皆さん、こんにちは。^^
「2020年の食中毒の原因で、一番多かったのは魚介類に寄生する寄生虫アニサキスです!」
これまでにも、食中毒の原因の1つとしてカンピロバクター菌については詳しく何度も記事にしてきました。
実際に自分もカンピロバクター菌が起因となる食中毒からギランバレー症候群を発症した経緯もあって普段から食中毒には、特に気を付けています。
カンピロバクター菌の詳細については、こちらの記事をご覧下さい。
【寄生虫のアニサキスって何?】
アニサキスとは、主に魚介類に寄生している寄生虫(線虫)の一種です。
その幼虫は、長さ2~3cmほどで幅は1mm前後、白く少し太い糸のような形状をしています。
※画像は厚生労働省HPより引用
◎主にどんな魚介類に寄生しているの?
- サバ(特にシメサバ)
- アジ
- サンマ
- イワシ
- サケ
- イカ、ホタルイカ
- タラ
- ホッケ
◎魚介類のどの部分に寄生しているの?
➡ アニサキスは内臓に居る事が多いと言われていますが、魚介類が死んでしまい時間が経過すると内臓から筋肉(身)へ移動する事が知られています。
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【アニサキスによる食中毒のしくみ!】
新鮮ではなかったり、適切な処理をされていない魚介類やその内臓を食べてしまうと、ア二サキスも生きたまま体内に入ってしまいます。
食後数時間~十数時間かけて、生きたままの状態でアニサキスが人の胃や腸まで届いてしまいます。
アニサキスが胃や腸に直接潜入しようとするため、激しい腹痛や嘔吐などの症状が出ます。
- 急性胃アニサキス症:みぞおち辺りの激痛・嘔吐
- 急性腸アニサキス症:下腹部の激痛・腹膜炎の症状
◎アニサキスの発生状況
アニサキスによる食中毒の約50%ほどは、飲食店・販売店で発生しています。
◎アニサキスによるアレルギーに注意!
アニサキスが体内に入ってしまうと、アレルギー反応の症状が出る場合があります。
- 蕁麻疹
- 血圧の低下
- 呼吸不全
- 意識消失
など、深刻な状況になる事も知っておかなければいけません。
◎アニサキスでも、重症のアナフィラキシーショックを起こす事もあります!
国内のアナフィラキシーショックの原因について、1位:食べ物、2位:薬物、に次いで3位がアニサキスによるアレルギーだと言われています。
➡これは驚きですね!
青魚のアレルギーだと思っていたのが、実はアニサキスのアレルギーだったというケースが良く見られるそうです。
原因不明のアナフィラキシーショックだった時は、アニサキスの可能性を疑ってみるのも1つかもしれません。
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【どうすればアニサキスを予防できるの?】
魚介類の生食は、アニサキス症のリスクがとても高くなる食べ方です。
とは言え日本人の食習慣としても、お刺身や生の魚介類を食べる機会が少なくないのも現実だと思います。
自分も子供の頃は、お刺身が苦手でしたが今では好きで食べるようになりました。
◎ 注意点!
- 新鮮で鮮度の良い魚介類を選ぶこと!
- 魚介類の管理や取り扱いを、適切にしている販売店を選ぶこと!
- アニサキスは目で見て確認できます、調理や生食の際は確認すること!
- 魚介類の生の内臓は食べないこと!
◎適切な処理方法!
アニサキスは次の方法で死滅させることができます。
- 60度以上で1分以上の過熱処理⇧
- マイナス20度以下で24時間以上の冷凍処理⇩
※一般的に家庭で使用される、食酢・塩漬け・醤油・わさびなどではアニサキスを死滅させる事ができません。
【まとめ】
- 魚介類は鮮度が重要!
- 生の内臓はリスク大!
- アニサキスは目で確認できる!
- 加熱や冷凍で適切な処理を!
【あとがき】
アニサキスって、ここ数年ぐらいで急に耳にするようになった気がします。
自分達が子供の頃には聞いた覚えがないです、ただ知らなかっただけかもしれませんが。
肉類の生食によるカンピロバクター菌の食中毒もとても怖いですが、魚介類の寄生虫で起こる食中毒もとても怖いものだと知りました。
アニサキスによるアレルギー反応でアナフィラキシーショック症状がでる事も驚きでした。
基本的には、肉も魚も生食する場合は調理する側も食べる側も正しい知識が不可欠だということですね。
ちょっとした油断や「いつも大丈夫だから。」では、いつか取返しのつかない事になってしまうかもしれません。
食中毒の知識の1つとして、知っておいて頂ければと思います。^^
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