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「ゴッド・スレイヤー ~はるか天空のソナタ~」 レビュー (ファミコン)

2019-06-21 21:00:22 | ファミコンレビュー

トップビューアクションRPG
開発も発売もSNK
1990年4月13日発売

あらすじ

ゲームでのデモ画面

199X年10月
傲慢な 人類は 自ら
文明を崩壊させた。

大地は怒り 人類に大いになる
罰を与えた。
地軸も 自然も 生き物たちも
全ての物が狂い 変わり果てた。

人々は その過ちを償い
繰り返す事の無いように
天空高くに 塔を作った。

再び心を 悪魔に
捕らわれないように……


スタート時のデモ画面

100年が過ぎた。
地上はモンスターに
支配されていた。

人々は モンスターに
怯えながらも 寄り添い
あって 村を作り
身を守っていた。

絶望と不安の日々を生きる
人々の間に
自然に そして確実に
救世主伝説が 語り
継がれていった。

唯一の希望として……



プログラム00256イジョウナシ

データ0215 イジョウナシ

システム420904サドウ コンデショングリーン

コードネーム ニュウリョクネガイマス

名前入力(片仮名も可能)

主人公が目覚めた。





特徴

「エスパードリーム」のようにエンカウント方式ではなく
「ゼルダの伝説」や「WILLOW」のように
フィールドやダンジョンでは常時、敵が出る方式である。

ちなみに名前入力で空白のまま終えると
デフォルト名は「エスエヌケイ」となる。

溜め攻撃が可能、斜め移動可能

このゲームはデータのロードが特殊であり
セーブをして、後で再開する際
電源を付けてタイトル画面の「CONTINUE」を選んでも

オープニングをカットした『はじめから』

となる。
その時に、メニューを開いて
「LOAD」を選ぶことで「SAVE」した時の状態から再開できるのである。

※この際、隣接している「SAVE」コマンドでウッカリ上書きしてしまうのを注意!!


操作方法

十字キー:移動
Aボタン:指定した魔法の使用、※一部アイテムの使用
Bボタン:剣の使用+手に所持した消耗品アイテムの使用、
 Bボタン長押し→離す:溜め攻撃
   (長押し中は移動は可能だがゲージは溜まらない。
   但し、一度溜めてしまえば移動してもゲージは維持する)

セレクトボタン:メニュー画面呼び出し、長い台詞を最初に戻す。
 メニュー画面時にスタートボタン:セーブorロード画面に移行
スタートボタン:ステータス表示


 ※ファミコンのコントローラで操作する以上
  AとBの2つのボタンしかない為、様々なアイテムを使用には優先順位がある。
  
  [Aボタン]
  ゲーム中入手する『うさとびのくつ』はAボタンを押す事でジャンプする。
  だが、魔法の方が優先されるために  ジャンプするには一旦魔法を外す必要がある。

  [Bボタン]
  通常はBボタンで剣を振るうが
  『薬草』などの消耗品アイテムの方が使用が優先される。
  体力回復アイテムであれば最初に使用して済む話であるが
  『きつけやく』など特殊な消耗品アイテムだと

  「使えない」

  というメッセージが出て剣が振るえなくなるので注意。

  [Aボタン]
  魔法>うさとびの靴  

  [Bボタン]
  消耗品アイテム>剣

  と覚えておくのは結構重要である。
  ちなみに、消耗品等の使用はメニュー上ではなく
  フィールド上なので、ボス戦等で回復アイテムを使おうとして
  フィールド上に戻して回復しようと思ったらダメージを受けて死ぬなんて事はあるので注意。


「剣」「鎧」「盾」「腕輪(指輪)」が4つずつ
「消耗品」「イベントアイテム」「魔法」が8つずつ所持可能

「鎧」「盾」「消耗品」は売却や捨てる事が可能、
他は手放す事は出来ない。




状態異常が幾つかある。
『』内が回復薬

[毒]:常時ダメージを食らう。『毒消し』
[麻痺]:剣の溜め攻撃が不可能になる『きつけ薬』
[石化]:暫く動けない。敵の攻撃を受け放題。『菩提樹の実』
[呪い]:スライムみたいなキャラになってしまう。『聖者の実』

[毒][麻痺][石化]は魔法『リカバー』で回復する

[呪い]はそもそも魔法の使用が不可能なってしまうので『リカバー』が使えない
『聖者の実』のみの回復である。


得点は50点

良い点
・スピーディ


悪い点
・同一フィールド上に異種の敵
・状態異常の敵が多い。


良い点の解説
・スピーディ
 他のトップビューアクションRPGというと
 大抵ゆっくりである。
 それが悪いとは言わない。
 敵の攻撃を避けたりするのに適切な速さがあるからだ。

 ただ本作の場合
 斜め移動可能で、溜め攻撃もストレスなくできて
 実にスピーディ。
 個人的ファミコントップビューガンアクションの
 最高峰とも言える「ゲバラ」を生んだ「SNK」だけの事はある。


悪い点の解説
・同一フィールド上に異種の敵
 剣が属性に分かれているのだが
 敵も剣によって効く効かないがあり
 すぐ横にいる敵に同じ剣が効かないなんて事態はしょっちゅうである。
 倒すには当然、メニューを開いてその敵に合った装備をし直す手間が必要がある。
 面倒くせぇ…
 効かない敵に攻撃すると『キン』と言ってノックバックするので
 その間をすり抜けてやり過ごすのがベターだろうか?


