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新NISA成長投資枠|日本高配当ETFのおすすめ銘柄を徹底比較

新NISA成長投資枠|日本高配当ETF・投資信託のおすすめ銘柄を比較

新NISAの成長投資枠で配当金非課税の日本高配当ETF・投資信託を運用

新NISAの投資方針を検討した結果、つみたて投信枠ではS&P500連動の投資信託、成長投資枠で日本高配当ETF・米国高配当ETF・ADR銘柄を運用することにしました。

新NISAの投資戦略|S&P500投資信託と日米高配当ETFの組合せ
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新NISAでは、日本高配当ETFの分配金は非課税ですが、米国高配当ETFの分配金は米国において10%課税されてしまいます。

新NISAは日本の非課税制度なので、米国税までは非課税にできないのです。

このため、新NISAでは、税制面で有利な日本高配当ETFが魅力的な投資先となります。

新NISAの税金|配当金課税される米国ETFと非課税の日本ETF
新NISAの税金|配当金課税される米国ETFと非課税の日本ETF

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一方、日本高配当ETFは、米国高配当ETFに比べて、経費率が割高でした。

新NISAが始まって、日本高配当ETFの経費率にもっと競争原理が働けばいいなと期待していたところ、ETFでは無く、投資信託から信託報酬の安い新商品が設定されました。

その中でも、人気のあるSBI日本高配当株式(分配)ファンド(年4回決算型)とTracers日経平均高配当株50インデックス(奇数月分配型)の信託報酬は、米国高配当ETFの経費率と同等の低コストとなっています。

日本高配当ETF・投資信託のおすすめ銘柄を徹底比較

日本高配当ETFと日本高配当投資信託の成績や組入銘柄等(2024年4月時点)を表にまとめました。

5年平均増配率は2019~2023年の平均値を記載しています。

また、運用期間が5年未満のファンドについてはデータ不足のため「ー」と記載しています。

コード

名称

配当利回り経費率
(信託報酬)
2019年からの
株価上昇率
5年平均
増配率
保有上位銘柄(%)運用方針

1489

NF日経平均
高配当50

3.06%0.308%111.47%13.15%川崎汽船(4.7%)
三菱UFJFG(3.5%)
商船三井(3.5%)
三井住友FG(3.3%)
みずほFG(3.3%)
日経平均株価の構成銘柄のうち予想配当利回り
の高い原則50銘柄で構成する日経平均高配当株
50指数に連動。
予想配当利回り及び流動性を加味したウエート
を用いる。

1494

One高配当
日本株

2.59%0.308%80.39%14.11%大和工業(3.4)
ENEOS(3.3)
三井金属鉱業(3.1)
ジャフコ(2.8)
サンゲツ(2.8)
TOPIXの構成銘柄のうち、10年以上毎年増配
しているか、安定した配当を維持している40
~50銘柄を対象とした株価指数「S&P/JPX
配当貴族指数
」との連動を目指すETF

1577

NF 日本株
高配当70

2.90%0.352%73.58%9.26%出光興産(1.9)
三菱商事(1.8)
日本特殊陶業(1.8)
SOMPO(1.8)
コスモエネルギー(1.7)
国内⾦融商品取引所に上場する全ての普通株式
のうち、今期予想配当利回りの⾼い、原則 70
銘柄で構成される等⾦額型の指数である「野村
⽇本株⾼配当70指数
」との連動を⽬指すETF

2564

グローバルX
スーパーディ
ビィデンド
日本株式

3.68%0.429%日本特殊陶業(5.2)
FPG(4.9)
川崎汽船(4.3)
タマホーム(4.3)
SBI(4.2)
配当性向や配当継続性、財務指標の要件を満た
した銘柄の中で、配当利回りが高い銘柄で構成
される指数「MSCIジャパン高配当利回りイ
ンデックス
」から各セクターの上限数を決めて
配当利回りの高い25銘柄を選定し、1銘柄
あたり4%でポートフォリオを構成

