生命保険 加入・見直し時のポイント

 前回、生命保険の解約の話を書いたので今回も保険の加入や見直し時の考え方を少しだけ書いてみようと思います。

必要保障額は増減する


保険の掛け方でよく見るのはこんな感じ

生命保険 必要保障額の増減 イメージ図
生命保険 必要保障額の増減 イメージ図


必要な保障額が大きく増減する可能性のあるところを載せているグラフです。よく見ますよね。
家族が増えればより多くの保険が必要になり、子供が独立したりで減っていけば保険金額も減っていくという具合です。
ちなみに独身時代は特に大きな金額をかける必要もなく、やるなら自分の葬式代や医療費など他人に迷惑が掛からない程度にという考えが一般的だと思います。
なので、本当に保険の必要性が出てくるのは家族ができてからです。
少なくとも保険の掛け方では上の図のような保険金額の増減に対応できるように組んでおくのが無難です。

保険加入・見直しの考え方と必要保障額の計算


 保険の加入や見直しを考えるうえでとりあえずは必要保証額の計算方法を知っておく必要があります。

死亡リスクに対する必要保障額は

「必要保障額」=「総生活費」ー(「公的保証」+「勤め先企業の保証」+「預貯金」)

こんな感じです。
ここでいう総生活費というのは現在の生活費から亡くなった一人分の生活費を割り引いた額で、日常の生活費、教育費、子供の結婚援助資金等のことです。
ポイントになりそうなのは日常の生活費と預貯金が必要保証額の変数であるということです。
なので保険の加入・見直しにおいては一度で2度おいしい生活費も一緒に見直すとより効果的です。
どういうことかというと、例えば生活費を年間10万円減らすことができればまず保険料を削減することができ、10年後には100万+削減した保険料が貯蓄できるのでさらにその分の保険金額を減らすことができます。
つまり保険を2段階で削減できて2度おいしいということです。
必要保証額の計算できるサイトでいろいろ変数を変えてみると分かると思いますが、月1万弱減らすだけで年齢によってはかなりの効果です。必要保障額は生活費のちょっとした増減だけでかなり変わってくること、生活費の削減や貯蓄を増やすことは保険をかけるのと同じ効果があるということを覚えておきましょう。

その他注意点


 計算式を見ればわかりますが、必要保障額は大きなイベントがない限り時間がたてば徐々に小さくなっていきます。
なので、保険加入時のままだったり、保険の見直しを1度しただけでは数年後にはかけすぎになってることのほうが多いと思います。
定期的な見直しを心がけましょう。

 保障額の計算をするときなどいろいろな平均値を使うことがあるかもしれません。
客観的でいいとは思うのですが適当でない場合もあります。
例えば平均年収は一般の感覚と比べ高めになることは有名です。
原因はごくわすかの高給取りが平均を引き上げてるわけですが、平均値を使った保障額の算出などは割高になっている可能性があります。
中央値を使ってみたり、面倒でも自分の実際の数字を計算してみることをお勧めします。
また、営業員から説明を受けているときなどは算出根拠を詳しく聞いておくといいと思います。


 ざっと書いてみましたがなんとなくでもわかっていただけたでしょうか。
保険は知ってる知らないの違いだけでその後の貯蓄額が百万円単位で違いが出てくる可能性がありますが、自分のリスク量を数字で確認することができ、その後に生かすことのできるチャンスでもあると思います。
営業員の言うことを鵜呑みにせず自分なりの考えを持って加入することをお勧めします。





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