)

奈良のガイドでこのお話が使えるかどうかは分かりませんが、有名な留学生、阿倍仲麻呂や
吉備真備も登場するので、奈良時代へのイメージを広がるには役立ったと思います。


天平グレート・ジャーニー 遣唐使・平群広成の数奇な冒険 (講談社文庫)/上野 誠

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