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「100万$キッド ~幻の帝王編~」 レビュー (ファミコン)

2019-04-26 21:00:42 | ファミコンレビュー
ギャンブルゲーム
「週刊少年マガジン」で連載されていたマンガのファミコン版
 (マンガは「宮崎まさる」が原作・原案。「石垣ゆうき」氏が作画)
ソフエルから発売
1989年1月6日発売

北米では「Casino Kid」というタイトルで(1989年10月)発売され
1993年4月には「Cacino Kid II」続編が発売されている。(日本未発売)


あらすじ

まず漫画版のあらすじとしては
日本有数の財団、二階堂家の三男「二階堂ひろし」は
父親が財閥の次期当主を決めるために息子3人それぞれに1億円を渡し
それを最も有意義に使用した者に次期当主するという。
2人の兄弟は堅実に使うのに対し、
ひろしは賭け事の本場ラスベガスに乗り込んでいくのであった。


ゲームでは最初に『ひろし』が言い出す。

「やあ!おいらの名前は
 二階堂 ひろし!
 君の目標は
 世界のギャンブラーたちに
 神様と呼ばれている
 幻の帝王を
 倒す事なんだ!
 まずは ラスベガスへ行って
 僕の友達 シンディー
 に 会うと良いよ!
 それじゃまた…
    グッド ラック!」


一応、プレイヤーが主人公という事なのか
名前の入力画面がある。
(その割に1枚絵でひろしが出て来るけどね)


特徴


大きく分けて4つの賭け事がある。

・スロットマシーン
・ポーカー
・ブラックジャック
・ルーレット


・スロットマシーン
 縦横斜めと5ライン賭ける事が可能。
 プレイヤーが止める事は出来ず見ているだけ


・ポーカー
 テーブルチャージ(場代)がその都度かかる。

 インディアンポーカー:ルール的には
  互いの額にカードを付けオープンの状態にして賭け合う。
  互いに自分のカードは分からず、相手のカードを見ての読みあいとなる。
  
 「HELD」:カードを変えない事を意味する。
  カードチェンジしたい場合は何もしないこと

 レートは決まっているがたまに相手から全額勝負をされることもある。


・ブラックジャック
 カードの合計を21にするものだが色々と選ぶ項目がある。

  HIT:もう1枚引く
  SPLIT:2枚同じカードを引いた場合、同額のコインを追加する。
   ※10,J,Q,Kは異種扱い
  SURRENDER:かけ金を半額にして賭けを降りる事(相手が21の時は不可)
  DOUBLEDOWN:2枚カードを引いてからベット2を2倍にしてもう1度カードを引く
  
  インシュアランス:相手のカードがAの時、最初のベットを半額を追加する事により
  保険を掛けられる。
  相手が21だと保険金が払い戻されるがそうでない場合は全て没収される。


・ルーレット
 「1~36」の通常数字と特殊な「0」と「00」の合計40箇所の中に
 たまがどれに入るか当てるというもの。

 ①出目の色に描かれた赤と黒で当てると2倍
 ②偶数と奇数で当てると2倍
 ③「1~12」
 「13~24」
 「25~36」までに当てると3倍

 「1、4、7…(1+3ずつ)」
 「2、5、8(2+3ずつ)」
 「3、6、9(3+3ずつ)」
  の中のグループで当てると3倍

 ④個別で当てると36倍

 ①~④の組み合わせを4か所まで賭けられる。
 同じところに4か所1点賭けも可能。
 それにボードの線上に同時に賭ける事も可能。
 例えば
 『1』と『2』の同時賭け(2つ賭けているので当たった時は18倍)
 『1』と『2』と『4』と『5』(4つ賭けているので当たった時は9倍)
 

操作方法

マップ時

 十字キー:移動
 Aボタン:決定
 Bボタン:キャンセル

 セレクトボタン:メニューを開く
  「カジノ場所移動」「パスワードを聞く」


賭け時

 十字キー:カーソル移動
  十字キー:数字の変更(1~9)
  左右キー:ベットする桁の変更(1、10、100、1000、10000)

 Aボタン:決定
 Bボタン:キャンセル


得点は35点

良い点
・ルーレットが当てやすい


悪い点
・カーソル操作悪し
・賭け金の上限下限操作
・世界観の狭さ
・お金を使えない
・飽きる
・シンディーがゲーム上出ない


良い点の解説

・ルーレットが当てやすい
 ディーラーが色々と喋るのでそのセリフに応じた賭けを行えば
 高確率で当てる事が出来てなかなか楽しい。



悪い点
・カーソル操作性悪し
 文字入力や項目の選択の際にカーソルを動かすのが
 他のゲームであれば体感的に『ピピピ』って感じでスムーズに動かせる物多いが
 本作は『ピッピッピッ』という感じでやや遅い。
 細かくかけ金を変動させるゲームなのにコレは結構なマイナス


