スラムの片隅から世界を、、【YUMEKAKE/JOHN's diary】

国際協力活動のなかでのマジメな話からゆる~い話まで/海外から日本から

【ワクチン打たないとスーパーにもコンビニにも入れない】 ~世界ではそんな無茶がふつうに発令されてしまう現実だってある。。   (#フィリピンセブラプラプ #ワクチンパスポート #ワクチンへの不信感 #ワクチン接種率の低さ故 #NOワクチンNOライフ #夜間外出禁止 #酒類提供も販売も禁止 #医療崩壊の現実 #新型コロナウィルスで墓地ももう満杯 #ワクチン打たないなら投獄か国外追放)

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「私はもうワクチンを打ったからいいけど、多くの人が怖がって打ってないわ」

NGOの事務所のあるフィリピン・セブ市の、現地のソーシャルワーカーからのメッセージ。

フィリピンでも日本同様、ワクチンの接種が進んでいない。

日本では初動の遅さとワクチン不足(打ち手不足なんて話もあったが、職域接種をあんなにやってたのを見ると、そういうわけではないらしい🙄)が主な原因だが、フィリピンでは、ワクチン不足もそうだが、何よりも国民のワクチンへの恐怖と不信感だ。

フィリピンは感染者数が東南アジアで2番目に多い(インドネシアに次いで)。また、現在、世界の地域で、東南アジアは、新規感染者が最多だ。
しかし、その東南アジアではワクチンへの抵抗が広がっている。ある調査によると、フィリピンでは「接種を受けるか分からないか、接種に消極的だ」との回答が68%に上った。タイの調査では3分の1、インドネシアでは5分の1近くの人が接種に対して懐疑的、またはためらっていることが示された。

途上国で主なワクチン供給源となっている中国製ワクチンの性能がどうこう、という話はとりあえず置いといて、実際、ワクチンへの不信感が庶民レベルで蔓延している。

その大きな要因はSNSだ。あとは近所の噂話?

(数年前のデング熱ワクチン接種により多くの子どもが死亡した事件がトラウマに?とも思ったのだが、少なくとも貧困層の間では、そういうはっきりした意識は見られないようだ。)

なんといってもfacebook大好きなフィリピン人。
画像がなくてもいいなら、無料で使えるし。

そして、facebook上には、ワクチンに関する、怪しい情報がいっぱい。

「ワクチン打つとゾンビに」から「ジェノサイド(大量虐殺)」や国際的な陰謀論まで。WHOやビルゲイツの陰謀とかってレベルならほとんど一般的だったりするし、マイクロチップを埋め込まれるとか?

でもって副反応のいろいろ。真偽は不明でもワクチン接種後に亡くなった人が大量にいるとか、近所の噂話では、あのうちの奥さんはワクチン打って亡くなったとか、旦那が重体だとか、、、

「他の国でワクチンが原因で死亡した人の数や、それがどう隠蔽(いんぺい)されているかについて、フェイスブックで投稿をたくさん読んだ」

「私の母も民間治療師に相談したが、ワクチンは私の心臓に影響を及ぼす恐れがあると言われた」

とか。

何が正しくて何が間違ってるのかもわからないし、ただのデマなのかどうかもわからない。なにしろコロナそのものが未だに未知なのだし、逆にコロナ騒ぎそのものをフェイクだと言う人もいる。まあ、とにかくネガティブな情報がいっぱい。

そんな環境に加え、素直というか単純というか、な国民性のフィリピン人。

結果、多くの人がワクチン接種をためらっており、接種率は進まない。

今、ワクチン接種率が高い欧米では、「新規感染者数ではなく重症者数から考えるべき」という流れになり、イギリスやアメリカのように、規制緩和が進む国がある。

しかしそれはあくまでも、ワクチン接種の上での話であり、接種率の低いフィリピンや日本では、結局、目先の感染者数の増減に振り回されて、同じ対策を繰り返すのみだ。

日本では緊急事態宣言やらで、フィリピンやインドネシア等の東南アジアでは、またロックダウンだ。

なんて書いてると、ワクチン打てばOKみたく思えるが、もちろんそういうわけではない。

重症化率は確かに低くなるので、イギリスとかは感染者がめっちゃ増えてても規制撤廃に踏み切ったりしてる、、が、とにもかくにも、ワクチン打ったからって、感染する時はするし、運が悪ければ(割合的にはそれくらいのレベルかも)重症化もする。

ただそういう知識や情報は、今度は逆に一般にはあまり認識されない。

「ワクチンやばいよ?」はすぐ広まるのに。

ったく、人間ってやつは🙄

例えば、先のフィリピン人ソーシャルワーカー(女性)。

ソーシャルワーカーなくせに、「ワクチン打ったからもう安心」って出かけまくってる。

ちなみに彼女ような年齢制限にひっかかる高齢者でも、ワクチン2回打って2週間したら外出OKだ。そんなやり方したら、そりゃあ庶民は「おお、ワクチン最強!遊ぼ!」って思うよね。あ。もしかしてまさか政府もそう思ってる?😨

