在宅介護16年の闘い。

要介護4の父をリアル在宅介護してきた約16年を振り返る日常

ヤングケアラー問題【1学級で1~2人居る、初の全国調査の結果が発表されました!】

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皆さん、こんにちは。^^

このブログでは、これまでにもヤングケアラー問題についての記事を何度も書いています。 

今回は、初めての全国規模の調査が行われた結果や新しい気付きについてまとめてみました。

「12日、全国の教育現場を対象としたヤングケアラーについての結果が公表されました!

  • 公立中学2年生の5.7% ➡ 約17人に1人
  • 全日制高校2年生4.1% ➡ 約24人に1人

が「世話をしている家族がいる。」と答えています。

今回のアンケートで、1学級に1~2人のヤングケアラーがいる可能性があると発表されました。

仮説:今回の調査結果を全国の中2と高2の生徒で単純計算すると、国内の合計で約10万にのヤングケアラーが存在しているという推計もできてしまいまし。

あくまで仮説なので、これからの積極的な調査で精度の高い情報が少しずつ収集されていくと思います。

【ヤングケアラー問題で初の全国調査!】

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昨年10月頃に、厚労省が12月頃から全国的な調査を開始するという記事を書きました。

◎実際に行われた調査ってどんなの?

調査 ➡ 昨年12月~今年の1月にかけて、47都道府県の人口に応じての1割程度を対象にしています。

  • 中学校1000校の中学2年生(約10万人)
  • 全日制高校350校の高校2年生(約6.8万人)

を対象にウェブ上で回答をもとめました。

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◎回答者数
  • 中学2年生 5558人
  • 高校2年生 7407人

◎ヤングケアラー生徒のケアをする対象は?

中学2年生

  • 兄弟・姉妹 61.8%
  • 父母 23.5%
  • 祖父母 14.7%

高校2年生

  • 兄弟・姉妹 44.3%
  • 父母 29.6%
  • 祖父母 22.5%
➡ケアの理由は?

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兄弟、姉妹が「幼い」ことの割合がどちらの場合も多く、続いて父母に身体身体障害精神疾患がある、祖父母が高齢なことや要介護状態であること。

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◎介護・ケアの頻度は?

今回のアンケートでは、中2・高2のどちらともで介護・ケアの頻度は「ほぼ毎日」が4割強を占めています。

週3~5日、週1~2日がそれぞれ1割強。

平日の1日あたりの介護・ケアの時間は平均で約4時間で、「7時間以上」と答えた生徒も1割強もいました。

また、回答した1割前後の生徒には手助けをしてくれる協力者がおらずに自分だけで介護・ケアをしていると回答しています。

➡介護・ケアの内容は?

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  • 食事作りや食事のサポート
  • 掃除や洗濯等の家事
  • 保育園等の送迎
  • 障害や疾患のある家族の感情面のサポート
  • 外出時の付き添いや見守り
  • 入浴やトイレの補助・介助

などが挙げられていますが、実際のところは各家族や生活環境によっては、ケア内容も変わりますし、その大変さも大きく変わってきます。

◎ヤングケアラー達の心の声

いざアンケートや調査をしてみると、ヤングケアラー達の声が浮き上がってきます。

  • 宿題や勉強の時間が取れない
  • 自分の時間がない
  • 精神的にきつい
  • 誰にも相談したことがない

これらの影響は、睡眠不足や体調不良、進路を変更するなどの影響も出てきているようです。

➡誰かに相談した事がない!
  • 中2では約67%
  • 高2では約64%

の生徒が誰にも相談した事がないと答えています・・。

◎なぜ相談しないのか?
  • 相談するほどの悩みではないと思っている
  • 相談しても状況が変わるとは思わない

これらの声が多いとのことです。

自分も子供の頃から父をケアしていたり、高齢になって要介護状態になった父をケアしてきました。

現実問題、相談したからと言って兄弟・親戚等の親族ですら簡単に手助けしてくれるものではありません。

当事者の置かれている状況が、その年齢ではきちんと理解できてない場合も多いそうです。

  • 家族のケア・介護をするのが当たり前と思っている
  • 課せられてる負担の重さを自覚していない
  • 思春期や多感な時期は、家庭の事情をあまり知られたくない
  • 他の子供と違う、可哀想などと思われたくない

などの、可能性もあるとされています。

【あとがき】

自分がヤングケアラーと言う言葉を始めて見聞きしてからしばらく経ちます。

初めてブログで紹介した時には、多くの反響とコメントを頂きました。

もちろん自分も知らない事が多かったですし、自分の子供の頃の経験や父の長い在宅介護の経験も踏まえて、少しでもこのヤングケアラー(若年介護)の問題を多くの人に知ってもらいたいと思い記事にしました。

NHKの特集などでも度々取り上げられたりもしています、この問題を知ったからといって何か自分達にできるのか?というと難しいかもしれません。

けれど、「まずは知ってもらう事。

ヤングケアラーという若い世代が潜在的に居る事実を伝える事ができればと思います。

今後も、ヤングケアラー問題をブログでも追いかけて行きます。

少しでも、気付きや思いやりの気持ちが広がれば良いなと思います。

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