くるっ

くるっ 表紙

絵本デビューにも!赤ちゃんから楽しめる絵本です。ページをめくると、なにかがくるっと変化していきます。

☆3つのおすすめポイント

  1. ページをめくる度に、何かがくるっと変化します!
  2. 筆の躍動感や色使いが、「くるっ」を際立たせています。
  3. パッと目につく可愛い色で、赤ちゃんの絵本にもおすすめ。

☆あらすじ

子どもたちが好きな動物や虫が登場して、ページをめくると「くるっ」という言葉とともに、何かがくるっと変化します。

ゾウは鼻がくるっと巻かれ、ヘビは体全体がくるっとなりました。

子どもたちの公園のアイドル、ダンゴムシもくるっとします。

その次にはサルが出てきました。どこがどうくるっとなるのでしょう…?

最後にクレヨンも登場して…

次の展開を想像してページをめくってみましょう。

☆際立った特徴

筆で色を塗った紙を切った、切り絵で作られています。

3種類の動物と虫2匹、最後にクレヨンを持った動物と虫たちが順に出てきます。

切り絵によって、サルのひょうきんなようすや、ゾウのおっとりしたようすなど、それぞれの表情が豊かに表現されています。

出てくる動物ごとに、背景色が大きく変化します。

ガラッと雰囲気が変わることで、多彩な色の世界を楽しめる、色彩豊かな絵本となっています。

☆書店員の感想

●ページをめくるたびに、何かがくるっと変化します。

まず表紙から「くるっ」となっています。表紙と裏表紙、それぞれで見ると何かハッキリ分かりませんが、広げて見ると全体像が見えてきます。

表紙はピンクの背景に、黄色の『くるっ』の文字と、水色の渦巻き。パッと目立って、可愛らしい表紙です。

裏表紙は・・・何でしょう?ピンクと水色、パステルカラーのパープルが、いい色合いですね。

子どもに、「これ、なにに見える?」と聞いてみたい気がします。

ページをめくると、ゾウやサルなど動物や虫たちが順番に現れ、「くるっ」と変化します。

ゾウは鼻がくるっとなり、ヘビは体と舌がそれぞれ一緒にくるっと丸まります。

ダンゴムシは体全体が丸まり、実物のようで面白いです。

1ページめくるとパッと変化する様子に、お子さんも釘付けになるでしょう。

くるっとなるもの。くるっと丸まる、くるっとひっくり返る、くるっと振り向く・・・

今まであったものの形状や姿が、あっという間に変化するようすを表す「くるっ」という言葉。

くるっと変わる驚きや珍しさ、不思議や楽しさを、ページをめくって楽しめる絵本だなと感じました。

●筆の躍動感や、切り絵の切り口、配色が素敵です。

切り絵のまっすぐでもなく、曲線もちょっとずつ移動して切られているような切り口に、キャラクターやイラストの素朴な味を感じます。

ゾウの大きくて迫力のある感じ、ヘビのにょろにょろ感、ダンゴムシはちょこちょこしていて、サルは毛並みを感じます。切り絵によって、それぞれの特徴をうまく表現されていると思います。

筆の流れた跡が残っていることで、背景も動物たちもその模様にも、躍動感があります。

ゾウの鼻が頭に向かってくるっと巻かれると、その勢いで風が起きた。そんな風の流れを背景の筆使いから感じます。

ゾウの鼻の上にいる鳥も、そりゃビックリするね〜気をつけて!と思いました。

●ありえないけどヘビらしい、ピンクのヘビ

ヘビのページは、一瞬驚くとても暗い背景色によって、明るいピンク色のヘビ(!?)が、際立ちます。

ヘビの背中には、たくさんの小さな正方形の切り抜きが、スイーツのトッピングのように散りばめられています。

ピンク色のヘビが『くるっ』と巻くと、美味しそうなロールケーキのように見えてきました。

実際にはありえない、このピンクのヘビが、一番印象に残りました。ありえないのにヘビらしい。美味しそうなトッピング付きのロールケーキのようなヘビ。見てのお楽しみです。

●可愛い動物や虫達の表情

どの動物たちも、パッと目につく可愛らしい色合いで、それぞれのイラストが生き生きしているように感じます。

私は本物の虫は苦手ですが、この絵本のダンゴムシなら、ついつい、つついてくるっとさせたくなる可愛いさです。

動物たちの表情もページごとに違い、切り絵ならではの味で、表情豊かに作られていて愛嬌があります。

サルは一体どこをみているのかな?くるっとなって得意げです。

ゾウの目も、シンプルですが鼻の上の鳥を目で追っています。仲がいいのかな?飛んでいってほしいのかな?いろいろ想像してしましました。

背景も、動物たちもハッキリした色合いで、赤ちゃんの目にも印象的に映るように思います。

●こんな楽しみ方も。

くるっとなったページは、何かがくるっとなっているので、そのくるくるした線上を、指でなぞって楽しむのもいいかもしれません。3歳半の息子も「くるくるくる〜」と言って一人でもなぞって楽しんでいました。

また、動物がクレヨンを持つページでは、動物の体の一部だけが見えるところもあるので、これは誰の鼻かな?誰の手かな?と当てっこするのも良さそうです。

本は15×15㎝ほどで、小さな手にも持ちやすい大きさです。

  • 作品名:くるっ
  • 著者名:森あさ子
  • 出版社:ポプラ社
くるっ 裏表紙

●ぱかっくるっギフトセットも

ぱかっくるっギフトセット 表

ぱかっくるっギフトセットもあります。ぱかっ・くるっの絵本1冊ずつと、赤ちゃんと遊べるミニタオル・ハンドタオルが1枚ずつ入っています。

ミニタオルとハンドタオルは、スナップボタンでくっつく仕様となっています。

くっつけるとハンドタオルにプリントされているひよこが隠れます。ひよこをかくして、いないいないばぁで遊べる作りです。ハンカチとしても普段使えそうですので、お出かけ時など活躍してくれそうです。

ぱかっくるっギフトセット 裏
にむさん
  • にむさん
  • 現在4年生と年長の男の子、1歳の娘の育児に奮闘中です。
    兄が弟に、さらに最近では弟が妹に絵本の読み聞かせをしてくれるようになりました。子どもたちの姿から学ぶことも多い日々です。
    短大で介護の勉強をし、介護福祉士の資格を持っています。