というか、彼女の場合、ワクチン打つ前から、ちょい規制がゆるくなったらすぐに、外出についての年齢制限(フィリピンでは未だに5歳~65歳しか外出できない)を守らずに、ミサだの誕生会だの親戚の集まりだのに出歩いてた。

人々の意識も、またチェックする側もゆるゆるだ。

てゆーかソーシャルワーカーがだよ?😅

まあ、それがフィリピン。

そんな緩み切った意識の中、ワクチンを拒否する人もいっぱい。また、他国と同様、デルタ株がどんどん広まってる。

そしてまた感染拡大してロックダウンに逆戻り。

ほんと悪循環だ。

まあ、ハードロックダウン(ECQ)の地域以外は、いろいろ段階があっても、あまりもう規制はうるさくないらしい。けっこう普通に生活できてる。

厳しくないといっても、あくまでも以前に比べたら、のことで、夜間外出禁止(自粛じゃなくて禁止だよ!日本みたく路上飲みなんかしてらんないよ!) や行動制限(さっき書いた年齢制限とか、自治体によっては入るのに陰性証明が必要だったり)、マスクやフェイスシールドの義務とかは続いてるけど。学校の授業もまだ禁止だけど。(9月から対面授業が許可って話は、この状況の中、どうなるかなー?)

で、今、感染拡大により、また厳しくなりつつある規制で、セブ市やその近辺では、リカーバン(お酒の禁止)になってる。日本みたく、飲食店でのお酒の提供がどうこうで指示に従うだの時間がどうだの、ではなく、シンプルに「禁止」だ。家で飲む分には別にバレやしないだろうが、お店で売るのも禁止だ。(というわけでやっぱり路上飲みとかアホなマネはできない。)でもって補償金もない。

マニラ首都圏やその他一部地域ではまたロックダウンに逆戻り。

うまくいかない感染対策、そしてゆるんだ意識。進まないワクチン接種。

あ。日本も同じだ。

セブではもう医療崩壊が起きてる。(というか解消されていない。)セブの大きな病院では、病床がいっぱいで、予約の無い患者は受け付けられないし、救急車の応答の電話にも出ない場合があるという。「救急車を呼んでも(受け入れてくれる病院がないので)ずっと車の中で待つだけだ」って脅され(忠告され)たりしたらしい。

そしてこんなニュースも。

墓地がもういっぱい。

で?もう死ぬな?いや、死んでも場所がないからてきとーに燃やして灰にしてくれってこと(セブでは土葬が一般的だけど)?死んだら死んだで大変だから、とにかく感染対策をしてくれ、強いてはワクチン打ってくれっていうメッセージ?

そんな状況の中、セブ市の隣接するラプラプ市では、こんな発表がされた。

「市場、スーパーマーケット、コンビニ、モール、食料品店等でのワクチン接種カードの提示を求める」

と。

「は?どういうことそれ?どう生きてくわけ?」と、もちろん市民からの反発は大きく、8/25からという期限が設けられた。ようするに、どうもこうも、それまでにさっさとワクチンを打てと。

フィリピンだってワクチンは任意接種だ。でも、こうやってワクチンパスポートによる制限が、今後も厳しくなっていくだろう。

事実として、治験も不充分で、従来の正規の手続きを得てない現状のワクチンは見切り発車であり、誤解を恐れずに言えば、ある意味、人体実験にも等しい。

そんな危なっかしいものを体内に入れたくない。

それは事実だ。

しかし、ワクチンを打たなければ、海外旅行どころか、就職や日常の生活にも支障をきたすようになるかもしれない。

庶民には逃げ場がない。

大統領は「ワクチン打たなきゃ投獄か国から出てけ」とか言うし😳


そのうち偽造ワクチンパスポートが流行るようになるかもしれない。

気の利いた国なら、ワクチンパスポートもしくは陰性証明書、という感じになるのだろう(免疫疾患等でワクチンが打てない人もいるだろうし)が、ラプラプ市の発表にはその文言はなかった。

といっても、そもそも貧困層には、検査をするお金もないのだが。


なんというか、

これが世界の、紛れもなくひとつの、

今そこにある現実だ。



ちなみに写真は、ワクチン打つために、接種会場に向かって炎天下の中、長い列を作る人々。(フィリピン・セブ)

こんなん熱中症にもなりかねないし、それこそここからクラスターがおきそう。

ワクチン打て打てってあおるわりには、さあ打ちに行こうとしたら、こんな感じ。

やってらんないよね。

自分ならこれだけで打つのやめそう😨



あ。関係ないけど、写真の、ぐちゃぐちゃに絡んだ電線、フィリピンぽいね😅

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自分は、国際協力NGO「HOPE~ハロハロオアシス」の代表を務めています。(詳しくは下記「自己紹介・NGO連絡先」リンクをご参照お願い致します。) あ。「YUMEKAKE」というのは、NGOの活動のプロジェクト名(YUMEKAKE PROJECT)です。世界の子どもたちの、笑顔と希望と夢の架け橋になりたい、という意味です。

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