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自然と文明の狭間で

~ 伊豆下田の山奥に独り引きこもり自給自足生活をする阿呆の現実 ~

ねずみ駆除

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正直なところ、田舎暮らしを始める前に、猪や鹿といった害獣に対抗する必要があることは十分承知していたし、面倒な猿は出ないことも把握していた。しかし実際住んでみると、猪鹿の猛威は想定を超えているし、それ以外の害獣害虫も多大な影響を与えてくる。

住み始めた直後、深夜突然天井を跳ね回る音に眠りを妨げられる。私は昔から横になれば即熟睡で多少の物音は平気なタイプなのだが、保温材も何もないただの薄い天井板を寝ている真上でパンパンと飛び跳ねられては、まるで小太鼓を叩かれているような騒々しさでタマったものじゃない。

森林や耕地に囲まれた中に住んでいるから、いわゆる「野鼠(ノネズミ)」も周辺に多く生息しており、床下あるいは軒先に空いた隙間などから家屋にも侵入してくるというわけだ。餌を求めてか、あるいは快適な住みかを探してかわからないが、頻繁にやられて堪忍袋の緒が切れた。これが野鼠駆除に乗り出したきっかけである。

巷には多くの殺鼠剤が売られているが、いやはや意外と高価なのよね。なので、まずは100均ショップ(ダイソー)で売っている最もリーズナブルなもの(上の写真/100グラム110円)を試すことにした。容器に適量入れて置き、毎日補充して食わせて、餌が減らなくなったら駆除完了となるらしい。確かに家屋まわりに配置すれば食べた形成を残し餌が減っていくので、誘引して食わせる機能を有していることは間違いないが、いかんせん死骸が見られるわけでもなく、以降もしばしば天井裏侵入が有ったため、肝心の殺鼠効果については不明なところである。

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次に試したのはこちらの写真の殺鼠剤。ネット通販で調達した(コストは100グラム当たり約300円)。先の殺鼠剤は雨に弱いため置き場所が限定されること、それでも湿気を帯びるとカビ易く、強い風が吹けば吹き飛んでしまうといった欠点があったが、こちらは農地や山林への散布出来るものなので雨にも比較的強く、2グラムずつ小袋になっているので配置し易く風が吹いても留まりやすい。これを家屋周りから耕作地へ広く散布した。おおむね翌日から数日で小袋を囓った形跡を発見出来るが、先の殺鼠剤と同じで死骸が見られることはなかった。ただ、広範囲に多くの量を定期的に播いた効果か、家屋への侵入は少なくなったように感じられた。

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一方で殺鼠剤とは別の方法として、ダイソーで売っている粘着シート(上の写真/110円)を試した。これは中心で2分割して使えるようになっているが、真ん中当たりに寄せ餌(前述のピンクの殺鼠剤を流用)を置き、天井裏に設置したところ、たまに入り込むネズミもしっかりと捕獲した。跳ね音で侵入を察知するが、しばらくしてピタッと静かになるから「あっ掛かったな」とわかり気持ちよく再安眠できる(笑)。往生際悪くもがいて煩いのもいるけどね。この粘着シートの良いところは捕獲性能が高く、駆除したことが目視でわかるところ。デメリットは他の虫や小動物でも通りがかったものは何でも捕獲する事。間違って人間が踏んだり服につけちゃったりすると面倒なことになる。ちなみに台紙が防水性のものもあるが、いろんなものがくっついてしまうので屋外設置には向かない(試してみたが)。

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天井裏に粘着シートを常設することで、対策も一段落するかと思いきや、今度は別の被害が発生した。収穫適期となった農作物にネズミによる食害が多発するようになったのだ。皮肉な話だが、野菜の生育が向上したためそれらを標的にするようになったのだ。

2つ目に紹介した殺鼠剤をより多く播いて対応したが、目の前により魅力的な餌が有ると効果も薄いようだ。収穫期以前に適用し駆除しておけば良いのだが、それは口で言うほど簡単ではなくタイミングは難しい。

ただ逆に考えれば、その魅力的な餌を使えば効果的に捕獲できるかもしれないということ。そこでトリガーを踏むとバネの力で挟みこむ捕獲器(上の写真/1個当たり約200円)を入手し、食害を受けた農作物を餌にし仕掛けたところ、割とコンスタントに捕獲できた。ただ粘着シート同様、通りがかったものはターゲット以外の小動物でも容赦なく挟んでしまうのがデメリット(一応アンカーで固定してはいるが、猪侵入した際には踏んづけたのかエリア外まで持ち出され転がってた)。また写真のような樹脂製は安価だが、強度的に弱く、屋外使用では寿命が短い(1年持たない)。20個ほど買ってそれなりの成果を上げたが、頻繁に買い直ししていくのも気が引けていた(壊れたものはゴミになるしね)。

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金属製のカゴ罠は強度的に強く長持ちしそうだが、なにぶん高価なのでこれまで手が出せないでいたが、ネット通販で意外と安く買えることを知り、試しに1つ手配してみたのがこちらの写真のもの(540円)。小型だが野鼠には充分な大きさだ。早速自家製トウモロコシの破片を餌に仕掛けたところ、翌日にはすぐに捕獲できていた。これはいい!ということで広いエリアの要所に置けるよう追加で9つ発注したが、正直もっと欲しいぐらいだ。

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カゴ罠の特徴は良くも悪くも生きたまま捕獲されると言うこと。折角なので何を食べるかちょっと実験してみる。トウモロコシの穂先→即食、モンシロチョウ→即食、バッタ→即食。。。さすがの雑食性だね(キクイモの切れ端は食べなかった)。最初はカゴの中で暴れ回っていた奴も、餌を与えているうちに落ち着き始め(この状況で食べる奴も凄いが)、こちらが指先を近づけるとクンクンと臭いを嗅ぐようになった。やばい、ちょっと可愛くなってきた(汗)。ダメダメ、概ね可愛い仕草で惑わすのは悪魔の所行だと自分に言い聞かすも、結局情に絆され、この個体は離れた森の中に釈放されるのであった。甘いな俺も。

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