本因坊秀策その5(雄蔵2)

2024/03/28

09.古碁を楽しむ

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こんにちは。こんばんは。

ご訪問いただきありがとうございます。

管理人の柿門です。(。・(エ)・。)ノ

今回は、「本因坊秀策その5(雄蔵)」をご紹介いたします。



本因坊秀策について

瀬越憲作先生のコメント

「秀策先生は、強力と読みの深さを奥深く蔵して、碁の複雑性を簡明にしている」


石田芳夫先生のコメント

「秀策先生の布石の骨子は、局面を簡明化し、先着の効を確実に維持させるところにある。これで勝てると見れば無理をせず、一番わかりやすい手を打つ」


李昌鎬(韓国の大棋士)のコメント

「私は一生かけても秀策先生には及ばないだろう」



瀬越憲作先生、石田芳夫先生のコメントにあるように

「碁の複雑性を簡明にしている」

勝てると見れば無理をせず、一番わかりやすい手を打つ

これが本因坊秀策の碁ではないかと思われます。

そうであれば、我々アマチュアとって最高のお手本となるのではないでしょうか。

本因坊秀策は「ヒカルの碁」の影響もあり、日本で特に有名な棋士のひとりとなりました。

これより、しばらく、本因坊秀策の碁を並べてみたいと思います。


黒:本因坊秀策、白:太田雄蔵

黒:本因坊秀策、白:太田雄蔵

嘉永二年十月八日、於田村松斎宅、先相先の秀策が黒番です。

嘉永二年一月一日を西暦にすると、1849年1月24日だとのことです。

ウィキペディアによると秀策のお誕生日は、文政12年5月5日(1829年6月6日)とありますので、現在の数え方だと20才となります。

太田雄藏は天保四傑の一人で、秀策より22才年長であります。

雄藏は、秀策が13才2子局から手合を行っておりますので、秀策にとって第2の師匠ともいえるかもしれません、

嘉永元年に秀策は六段に昇り、雄藏と同段になりましたが、手合は先相先を抜けませんでした。

この局は、互先へ手直りをかけた大一番であります。


秀策のハサミ

実戦図:白14まで

棋譜解説図(数字、記号入り)
棋譜再生

実戦図:白14まで

秀策流ではなく、この局は、黒5のハサミを選択しました。

白6のカケはAI推奨の定石です。

白12、黒13では、空いている左下隅を占めるのが現代の常識となっております。


堂々の布石

実戦図:白20まで

棋譜解説図(数字、記号入り)
棋譜再生

実戦図:白20まで

手順はおいといて、白20まで両者堂々の布石です。

現代碁といっても分からないかと思います。

コミ無し碁ですから、形勢は現代のコミ分、黒がリードであります。


白に不満の無い布石

実戦図:白38まで

棋譜解説図(数字、記号入り)
棋譜再生

実戦図:白38まで

左上隅で小競り合いを、先手を取って白38に廻り、白に不満の無い進行と思えます。

右下隅の定石をAIが推奨する理由のひとつに、この状態で白3子が「けっこう強い石」で攻めがあまり利かないというのがあります。


見向きもしない雄藏

実戦図:黒63まで

棋譜解説図(数字、記号入り)
棋譜再生

実戦図:黒63まで

黒41はあまり見ない手です。

私であれば、すぐにハザマを突きたくなるのですが。

雄藏は黒41に見向きもせずに白42から調子で下辺を白地にします。

白62はその上をハネても良いような気がします。

秀策は黒63から右下の白を攻める算段です。


打ちまわす雄蔵

実戦図:白78まで

棋譜解説図(数字、記号入り)
棋譜再生

実戦図:白78まで

雄蔵は、サバキの白64ですが、ここはすなおに76ツギの方がよかったようです。

秀策も黒69では、76のキリの方がよかったようです。

結局、白が76のツギに廻り、白78までのAIの一手(無料のAIソフト)の評価値は、互角となっており、白の雄藏が打ちまわしております。


カケツギがすなお

実戦図:白100まで

棋譜解説図(数字、記号入り)
棋譜再生

実戦図:白100まで

黒79と左辺の黒の整形ですが、雄藏は無視して左上白の強化に努めます。

白90のコウダテは評価値を下げ、三線からのノゾキ(白42の右)の方がよかったようです。

秀策はコウを解消し、生きを確認しました。

雄藏の白100(O10)は、上辺の黒を遠くに睨んでいるのでしょうか?

我々アマチュアのほとんどの方が、D10(白98の2路右)にカケツぐのではないでしょうか?

AIの一手(無料ソフト)もカケツギを示しておりました。


急場は161

実戦図:黒161まで


実戦図:黒161まで

黒153に対して、白は161と味良く黒7子を取っていた方が実戦より、よかったようです。


ヨセ勝負

実戦図:黒191まで


実戦図:黒191まで

白は真ん中をまとめましたが下辺を食い破られました。

白190で後手の二眼生きはとても辛いですが、黒191までの形勢は互角ですので、白番の雄蔵が相当にがんばっております。

これより細かなヨセ勝負となりました。


ヨセで逆転

実戦図:白224まで


実戦図:白224まで

私が全くわからない細かなヨセが続いております。

白218、白222が白の評価値を下げました。

白224で評価値が逆転し、黒に傾きました。

この碁は289手まで打たれ、黒番の本因坊秀策の4目勝ちとなっております。

雄蔵の棋風は華麗で緩急自在であり、白番のコナシがうまく、秀策の先番をもってしても、なかなか、打ち破れませんでしたが、ようやく、秀策は雄蔵と肩を並べ、手合いを互先といたしました。


  • 総譜は、こちらより、つぶや棋譜2 Viewerで、ご確認ください。
  • 手順は、図の左下にある青文字の「棋譜再生」でご覧いただけます。
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