投資信託

SBI日本高配当株式

4.03%0.099%日本たばこ産業(4.1)
ソフトバンク(4.0)
日本製鉄(3.9)
石油資源開発(3.8)
三ツ星ベルト(3.3)
配当利回りに着目し、高水準のインカムゲイン
と中長期的な値上がり益の獲得によるトータル
・リターンの追求を目指すアクティブファンド

投資信託

Tracers日経平均
高配当株50

3.3%0.10725%川崎汽船(4.6%)
三菱UFJFG(3.5%)
商船三井(3.5%)
三井住友FG(3.3%)
みずほFG(3.3%)
1489と同じ日経平均高配当株50指数に連動

日本高配当株(1489)の株価上昇率は、インデックス(日経225)を上回る好成績

今月はすべての銘柄で株価上昇し、配当利回り低下しました。

「株価×配当利回り=配当金(分配金)」であるため、株価上昇に伴う配当利回りの低下は、特異な値動きではありません。

今回は、株価上昇に着目したいと思います。

日本株は米国株と異なり、成長株より高配当株の方が配当利回りだけでなく株価上昇率も良いという傾向があります。

2019年からの5年株価上昇率を比較すると、以下のようになります。

  • 日経225指数連動ETF:5年株価上昇率100.73%
  • 1489(日経225のうち高配当50銘柄):5年株価上昇率111.47%

配当利回りでも株価上昇率でも1489の勝ちとなれば、日経225指数連動ETFを購入する意義が見当たりませんね。

もちろん、これは直近5年の成績なので、今後もそうであり続けるという意味ではありません。

ただ、今後の日本経済が成長期ではなく、成熟期の状況が続くと考えるならば、日本株に投資するなら高配当株ということになりますね。

SBI日本高配当株式とTracers日経平均高配当株50の信託報酬の低さはVYM・HDV・SPYDに迫る水準

SBI日本高配当株式とTracers日経平均高配当50の信託報酬の低さは、米国高配当ETFに迫る水準(VYM:0.06%、HDV:0.08%、SPYD:0.07%)であり、特筆に値します。

既存の日本高配当ETFには0.3%程度で横並びしているような印象があったので、新NISAの「日本株は配当非課税、米国株は米国で配当課税」という日本株有利な状況に甘えることなく、経費率の引き下げ競争をして欲しいですね。

日本高配当ETFの経費率が0.1%以下の水準で競争するようになれば、ETFへの投資を通じて日本株への資金流入が加速し、史上最高値更新中の日経平均株価をさらに押し上げる好循環になると思います。

一方、2023年末に1489が株式分割して、最低取引金額が2000円台と格段に買いやすくなりました。

経費率だけではなく、このような工夫も個人投資家には嬉しいですね。

海運株の組入比率でわかる|配当利回り重視の1489、増配重視の1494

先程の表の「保有上位銘柄(%)」に記載したとおり、多くの銘柄で海運株(川崎汽船や商船三井など)の組入比率が上昇してきました。

海運株は総じて高配当なので、高配当ETFの保有上位銘柄を占めることは普通なのですが、貿易で収益を上げる特性上、景気敏感株なので、コロナショックのようなことがあると暴落しますし、戦争などでブロック経済化が進むとなればこれまた暴落します。

これらの海運株を個別株として運用するならば、神経をすり減らしながら株価推移を分析する必要があると思います。

しかし、ETFとして運用するならば、ETF運営会社が自動的に銘柄入替してくれるので、個別株の運用に比べると格段に難易度が下がります。

もちろん、その対価として経費率や信託報酬を負担しているわけですが、私のような人生後半の退職金運用には、ETFや投資信託の方がありがたいです。

一方で、1494のような連続増配ETFは保有上位銘柄に海運株が入っていません。

10年以上毎年増配しているか、安定した配当を維持していることが組入銘柄の条件となっているため、海運株が選定されないのです。

ゆえに、配当利回りが相対的に低いのですが、増配率は高いです。

1489をVYMとしたならば、1494はVIGのような位置づけですね。

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