2021年09月13日
渡り鳥のマラソンランナー オバシギ 北極圏〜オーストラリア1万2000キロの旅
オバシギとは
尾羽鷸と書きます。
チドリ目シギ科に分類される鳥類の一種で
体長およそ28cm オスメス同色。
茶と白で、
ちょっと、うずらの様な色と模様をしています。
華やかではなく、地味な色合いの鳥です。
シベリアで繁殖し、インド、英国、東南アジア、オ―ストラリア、
南アルゼンチンなどで越冬する渡り鳥です。
繁殖期はツンドラや荒れた草原で暮らしています。
干潟や河口、海岸、川岸、海岸近くの水田などに生息
中継地として日本各地で見ることができます。
オバシギを含むシギ・チドリ類が日本に立ち寄ったり、越冬する重要な干潟は、
全国で約70ヶ所あるとみられます(世界自然保護基金ジャパン調べ)
なかでも、北海道、東京湾、九州北部の有明海、伊勢湾の藤前干潟で多く見られます。
オバシギは貝類が大好き☆
特に貝類が好物です。
ほかに甲殻類、昆虫類やゴカイ、カニの卵などを食べています。
ときおり植物の種子も食べることもあります。
餌場を求め暖かい南の土地へ
〜シベリアからオ―ストラリアまで1万2000キロの旅〜
〜シベリアからオ―ストラリアまで1万2000キロの旅〜
北極圏の海辺に暮らすオバシギは餌場を求め冬になるといくつかのグループに分かれ、
それぞれ遠く離れた英国や西アフリカ、インド、オーストラリア、
南米アルゼンチンのティエラ・デル・フエゴ島など、南の土地に向って長旅に出ます。
オバシギの仲間のなかには、シベリアからオ―ストラリア北西岸のローバック湾まで、
なんと1万2000キロも移動するものもいます。
1万2000キロってどのくらい?
大雑把に例えれば、北海道の稚内から石垣島まで3000キロ位ですので、その4倍程度の距離になるでしょうか。
ティエラ・デル・フエゴ島(南米アルゼンチン):
1520年
世界一周の航海の途上でマゼラン海峡を通過したフェルディナンド・マゼランが発見した島
中国経由で北極圏まで8週間で到達
オバシギはオ―ストラリア・ローバック湾でしばらく過ごす間に、体に脂肪がつくほど沢山食べて体力をつけます。
北極圏に向かって旅立つルートは、数日をかけて、5500キロ先の中国沿岸部まで飛びます。
そこで一旦羽を休め、それから北極圏を目指して旅立っていきます。
オーストラリア・ローバック湾のオバシギに発信機を付けて調べたところ、北極圏にまで到達するのに8週間程度だったそうです。
中継地として日本で見かけるオバシギも、
はるばるオーストラリアなどから渡ってきていたのですね。
全長28cmの小さい鳥が、1万キロを超える距離を移動しているとはびっくりです。
強風や大雨の中、荒海の上空など悪天候の中を飛ぶ時もあると思います。
がんばって、と応援したくなりますね☆
次回は、さらに上手をいきそうな渡り鳥をご紹介したいと思います。
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