・状態異常の敵が多い。
 同じ敵がまとまっているのだが
 状態異常を用いる敵が多い。
 ドラクエシリーズで例えるのなら
 1フロア、全て『バブルスライム』って感じか。
 うっかり事故みたいな形で毒になるとウザいわ。

 各種回復薬を持っているとすぐにアイテム覧が埋まってしまう。
 魔法の『リカバー』を使うと状態異常を回復できるが…
 それ一択になってしまうのがなぁ…



後、個人的に被ダメージの無敵時間が短い気がする。
ボスに隣接していると連続ダメージを受けやすい印象
当然ボスのダメージは大きいからそのまま一気に削られて死ぬって事が多い。
体力ゲージは注意。

その、体力回復だけど
体力回復魔法『リフレッシュ』
アクションRPGの魔法での回復ってボタンを押すごとに一定量増えるのが主だけど
本作は異なる。
Aボタンを短く押すと微回復。
長押しするとその分ずっとかなり早く回復して満タンになると止まる方式。
なかなか珍しい。
その為、回復魔法に段階別にある訳ではなく1つだけである。



さて、ゲームの感想だけど
良い点で言った通り、スピーディさにまず驚かされるが
ただ足が速い分、うっかり敵に触れるのも多発しやすく
そんな敵が状態異常を持っていると非常にイラつく。

だからというのか
ボス戦は状態異常を使う奴はいない為
動いて攻撃をかわしつつ戦うのはなかなか緊張感があっていい。

後、このゲームにおける
1つ言っておくとレベル上げは重要。






ここからがネタバレ























このゲーム、ウインドウを跨ぐ長台詞だと

「▼」

が出る。
終わりの台詞だと「▼」が出ない。
その状態でセレクトボタンを押す事でもう1度最初から言わせる事が出来る。
だから…
これは死に際の人にも適用される。

人「(長文)…。」
主人公「すんません!もう1度言ってください」

人「(長文)…。」
主人公「本当にすんません!もう1度だけもう1度だけ言ってください」

人「(長文)…。」
主人公「いや、今ちょっと考え事をしていたのでちょっと聞き忘れちゃってお願いだから…」

人「てめー!早く死なせろよ!」

みたいな妄想をしてしまう(アホか…)



さてゲームとしては
ややヒントなどが不親切って感じか…
『テレパシー』という魔法を用いる事で4人の賢者に話しかけて
ヒントをもらえるんだけどそれだけではもう一つって所だわな。

個人的に

「それはないわ」

と思ったのが
『ケンスウ』が

「無くした『愛の首飾り』を海の洞窟で無くしたから探してくれ」

というので探すんだけどさ。
それらしい『宝箱』が置いてあったり、変化があったりってのがない。
「無理だ」思って

攻略サイト「イルカで入った入り口付近にある」

っていうので
目を凝らして画面を見るが何もないが、行ける所を行ってみると見つけた。
色も何も変化のない水面に…

髭人「分かるかッ!!」

「ドラクエ」みたいに一歩一歩歩いて『調べる』コマンドで確かめられるRPGならともかく
「ゼルダ」タイプのアクションRPGだぜ。何も変化ない所で見つけましたはアカンだろ。

次に、ラスボス1つ前の『皇帝』ってボス。
『真実の弓矢』で本性を晒させなければならないのだが
そこから剣で刺しても、魔法を使っても「キンキン」弾く音が聞こえるだけでダメージが通らない。

「何か攻撃を通せるような道具があるのか?」

見落としを疑ってあれこれ行ってみたりテレパシーを使うが全くヒントなどもない。
んで再び攻略サイトを見たら

攻略サイト「最大レベル16じゃないとダメージが通らない」

髭人「何やねんそれ…」

レベル16にしたら攻撃が効き出して簡単に倒せたよ。
ノーヒントでレベル上げろはないわ。
しかも最大レベルって…
って事で本作は低レベルクリアは不可能である。


後、『チェンジ』という魔法がアイテム収集で結構重要であり
4人に変身する事が可能。

『ストム』『ドラゴニア兵士』『女性』『アカハナ』

になれる。
人との会話でこれらの人物などに関連がありそうな場合は
一旦その人物に変身して会話をしてみるのが吉。
魔法の『チェンジ』使った時
変身可能なキャラクターが出るだけで名前が表示されないので