・賭け金の下限上限操作
 ディーラーによって賭け金の下限と上限が異なるのだが
 その際の操作が実に面倒。

 例えば賭け金を『10~100』だとしよう。
 『10』未満や『100』より上だと

 「賭け金が少なすぎます」「賭け金が多すぎます」

 と出て、再入力を迫られるのだ。
 となると…
 最初『10』にしていた賭け金を『100』にしようとすると

 『10』→左右キーで桁操作で百の桁にして操作すると『110』になる。
  →それから十の桁に戻して『100』にする事やっとで賭けを行えるのである。
 
 こんな面倒な事をさせるのなら
 端っからカーソル操作を『10~100』の値で止まるようにせーや…


・世界観の狭さ
 セレクトボタンで
 『ラスベガス』『日本』『ニューヨーク』『モナコ』の4か所を選べる。
 しかし、屋外がない為、世界観の狭さを実感する。
 まず、4か所を選択するが…

 「スト2の移動か?」

 ってぐらいにその画面上に小型の飛行機が出て来て移動となる。
 しかもカジノって制約がある以上、どこも基本屋内だから

 
 「本当に世界を移動しているのか?
  『ラスベガス』『日本』『ニューヨーク』『モナコ』
  って名前の隣接する建物間を移動しているだけじゃねーの?」

 という気にさせる。


・お金を使えない。
 賭け事をしてお金を稼ぐのはいいが
 その稼いだ金を賭け事以外の事に使う事は出来ないのだ。
 せいぜいカジノ場所を移動する交通費ぐらい。
 折角金を稼いだのだからもっといろんなことに使えばいいのに。
 アイテム買うのは勿論の事
 女の子やカジノのバニーガールが多いんだから
 プレゼントを買ってあげたりしてリアクションがあるとかさ…
 あまりにも寂しいわ。


・飽きる
 ある程度お金が溜まったら各地に行って
 初対面の相手にひたすらポーカーする羽目になる。
 人間関係などもなくひたすらフラグ立てて
 4つの地方でポーカーするだけってのが…
 キツイわ。


・シンディがゲーム上出ない
 ゲーム内で
 「シンディに会うと良いよ」
 言われるんだけど
 シンディちゃん、ゲーム中に登場しないんだよね。
 セレクトボタンを押した時に場所移動とパスワードの選択の時に登場するだけで
 ゲーム中に絡みは一切ない。
 さらわれるとかあってもええだろ。
 勝負して勝ったら脱ぐみたいなサービス要素があってもいいはずだ。
 なんもねーってありかよッ!!



稼ぐだけならルーレットが当てやすくて楽しいんだけど
残念ながらエンディングを見るために進めていくには
ポーカー勝負を重ねなければならない。
パスワード制を採用しているから
1度勝ってパスワードの繰り返して地道に進めるなんて事をしたいところだが
1度勝った後で勝負を降りると相手の持ち金はほぼ初期値に戻ってしまうので
連続した勝負で相手の持ち金を0にしなければならない。

そうそう。
一度持ち金を0にした相手との再戦は不可能。
負かした相手に対しての小銭稼ぎは出来ないのだ。
ただ0にする前に勝負を降りて、再戦すれば持ち金は初期値に戻っているので
それを繰り返すという地味な作業で自身の持ち金を稼ぐことができる。

あまりキャラ同士の絡みはないが
劇中の敵キャラが出るようなので原作を読んだ方は楽しめるのかもしれない…

後、『たもりん』とか『みすたーしげ』と名乗るポーカーでのディーラーがいる。
顔を見れば当時の芸能人などを思い出す人もいるだろう。
『さ〇ま』らしい名無しキャラもいるし…


ちなみに本作と同じ日(1989年1月6日)に
発売された「スペースハリアー」のファミコン版は
昭和最後のファミコンソフトでもある。
(昭和最後の日は1989年1月7日)


ここからがネタバレ






















ゲームの進行方法としてはまずルーレットで軍資金を増やすのがベター。
傾向さえ知れば当てやすく32倍と効率がいい。
ブラックジャックは別にやる必要はない。

クリアまでのフラグ立て

『ニューヨーク』にいる『ローラ』とポーカー勝負で、勝利する事で
 ポーカーの選手権の出場を決める『シュミット』と対戦可能になる。



『日本』にいる『シュミット』とポーカー勝負で、勝利する事で
 選手権のポーカーの出場資格を得られる。



『モナコ』でポーカーの選手権開始
 『ラックマン』→『マクレガー』→『ネルソン』→『ビックマン』の順に
 勝利する事でクローバーの『ゴールデン・カード』をゲットする。



