ジャパンCでは、「東京農工大学の獣医学科で学んでいた調教師」に注目しています | 元JRA調教師・山田要一のブログ

元JRA調教師・山田要一のブログ

厩舎OBという立場から、パーフェクトホースマンズの一員としてファンの皆様と違う視点で競馬のことを掘り下げたいと思います。

こんにちは。

元JRA調教師で、今は、「パーフェクトホースマンズ」の「調教師情報部」に所属している山田要一です。

DSC_0085.jpg

11月14日(土)のオキザリス賞を勝っている、斎藤誠厩舎のバクシン(牡・父ヘニーヒューズ)は、次走の予定が12月16日(水)の全日本2歳優駿(地方交流G1)です。

前にも何度かこのブログで紹介していますので、知っている方も多いと思いますけど、斎藤君は、千葉県では有名な進学校の市川高校を卒業した後、大学には進まないで、1993年に競馬学校の厩務員課程に入って、その後、前田禎(ただし)さんの厩舎で厩務員をやって、1997年から2005年までは調教助手をやっていました。

ちなみに、栗東の安田隆行厩舎に所属していて、去年の「最多勝利新人騎手」だった斎藤新(あらた)君は、斎藤誠君の長男です。

斎藤君がいた頃の前田厩舎には、1993年の関屋記念と京王杯AHを勝ったマイスタージンガーや、1998年の毎日杯と京都4歳特別を勝ったミラクルタイムなど、走る馬が何頭もいましたから、その時に、どういう馬がよく走るのかをしっかり学んだのでしょう。

でも、2005年の10月に前田さんが亡くなってしまって、厩舎が解散することになったので、その後は、相沢郁(いくお)厩舎と清水英克厩舎で調教助手をやって、2005年の12月に調教師の試験に受かると、次の年の6月に、35歳の若さで厩舎を開業しています。

最初の年は、「4勝・獲得賞金7697万円」という成績でしたけど、2年目の2007年には、サンツェッペリンを使った京成杯で初めて重賞を勝って、ゴスホークケンを使った朝日杯FSで初めてGIを勝つなど、「18勝・獲得賞金4億0317万円」という数字を残していました。

それに、2017年までの5年間も、

2013年→20勝・獲得賞金3億7065万円
2014年→21勝・獲得賞金6億3518万円
2015年→34勝・獲得賞金6億4029万円
2016年→25勝・獲得賞金5億2467万円
2017年→39勝・獲得賞金7億5598万円

という成績を残していて、特に2017年は、勝ち星と賞金のどちらも開業してから一番の数字だったんですよ。

ただ、一昨年と去年は、

2018年→24勝・獲得賞金4億2459万円
2019年→38勝・獲得賞金6億3290万円

と、2017年の賞金を大きく下回っていましたし、今年も11月23日(月)までが「25勝・獲得賞金4億8693万円」という成績で、去年の同じ時期(11月17日【日】まで)の「34勝・獲得賞金5億7463万円」を大きく下回っていますから、今の斎藤君は、「JRAの分を地方で稼ぎたい」と考えている筈です。

そこで、1着賞金が4200万円の全日本2歳優駿に向けて、バクシンをどう仕上げてくるのか、注目したいと思っています。

そしてここからは、国枝栄厩舎がジャパンCに登録している、アーモンドアイとカレンブーケドールについて、私の頼もしい仲間の一人、「元調教師のNさん」から届いた報告を紹介しておきますね。

・・・・・・・・・・

国枝栄君は、岐阜県本巣郡の北方町出身で、近くに笠松競馬場があったことから、競馬に興味を持つようになって、地元の本巣高校に通っていた頃、「この世界で働きたい」と思ったそうです。

高校を出てからの彼は、東京農工大学農学部の獣医学科に入って、もちろん、この頃には馬術部に入っていましたし、卒業してからは、大学の2年先輩で、当時、八木沢勝美厩舎で調教助手をやっていて、今は調教師をやっている高橋裕君の紹介で、山崎彰義厩舎の調教助手になったんですよ。

ちなみに、山崎さんと言えば、1987年の新潟大賞典をセッテジュノーで勝つなど、通算で247勝を上げています。

国枝君は、山崎厩舎の調教助手になってから、ずっとそこで腕を磨いて、1989年に調教師の試験に受かって、1990年に自分の厩舎を開業しました。

最初の年は、使った頭数が少なかったので8勝止まりでしたが、2年目は9勝、3年目と4年目は15勝と、順調に勝ち星を伸ばしていましたし、開業9年目だった1998年には、ブラックホークを使ったダービー卿CTで、初めて重賞を勝っています。

それに、国枝君の厩舎は、2010年にアパパネで、一昨年にアーモンドアイで、それぞれ牝馬三冠を勝つなど、厩舎を開業してから今までに、GIを18勝、重賞を53勝もしていますし、去年は、アーモンドアイを使ったドバイターフで初めての海外G1勝ちを飾っているんですよ。

そして、去年までの3年間も、

2017年→48勝・獲得賞金8億8056万円
2018年→45勝・獲得賞金16億0611万円
2019年→44勝・獲得賞金12億4822万円

という形で順調に勝ち星と賞金を積み重ねていましたし、今年も、先週までに41勝を上げて、稼いだ賞金は「11億7040万円」と、去年の同じ時期(11月17日【日】まで)の「10億7275万円」を上回っていますから、きっと今の彼は、「賞金の高いレースを勝って、もっとペースを上げたい」と考えている筈ですよ。

こういった中、今週は、1着賞金が3億円のジャパンCにアーモンドアイとカレンブーケドールを登録していますので、「どちらの馬も勝負懸かり」と考えるべきでしょうし、実際に国枝君がどう仕上げてくるのか、最後まで目が離せませんね。

・・・・・・・・・・

国枝栄厩舎がジャパンCに登録している、アーモンドアイとカレンブーケドールについて、「元調教師のNさん」から届いた報告は以上です。

さて、話は変わりますが、私が所属している「パーフェクトホースマンズ」では、ホームページや、いくつかのブログの中で、「馬券に欠かせない情報」を包み隠さずに公開していますので、「正確な情報を知って、馬券に活かしたい」と考えている方には、こまめに確認することをお勧めしておきますよ。

「パーフェクトホースマンズ」のホームページ
↓↓↓
【 こ ち ら 】

元JRA馬主・小栗範恭さんのブログ
↓↓↓↓↓
【 こ ち ら 】

元JRA調教助手・小西聖一さんのブログ
↓↓↓↓↓
【 こ ち ら 】

今日は、ここまでにしておきます。

それではまた。