Top

Info

自然と文明の狭間で

~ 伊豆下田の山奥に独り引きこもり自給自足生活をする阿呆の現実 ~

移住した経緯(その拾)

image

最初の物件を見た後、一旦山を下って国道に戻り、そこからまた別の山道を上っていくと、その終点の辺りに次の物件はあった。そこにはまだ家族3人が住んでいて、その日は夫人が応対し説明をしてくれた。

image

家屋は簡素な木造平屋で、屋根はガルバリウム鋼板葺き。築30年ほど経っているので外回りはそれなりに劣化してきているが、早急あるいは大きく手を入れなければいけない箇所は見あたらない。家屋面積は約100平方メートルで、薪ストーブが付いた10帖のリビングルーム、8帖のダイニングキッチン、それ以外に8帖の部屋が1つ、6帖の部屋が2つ、いわゆる3LDKの間取り。現況で居住者がいるからどの部屋も綺麗に保たれている。この広さと部屋数は無駄な物持ちの自分にとって魅力的で、工作室やゲスト滞在ルームも設けることが出来るなと想いを馳せる。ただ必要以上に広くても管理が大変だから、これぐらいが丁度良いかも知れない。

image

家屋の周囲に付随する土地(地目は山林・原野)は約2000平方メートル。現状ではその一部を家庭菜園や花壇として利用しているが、他の部分は未開拓な状態。日照や水はけが著しく悪いような場所は除くとしても、これらをきちんと整備して活用すれば多くの作物を栽培できるだろう。一部は果樹園のようにしてもいいよね。自給農暮らしを目指す身としてはこの土地の広さは魅力的で、特に家屋に隣接していることは大きな利点だ。かつてホームステイした場所では、遠く離れた圃場まで長いこと車で走らねばならなかったり、途中の開かずの信号機に毎度捕まり延々待たされるなんてことがあり、相当な時間を無駄にしていると感じたからだ。それでも体が若いうちは何とかなるだろうけど、年齢を重ねると負担は大きくなってくるかも知れない。圃場管理の観点からも近いに越したことはないだろう。ここなら窓から覗けば大方見渡せる。

image

一通り見回った後、庭に置かれたテーブルセットで休憩しながら、茶を淹れてくれた夫人と話をして情報を収集する。

・この集落は古くから住んでいる人はごく一部で、ほとんどが他の地域からの移住者であること。

・自治会の催しなどは全くなく、みんな好き勝手に暮らしているとのこと。

・日用品の買い物は下田市街地まで出向く。自動車やバイクで片道30分程度かかるが苦にはならないとのこと。

・テレビや携帯電話の電波は受信しにくいが、有線でのインターネットは可能だと言うこと。

・野生の鳥獣は多く、近年特に鹿と猪が急増して被害にあっている。一方で猿は昔いたが他に行ってしまったらしい。

・本物件は築以降4人オーナーが変わってきたこと。

・現居家族は6年この場所に住み、気に入っているが、家庭の事情により交通アクセスの良い場所に移らなければならないとのこと。

———————————————————————–

(その拾壱に続く)

 ⇨ 移住した経緯一覧へ

リアクション&レスポンス

・リアクション機能はどなたでもお使いになれます。アイコンを選んで投票すると詳細が表示されます。

・コメントは、"Start (Join) the discussion(コメントを投稿する)"と書かれた部分が入力欄です。使用言語は問いません。内容記載後 "Comment" ボタンをクリックすると投稿されます。Name(名前)欄をクリックして下方に現れる "I'd rather post as a guest(ゲストとして投稿する)" にチェックを入れると、パスワード入力欄が消えてゲストでも投稿可能になります。ただし本人認証のため、最初の1回のみ名前とメールアドレスの入力が必要となります(もちろんメールアドレスは非公開です)。セキュリティ認証"私はロボットではありません"が出た場合にはチェックを入れ、下方の矢印ボタンをクリックすると内容が送信されます。初めてのコメントは管理者の承認後に掲載されますのでしばらくお待ちください。既存のコメントに返信する場合は"Reply(返信)"をクリックして下に現れる入力欄を使用してください。"Subscribe(更新を受取る)"にチェックを入れておくと随時更新情報が通知されます。

ATTENTION : Inputs made on web translated pages may not appear on the original page.