淡路島のエッフェル塔とミニ明石海峡大橋 | 次世代に遺したい自然や史跡

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毎年WEB初公開となる無名伝承地や史跡、マイナーな景勝・奇勝を発表。戦争遺跡や鉄道関連、坂本龍馬等の偉人のマイナー伝承地も。学芸員資格を持つ元高知新聞主管講座講師が解説。

<二ヶ所共、夜はイルミネーション>

淡路島洲本市ミニエッフェル塔100分の1の縮尺のミニ明石海峡大橋があるのをご存知だろうか。前者は高さ数メートルの「日洋堂のエッフェル塔」で、後者は全長38メートルの「門口池大橋」。双方共、夜はイルミネーションに彩られ、また違った光景を見せてくれる。

前者は洲本物部郵便局の斜め前にある洋菓子店「日洋堂」の駐車場の隅にあり、洲本ICから行き易い所にある。店で買い物をする場合はその駐車場に駐車して見学すればいいが、買い物をしない場合は西方の「二体地蔵堂」前の広場に駐車するといい。

 

二体地蔵堂の本尊は、弘法大師が彫った磨崖仏の二体の地蔵。元々は側にある岩に彫られていたが、岩に亀裂が生じていたため、磨崖仏部分を剥がし、1996年、地蔵堂を建立して祭った。

その岩は旧津名郡と旧三原郡の境界にあることから、宝暦14年(1764)に郡界標石が設置されたが、この標石も健在。この標石は戦後、行方不明になっていたが、昭和50年代末、発見され、元の場所に設置された。

そこから東に徒歩数分で「日洋堂のエッフェル塔」。日洋堂の社長がフランス通ということもあり、趣味のアーク溶接で鉄鋼を接合していき、1990年代末に完成させた。全国にいくつかミニエッフェル塔はあるが、ここの塔は技術力が違う。

 

夜は沢山の電飾でライトアップされ、日中の風景よりも遥にフォトジェニックな光景になる。電飾球数が多いから、眩い光を放っており、写真も撮り易い。

店の営業時間は19時までだが、何時まで点灯させているのかは不明。

門口池大橋の方は何度か関西のマスコミに取り上げられたこともあり、休日の日中は見学者に会うことが多い。門口池に架かる橋だが、実際は両岸を繋いでいる訳ではなく、また、鑑賞用のものなので、実際に渡ることはできない。

橋の材質はステンレスで、上部の道路部分はカラーコンクリート舗装という本格的なもの。最早ミニチュアというより、本格的な建造物と言える。なにせ、この建造には10社以上の業者や神戸市の「橋の科学館」が関わっているのだから。

橋の道路部には乗用車やトラック、バス、パトカー等のトミカを置いていることから、トミカの大きさを元に100分の1の縮尺にしたのかも知れない。2001年、池の東岸に居住する池上氏が一年かけて建造した「大作」である。

イルミネーションは日没から21時まで点灯されるが、イルミの色が時間によって変わる。ただ、球数があまり多くないため、古いカメラだと光量不足で撮影し辛い。

 

とは言え、夜は見学者も殆どいないから、恋人同士であれば、橋をバックにプロポーズとかどうだろうか。

尚、付近に駐車スペースはないが、当方はやや南西の三差路角の縁石の切れ目から歩道内に進入し、駐車した。ここは広いから歩行者の邪魔にはならない。

この日は他に、通り抜けられる海食洞や複数の隧道も探訪したが、後日、その記事は投稿したい。

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