東京スポーツ杯2歳Sに感じる、近鉄百貨店で働いていたオーナーの思惑 | 元JRA調教師・山田要一のブログ

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厩舎OBという立場から、パーフェクトホースマンズの一員としてファンの皆様と違う視点で競馬のことを掘り下げたいと思います。

こんにちは。

元JRA調教師で、今は、「パーフェクトホースマンズ」の「調教師情報部」に所属している山田要一です。

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美浦トレセンに厩舎を構えている菊川正達君にとって、今週の火曜日、11月17日は、58歳の誕生日だったんですよ。

菊川君は、メジロティターン(1982年の天皇賞・秋など重賞3勝)などでお馴染みの尾形盛次厩舎から、1982年に乗り役としてデビューしました。

1988年には、盛次先生の息子さんの尾形充弘厩舎に移って、1998年には柴崎勇厩舎に移っていて、その年の4月に乗り役を引退するまで、通算63勝という成績を残しています。

それから菊川君は、柴崎厩舎で調教助手をやって、2000年に調教師の試験に受かると、次の年に自分の厩舎を開業しました。

最初の年は、「3勝・獲得賞金6280万円」という数字でしたけど、その後は、2年目が7勝、3年目が10勝、4年目が14勝と、順調に勝ち星を伸ばしていて、2010年には、コスモヘレノスを使ったステイヤーズSで、乗り役時代には縁がなかった重賞を初めて勝っていますし、他も入れると、先週までに重賞を4勝、JRA通算で271勝を上げています。

そして、明日からの三日間開催に、菊川君の厩舎は、

■21日(土)

東京3R・2歳未勝利→マナフォルトゥーナ

■22日(日)

東京1R・2歳未勝利→サムライスピアー
東京10R・南武特別→マイネルステレール

■23日(月)

東京4R・2歳未勝利→ハナノミチとマイネルキュリアス

と、全部で5頭を使いますので、きっと、「勝って自分の誕生日を祝いたい」という思いで、どの馬もキッチリ仕上げている筈ですから、どんな走りを見せてくれるのか、注目したいところです。

そしてここからは、栗東の安田隆行厩舎が東京スポーツ杯2歳Sに使う、「株式会社ダノックス」の持ち馬ダノンザキッドについて、私の頼もしい仲間の一人、「馬主のMさん」から届いた報告を紹介しておきますね。

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「株式会社ダノックス」の代表を務めている野田順弘(まさひろ)氏は、会計ソフト・「勘定奉行」などで広く知られている「株式会社オービック」の代表取締役会長であるため、ここでは私も皆様と同じく、「ダノックス」を「野田オーナー」と表記致します。

1957年、近鉄百貨店に入社した野田オーナーは、昼間、百貨店で勤務しながら、関西大学経済学部の夜間課程に通い、1961年に同大学を卒業した後、1962年に会計機器の輸入販売会社で働き始めました。

そして、ここでの経験を活かして、1968年に「大阪ビジネスカンパニー」を設立し、1974年に社名を現在の「株式会社オービック」に変更しております。

その後の同社は、2000年に東証1部上場を果たし、最近では、主力商品の総合業務ソフトウェア「OBIC7シリーズ」の販売や、「システムの運用支援サービス」が好調なことなどにより、

「2018年3月期」→売上高668億1400万円・経常利益355億7000万円
「2019年3月期」→売上高741億6300万円・経常利益419億2700万円
「2020年3月期」→売上高804億8800万円・経常利益460億1200万円

という過去3年の数字から分かる通り、順調に業績を伸ばし続けております。

よって、「オービック」を率いている野田オーナーのことは、非常に多くの方が「尊敬すべき優秀な経営者」と考えているのでしょう。

馬主としての野田オーナーは、確か2000年からJRAで馬を走らせており、当初は個人の名義で所有しておりましたが、2002年からは、名義を現在の「ダノックス」としており、一昨年は、ダノンファンタジーで阪神ジュベナイルFを制するなど、過去最多となる「40勝」を上げ、「7億0141万円」の賞金を獲得していた上、昨年は、共同通信杯や金鯱賞やマイラーズCや毎日王冠など、重賞9勝を含む33勝を上げ、過去最高となる「11億6161万円」の賞金を獲得しておりました。

しかし、今年は先週までの成績が「30勝・獲得賞金7億8393万円」と、昨年の同時期(11月10日【日】まで)の「32勝・獲得賞金10億8304万円」を大きく下回っておりますので、現在のオーナーは、「早急に巻き返しを図りたい」と考えていることでしょう。

また、野田オーナーは、奥様のみづきオーナーと共に、毎年欠かさず「セレクトセール」で高額馬を落札しており、7月13日(月)~14日(火)に行われた今年の同セールに於いても、計9頭を総額12億5950万円(税込)で落札しておりました。
そのため、現在は、「落札に要した資金の回収ペースを早めたい」とも考えている筈です。

そういった中、今週は、1着賞金3300万円(馬主の取り分は8割の2640万円)の東京スポーツ杯2歳Sにダノンザキッドを出走させますので、私が野田オーナーであれば、この馬を預けている安田隆行先生に対して、かなり勝負懸かった指示を出すのは間違いありません。

実際、私のところに届いている最終追い切りについての報告が、

「昨日、坂路で一杯に追われて、4Fが51秒6、終いの1Fが12秒1っちゅう時計を出しとりました。身体を大きく使って最後まで集中して走れとったし、追い切った後の気合い乗りも抜群やったんで、力を出せるデキに仕上がっとるんでしょうな」

という内容でしたから、いいレースが期待できそうです。

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「株式会社ダノックス」が東京スポーツ杯2歳Sに使うダノンザキッドについて、「馬主のMさん」から届いた報告は以上です。

さて、話は変わりますが、私が所属している「パーフェクトホースマンズ」では、ホームページや、いくつかのブログの中で、「馬券に欠かせない情報」を包み隠さずに公開していますので、「正確な情報を知って、馬券に活かしたい」と考えている方には、こまめに確認することをお勧めしておきますよ。

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今日は、ここまでにしておきます。

それではまた。