髭人「『ハゲ』と『兵士』と『女』と『ハゲ』がいるな…
 服装違うだけのハゲが2人もいるやんけッ!
 どういう違いだよッ!」

と、激しく混乱していた。
今思えば、2人目のハゲは口元が赤いように見えた。
それは口を開けているのではなく鼻が赤いのだとクリア後に知った…




ストーリー面のツッコミとしては~

ゲーム中、SNKだからか
『ラルフ』と『クラーク』が出て来る。
銃持って暴れたり、格闘術に優れているって訳ではない。
ゲーム中『ラルフ』には妻もいたりする。

ピラミッド地下、皇帝を倒すと

メーシア「部屋の奥に入って」

って言われて奥に行くとクリスタルがあってそれに触れると
いきなり『天空の塔』内にいて空飛ぶ塔に来たという特別感が感じられないのが非常に残念。
オープニングでババ~ン!と『天空の塔』が出て来るから
竜にでも乗って上陸するのかと思いきや…
クリスタルに触れたら演出なしに現地かよ…

後『ストム』と『アカハナ』ってキャラが出て来るんだけど劇中で死ぬんだよね。
それでその二人に面識がある町のモブキャラなどがそこそこいるんだけど
態々、そいつに変身して(というか変装?)

ストムorアカハナ「そいつ死んだで」

って報告しに行くのって人としてどうなん?って思うわ。


さて、無粋なツッコミを入れたところで
お話の核心部分に触れてみよう。


『天空の塔』自体は
そこの人々に悪しき心が芽生えたらこの世界ごと消し去る為に存在していて
塔の機能を止める事が出来るのが主人公で、それを導くのが『メーシア』である。

主人公と途中で見つける事になるヒロインである『メーシア』は
『天空の塔』を打ち上げた科学者チームの一員であり
2人はコールドスリープで眠っていて
塔が動き出す事でコールドスリープが解除される。

塔が作動した場合、人類に悪しき心があるのか良き心があるのかを
2人が見極め、行動を起こす事となっている。

最終的に、主人公と『メーシア』は塔を破壊する事で
人類に希望ありというエンディングを迎えるのであった。





途中、世界征服を企む『ドラゴニア』って国の皇帝を倒す事になるんだけど
こいつの正体はゲーム中主人公を導いてくれた4賢者の師匠でもある『アステカ』なのだ。

アステカ「悪しきものが 現れぬように務める
 この 私の 心に 悪が
 芽生えようとはのう…

 それは やがて私の心を蝕み
 体をも 支配し… 遂に
 ドラゴニアという 悪を 生み出した……(略)」

その『アステカ』は塔のプロジェクト内の存在であり、
主人公達に向けたメッセージの中でこう言われている。

「君達は アステカに 会ったか?
 あれは 我々の 作り出した
 バイオ ヒューマノイドだ。

 人々を 良き方へ 導くよう
 生み出されたんだ。 現段階では
 アステカの 今後の 行動は

 予測できない。 あらゆる 手は
 尽くしたがね。
 我々は 彼に
 すべてを書けたのだよ。君達と
 4つの剣を 託したのだ。」


『アステカ』も可哀想ではあるわな。
結果的に悪意を集めて自ら含めて一掃する事で人々を良き方向に持っていくという感じなのだから…


それと、『コールドスリープ』をする主人公と『メーシア』は凄いわな…
端っから後の人類が良い奴ばかりで悪意0なら永遠に目覚めない訳だぜ。
もはや自殺に等しい。
それとも確信があるのか?

主人公「人類アホだからどーせまたダメになる兆し出来るだろ」
メーシア「その時起きればいいよね」

って感じで眠りについたのかな?
それに、人類がダメだと二人が判断した場合はどうすんだろ。
人間に攻撃するんだろ?
自分達は襲われる心配がないのかね。
当然、塔の攻撃対象は自分達のみ除外しているか…
その時の人間を一掃するのを終えた後は…

主人公「今回の人間はダメだったけどまたコールドスリープすればいいっしょ!」
メーシア「そうね。今度の人類が生まれて
 どうなるか判断出来るようになるまでまた寝ましょ寝ましょ」

って感じで眠りにつくのか…
こいつらが悪そのものって気がしないでもない(苦笑)

あれ?
『天空の塔』が起動したぞ。どういうことだ?

天空の塔:サイダイノ アクヲカクニン。
 ホウチシテハ アクヲ ゾウショクサセル。
 モクヒョウニ タイシ コウゲキヲ カイシスル。
 
髭人:え?
 最大の悪って…
 俺か――――――!?

ってな事にならないように地に足付けて真面目に行きましょう…



……

………。

俺には無理だな(確信)





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