ようかいしりとり

ユーチューブ動画で保育士書店員が詳しく解説しています

妖怪好き・歌が大好きな子にピッタリ!ちょっぴり不思議な妖怪の世界をしりとりしながらのぞいてみましょう♪

☆3つのおすすめポイント

  1. 妖怪博士の所にろくろっ首と座敷わらしが遊びに来ました。妖怪の名前でしりとりをしていきますよ!どんな妖怪の名前が登場するかな?
  2. 妖怪の名前ってどの位知っていますか?名前とその特徴を妖怪博士とろくろっ首・座敷わらしが幼い子どもにも分かりやすい言葉で紹介してくれます。作者おくはらゆめさんの優しいタッチの絵で、妖怪だけど怖くない、親しみやすく可愛い存在に感じる事が出来ます。
  3. 「ようかいしりとり」の曲に合わせて歌を歌いながら本書を読み進めるのが、とってもオススメ!! 

☆あらすじ

カラス 「ねぇねぇ、ようかいってなあに??」

博士 『不思議なことを起こす不気味な奴らじゃ。一体何者なのか、誰にも分からないんじゃよ。』

妖怪研究所にいる妖怪博士の所に、ろくろっ首がやってきました。『お茶でもどうぞ』と博士は、ろくろっ首をもてなしました。すると、ろくろっ首は、三味線を持ちながら「妖怪しりとり しようかい?」と誘いました。『よし、そうかい。しようかい』と、博士は誘いに乗りました。

そして二人は「妖怪しりとり」を始めることにしたのです。

【ろくろっくび→びんぼうがみ→みつめこぞう→うみぼうず→ずんべらぼう→うまつき→きつねび→びじんさま→まくらがえし→しらぬい→いったんもめん・・・ん!?まけたーーー!】

語尾に「ん」がついたろくろっ首の負け!さすが妖怪博士でした。負けてしまったろくろっ首は悔しそうに首をびよーんと伸ばしました。

妖怪博士が家に帰り玄関を開けると、座敷わらしが待っていました。博士の帰りを待っていた座敷わらしは、博士の顔を見てすぐに、「妖怪しりとりしようかい?」と誘いました。博士は驚きましたが、『よーし、そうかい。しようかい?』と誘いに乗りました。屋根の上に登って、博士がお土産に買ってきたお団子を食べながらしりとりを始めることにしました。

【ざしきわらし→しちほだ→だいだらぼっち→ちょうちんおばけ→けらけらおんな→なきばばあ→あまのじゃく→くらげのひのたま→まめだぬき→きむないぬ→ぬらりひょん・・・ん!?まけたーーーー!!!】

語尾に「ん」がついた座敷わらしの負け!またしても妖怪博士の勝利でした。座敷わらしは悔しそうに、でんぐり返しをして転がりました。

ようかいしりとり 表紙

☆際立った特徴

NHK  Eテレ「おかあさんといっしょ」で、絵本作家のおくはらゆめさんが歌詞とアニメーション原画を担当した人気の歌が絵本になりました。しりとりで様々な妖怪の名前が登場するのですが、楽しく面白い妖怪達が勢ぞろいです。妖怪の特徴を小さな子どもにも分かりやすく説明しています。【きつねのまど】という妖怪を見破る方法など、子ども達が興味をそそるおまけページも載っています。

参考文献】KUMONがうた・読み聞かせを応援[ミーテ] 作者おくはらゆめさんのインタビュー「何気ない日常が絵本につながっていく」

☆書店員の感想

妖怪博士の所にろくろっ首と座敷わらしが遊びに来ました。妖怪の名前でしりとりをしていきますよ!どんな妖怪の名前が登場するかな?

まず、「妖怪って何?」カラスが妖怪博士に聞くところからお話が始まります。『妖怪とは不思議なことを起こす不気味な奴らじゃ。一体何者なのか、誰にも分からないんじゃ』と博士は答えました。カラスと話すことが出来る妖怪博士って何者?!気になりますね。妖怪博士は白髪でメガネのおじいさんです。一見普通のおじいさんですが、妖怪の事をとても良く知っています。妖怪博士は普段妖怪研究所で研究をしています。

ある日、そこに”ろくろっ首”が遊びに来ました。三味線を持った着物の可愛い顔の女性なのですが、なんと首が、普通の10倍?20倍?程の長さにびよーんと伸びています。そんな彼女をもてなす博士、居間に通してお茶を出しました。その様子を見ると、ろくろっ首が遊びに来たのは今回が初ではなく、きっと時々遊びに来ているのでしょう。

そして、ろくろっ首が提案します!「ようかいしりとり しようかい?」博士はもちろん大歓迎で、『よおし、そうかい、しようかい!』と答えるのでした。

妖怪しりとりとは、妖怪の名前をしりとりしていくゲームなのですが、妖怪の名前を沢山知らないとこには、ゲームは成立しません。さあ、どちらが勝つかな?生粋の妖怪「ろくろっくび」に博士は勝てるかな??