『ラスベガス』で『ドラゴン』とポーカー勝負で、勝利する事で
 ダイヤの『ゴールデン・カード』をゲットする。



『ラスベガス』で『スミス』とインディアンポーカー勝負で勝利する事で
 『ザ・マン』と戦えるようになる。



『ニューヨーク』で『ザ・マン』とのポーカー勝負で、勝利すると
 そいつはただの影武者という事が発覚し、
 本当の『ザ・マン』と勝負する事が可能となる。



『ニューヨーク』で真の『ザ・マン(パトリック)』とのポーカー勝負で
 勝利する事でハートの『ゴールデン・カード』をゲットする。



『日本』で『ドクター・リー』とポーカー勝負で、勝利する事で
 スペードの『ゴールデン・カード』をゲットする。
 4つの『ゴールデン・カード』を入手した事で
 『幻の帝王』との対戦する権利を得る。



『日本』にいるローブをかぶったババアに話しかける事で
 『幻の帝王』と戦う事になる。




そのラスボスの『幻の帝王』との勝負は『ポーカー』である。
攻略法はある。
相手のリアクションで役が決まっているのでそれを参考にして賭けるのだ。
そのリアクションは…髭人が確認したのは5種。

 いい!:フラッシュ
 ど:ワンペア、ツーペア、スリーカード
 ひっ:ワンペア、ぶた
 ろ:ぶた
 しっ:ぶた


「いい!」で勝負するのは無謀。
「ど」は自身の役で決めるのがいい。

相手のカード交換時に「ろ」「ひっ」「しっ」とリアクションが来た時が好機!!
こちらのカードが1ペア以上なら50000$をレイズしまくる!
それで地道に削っていって勝つのだ。
ゲームを長時間続けていると

「全額勝負だ!」

と持ち掛けられるがこれは拒否。
ひたすら地道に相手の役が悪い時に勝ち続けるのだ!
20~30分ぐらいかかるだろうけど勝てる。

んで『幻の帝王』と名乗る覆面野郎が正体を現すんだけど…
それってネタバレ欄だから言うと『二階堂ひろし』自身なんだよね。


台詞などを漢字変換で書くと…


幻の帝王「へへ……〇〇(プレイヤー名)くん!強くなったね…僕の
 完敗だ! それじゃ 約束通り
 僕の 正体を見せるよ………………」

するとひろしの1枚絵が現れ

ひろし「へへ! 実は 僕だったのさ!
 幻の帝王 なんて この世には いない!
 その名の通り すべては幻…

 新しい ライバルを 見つけるために
 僕が 仕組んだ お芝居 だったのさ!
 ごめんよ… 最後まで隠してて…でも

 君ならきっと ここまでこれると 信じていたさ!
 そして 見事に 僕の期待に 応えてくれた!
 ありがとう!

 世界中には オイラ達より もっともっと
 強い ギャンブラーがいるはず…だから
 オイラの挑戦は これからも続くのさ! ……」


影(プレイヤーイメージだろう)とつよしががっちり握手している絵が出て
スタッフロール
そのスタッフロールの最後にメッセージが出る。

「人には 2種類 ある……」

「ギャンブラーと
   そうでないものと…」

「〇〇 と
   二階堂・ひろし!」

「彼らもまた
   夢を追い求め…」

「走り続ける
  ギャンブラーなのだ!」

「THE END」




ライバル探しに芝居を打った的な事を言うんだけどさ…
ポーカー勝負のイラストとか『幻の帝王』に会う時に
ババアにつれられている時のイラストに
『二階堂ひろし』自身が描かれているんだけどどういう事?
ただのイメージ図?
分身?残像?

しかし、このゲーム…
ライバル探しの自作自演って何なんそれ…
シンディ全く出てこないし
原作では1億円を有意義に使えなんて話だったけど
ギャンブルのライバル探しの為だけに
金を使っていましたなんて知られたら普通に勘当だわな。



「ゲームには 2種類 ある……」

「面白いゲームと
   そうでもないゲームと…」


このゲームどっちに位置するゲームななんでしょうかねぇ…
あ、海外では続編が出てたみたいだから良かったんじゃないでしょうか。
アメリカではラスベガスなんてあるからな。
カジノ的なギャンブルはより身近にあったんじゃないでしょうかね。

しかし、指摘しているけど
女子にプレゼントだとかシンディのサービスシーンとか…
我ながらスケベな私で何かごめんなさい。
気持ちを抑えられませんでした…
でも、謝っても次、似たような事があればまた同じことをくりかえすんだろうな~。
我ながら救いようがねーや。
とは言っても同じゲームを繰り返して単調化しやすいこのゲーム。
サービス要素は気分を変えたり
俺みたいなスケベ野郎を熱中させたりする事も
出来る1つの方法でもあるのは事実である。


PS)平成最後のレビューのオチがこんなんでええのか?
 愚かで変態。
 ま、髭人らしいと言えば髭人らしいか…(苦笑)







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