中山記念では、「1991年のダービージョッキー」が使う馬に注目しています | 元JRA調教師・山田要一のブログ

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厩舎OBという立場から、パーフェクトホースマンズの一員としてファンの皆様と違う視点で競馬のことを掘り下げたいと思います。

こんにちは。

元JRA調教師で、今は、「パーフェクトホースマンズ」の「調教師情報部」に所属している山田要一です。

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去年の7月26日(日)、アイビスSDで勝ち馬ジョーカナチャンと同タイムの2着に入っていた、和田正一郎厩舎のライオンボス(牡6歳・父バトルプラン)は、3月21日(日)の千葉Sで復帰の予定です。

前にも何度かこのブログで紹介していますので、知っている方も多いと思いますけど、和田正一郎君は、2018年の2月に調教師を引退した和田正道君の長男です。

正道君と言えば、1997年のクイーンSを勝ったプロモーションや、2006年のエプソムCと新潟記念を勝ったトップガンジョーなどを管理していたことでお馴染みですね。

もちろん、正一郎君は子供の頃からお父さんの仕事振りを見ていたのですから、この世界に入ったのは当たり前だったのでしょう。

ちなみに、彼は成田高校(千葉県成田市)に通っていて、同級生には、アテネオリンピックのハンマー投げで金メダルを取った室伏広治選手がいるんですよ。

北海道大学の獣医学部を卒業してから、2002年の4月に競馬学校の厩務員課程に入った正一郎君は、その年の10月から成宮明光さんの厩舎で厩務員をやって、11月からはお父さんの厩舎で調教助手をやっていました。

それから、2009年の2月に2度目の挑戦で調教師の試験に受かると、その年の5月に自分の厩舎を開業していて、オジュウチョウサンを使った2016年の中山グランドジャンプで、初めての重賞勝ちをGIで飾っているんですよ。

その後も、正一郎君の厩舎は何度も大きいレースを勝っていて、今までに、GIの7勝を含めて重賞を15勝もしていますし、2016年には、今までで一番多い22勝を上げて、「4億5681万円」の賞金を稼いでいて、2017年には、17勝を上げて、今までで一番多い「4億6865万円」の賞金を稼いでいました。

でも、その後の3年間は、

2018年→20勝・獲得賞金3億1873万円
2019年→17勝・獲得賞金3億9106万円
2020年→19勝・獲得賞金4億1503万円

という形で伸び悩んでいましたし、今年に入ってからは、先週までが「39戦1勝」という状況ですから、今の正一郎君は、「賞金の高いレースを勝って、巻き返しのきっかけにしたい」と考えている筈です。

そこで、1着賞金が2200万円の千葉Sに向けて、ライオンボスをどう仕上げてくるのか、注目したいと思っています。

そしてここからは、栗東の安田隆行厩舎が中山記念に使うケイデンスコールについて、私の頼もしい仲間の一人、「元調教師のSさん」から届いた報告を紹介しておきますね。

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安田隆行君は、乗り役時代、1991年に皐月賞とダービーをトウカイテイオーで勝つなど、全部で680勝を上げとって、引退した次の年の1995年に厩舎を開業しとりますな。

今年で開業27年目を迎えとる彼の厩舎は、2010年までに勝った重賞は全部で8つやったけど、その後の3年間は、

2011年→重賞11勝を含む43勝・獲得賞金12億8498万円
2012年→重賞3勝を含む46勝・獲得賞金9億7908万円
2013年→重賞6勝を含む44勝・獲得賞金11億9911万円

っちゅう素晴らしい数字を残しとって、この間には、2013年の高松宮記念とスプリンターズSとかを勝ったロードカナロアと、フェブラリーSなどを勝ったグレープブランデーと、2011年のジャパンCダートとかを勝ったトランセンドと、2011年のスプリンターズSと2012年の高松宮記念とかを勝ったカレンチャンっちゅう、4頭のGI馬を育てとりました。

それに安田君は、2004年にデビューした川田将雅(ゆうが)君を立派な乗り役に育てとるし、2018年の3月に厩舎を開業しとる次男の翔伍君と高柳大輔君は、安田厩舎で調教助手をやっとったように、馬だけやなくて、弟子もしっかり育てとるんやから、ホンマに大したもんですわ。

しかも、一昨年の安田厩舎は、ダノンスマッシュでシルクロードSとキーンランドCを、ダイアトニックでスワンSを勝つなど、「62勝・獲得賞金12億9916万円」っちゅう、今までで一番の成績を残して、初めて調教師リーディングの1位になっとりました。

ただ、去年は、ダノンザキッドを使ったホープフルSで7年振りにGIを勝ったんやけど、「46勝・獲得賞金12億5395万円」っちゅう成績で、調教師リーディングは4位やったから、今年の安田君は、「必ず巻き返したい」と考えとる筈や。

実際、今年は先週までが「10勝・獲得賞金2億5765万円」っちゅう成績で、去年の同じ時期(2月23日【日】まで)の「6勝・獲得賞金1億4592万円」を大きく上回っとるし、調教師リーディングは、トップの清水久詞厩舎と僅か1勝差の2位になっとります。

そんな中、今週は、1着賞金が6700万円の中山記念にケイデンスコールを使いますんで、「もっと厩舎に勢いを」と考えて、この馬を全力で仕上げてくるとワシは見とったし、実際、ワシのところに届いとる最終追い切りについての報告が、

「昨日、レースでも乗る岩田康誠君が坂路に入れて、4Fが55秒2、終いの1Fが12秒0っちゅう時計を馬なりで出しとりました。単走で馬なりやったけど、最後まで余力十分のまま、軽快なフットワークで走れとったし、馬体の張りや毛ヅヤもよう見えましたわ」

っちゅうもんやったから、エエ走りが期待できそうやな。

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安田隆行厩舎が中山記念に使うケイデンスコールについて、「元調教師のSさん」から届いた報告は以上です。

さて、話は変わりますが、私が所属している「パーフェクトホースマンズ」では、ホームページや、いくつかのブログの中で、「馬券に欠かせない情報」を包み隠さずに公開していますので、「正確な情報を知って、馬券に活かしたい」と考えている方には、こまめに確認することをお勧めしておきますよ。

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今日は、ここまでにしておきます。

それではまた。