ところが、この勝負に勝ったのは妖怪博士!語尾に「ん」がついたろくろっ首の負けでした。ろくろっ首は途中まで余裕がありましたが、だんだん難しくなってきて、首が伸びてくるくると巻きついていって、次の言葉に困っているようでした。一方で博士は余裕の表情でしりとりをしていました。余裕が勝敗に繋がったのかな?

ろくろっ首は、とても悔しそう。『また勝負しようね』と笑う妖怪博士でした。

さあ、妖怪博士が、家に帰りました。博士は帰って玄関を開けると、なんとこそには座敷童が待っていました。座敷童の姿に博士はびっくり!!そして、座敷童は家に着いたばかりの博士に「ようかいしりとり しようかい?」と誘います。『よーしそうかい、しようかい!』と、二人は屋根に上って、博士が帰りにお土産で買った団子を食べながら、妖怪しりとりを始めました。陽気に跳ねるように団子を食べながらしりとりする座敷童と、落ち着いて座ってしりとりする博士です。どちらが勝つのかな・・・?

1本団子を食べ終わってもまだ勝負がつかず、2本目を博士にもらった座敷童は上機嫌。嬉しそうにムシャムシャ食べて、よく考えないで「ぬらりひょん!」と答えてしまいました。

答えた瞬間「ん!?」がついてしまったと気が付いた時にはもう遅い・・・。。「まけたー!!」と悔しそうに博士の側でゴロンと転がりました。

怪の名前ってどの位知っていますか?名前とその特徴を妖怪博士とろくろっ首・座敷わらしが幼い子どもにも分かりやすい言葉で紹介してくれます。作者おくはらゆめさんの優しいタッチの絵で、妖怪だけど怖くない、親しみやすく可愛い存在に感じる事が出来ます。

妖怪博士はろくろっ首、座敷童とそれぞれしりとりをしました。しりとりだけでなく、実は「”ざしきわらし”は家にいるといい事が沢山起こるよ!」「”しちほうだ”は足の生えた小さなヘビで、噛まれると7歩歩かないうちに死ぬらしいぞ!」と妖怪の名前とその特徴も合わせて話しながら進めていきます。

妖怪の特徴だけ聞くと怖いような物もありますが、絵はどれも優しいタッチで妖怪を描いていて、怖さよりも「会ってみたい!」と思わせてくれるような、可愛らしさや親しみやすさを感じます。

妖怪って何だろう?なんだか不思議で、怖くて。人間が作った想像の生物のような、でも実際にいるようにも感じる存在。そんな妖怪を研究する妖怪博士は、実は妖怪にも負けない程の妖怪の知識を持っているのでした。

「ようかいしりとり」の曲に合わせて歌を歌いながら本書を読み進めるのが、とってもオススメ!! 

ぜひ、ようかいしりとりの歌に合わせて歌って本書を読み進めてみてください!!我が家の3歳の娘に、ドはまりした読み方です。ぜひぜひオススメさせてください!

ようかいしりとり 裏表紙
よっぴー
  • よっぴー
  • 書店員のよっぴーです。2人の男の子と、1人の女の子の母として、毎日育児奮闘中です。
    私は自分の子どもに沢山の愛情を子どもが嫌がる時が来るまで、沢山沢山注ごう。心をもしコップに例えるなら、そのコップが溢れて「もう大丈夫だよ!」となるまで続けようと思っています。それだけは大事にしている信念です。
    絵本を読むのもその一つです。
    大切にしている愛情を伝える方法の1つだと思っています。

    保育士・幼稚園教諭二種・介護福祉士です。
    他に、ベビーシッター・ベビーマッサージ・ベビー’sサインなどの資格も持っています。
    絵本の感想とともに私の育児経験、保育士・幼稚園教諭免許を持つ書店員としてのアドバイスなどをご紹介出来たらと思っています。