ツツジと紅葉が同時に楽しめる東山森林公園(安芸市) | 次世代に遺したい自然や史跡

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毎年WEB初公開となる無名伝承地や史跡、マイナーな景勝・奇勝を発表。戦争遺跡や鉄道関連、坂本龍馬等の偉人のマイナー伝承地も。学芸員資格を持つ元高知新聞主管講座講師が解説。

[全山オンツツジと初夏紅葉の樹林]

樹木の中には初夏(45)と秋、年二回紅葉するものがある。記憶にあるものでは、高知市の烏帽子山北側中腹の石鎚教施設奥、愛媛県砥部町の道の駅ひろた近くの川沿い、徳島県吉野川市の高越寺境内等。しかしその殆どがきれいな紅色ではなく、赤黒い色だった。

 

が、高知県安芸市の東山森林公園(ヤマケイの「新・分県登山ガイド」収録)には、初夏でも秋の紅葉と同じ鮮やかな色の紅葉樹林がある(記事の最後の地図)。この東山(360m)を中心とした園内は4月上旬から下旬、「全山オンツツジ」となるが、紅葉樹林周辺にも当然、オンツツジが沢山咲いており、紅葉とのコラボが楽しめるのである。更に各種遊歩道からは太平洋の展望が広がる箇所もあり、潮風を受けながらハイキングを楽しむことができる。

 

東山山頂までオンツツジは続くが、山頂まで登るとなると一般行楽客は辛い。しかし遊歩道が縦横無尽に走っているため、駐車場周辺のみの散策でもツツジと紅葉は楽しめる。

 

森林公園に行くには、国道55号の安芸市伊尾木から県道207号に入った方が近いと思うが、ネットの「道路情報提供システム」では207号が長期工事中になっていたため、手前の伊尾木川橋袂を左折した。ここには森林公園の道標が出ているが、以後、現地に到るまで一切、道標や案内板は設置されていない。

 

その道路(新県道208号バイパスだったか)に折れて最初に右手に現れる橋を渡り、県道207号を横断して山手に入る。そして廃棄物最終処分場やメルトセンター手前の三差路を南に折れる。ここには道標を設置しないと市外の者は分からないだろう。

 

23分走ると森林公園の看板と休憩所、トイレのある三差路があり、ここも南に折れる。この道路の終点が駐車場となっているが、周囲にはヒメツツジが咲いており、東下の谷間にオンツツジと紅葉樹林が見えている。

 

因みに車の運転ができない方は、麓の伊尾木洞内(雨後は長靴が必要)を抜けて上流の橋を渡ると、公園に通じる登山道が延びている。その橋に到るまでの途中、二つの滝がある。確か、このコースがヤマケイ本で紹介されていたのではないかと思う。

 

ツツジと紅葉樹林のコラボ地へはトイレの手前と奥から、二本の遊歩道が通じているが、後者の遊歩道沿いにオンツツジが咲き誇っている。

紅葉の中には赤黒い色付きのものもあるが、きれいな赤茶色の紅葉も多く、日の光を浴びて葉が透ける光景は美しい。

 

そこからは「ツツジの道」を経由して東山山頂へ登ろうと思っていたのだが、各分岐の道標の多くは「山頂」と「駐車場」の表示しかなく、結局、通ることができず、起伏の激しい最悪のコースを選んでしまった。恐らく、「クチナシの道」から「ハギの道」を経由して山頂(上の写真)に達したものと思う。

 

が、どのコースも至る所にオンツツジが咲いており、全てのコースを「ツツジの道」としてもいい位。これほど長い区間、オンツツジが咲いている山は県内には他にないのではないかと思われる。

 

復路は全く上りのないコースを下りたいため、山頂から南西に下る急勾配のコースを選び、途中の分岐で「モクレンの道」に左折し、更に下方の道標のないY字路では近道の左後方に折り返すコースを取った。

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