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夢を叶えるには秘訣があった!「サードドア」アレックス・バナヤンの書評・要約・感想

書評

「サードドア」は、資金もコネも人脈も経験もない、ごく普通の医学生のバナヤンさんが、ミッションを胸に、何もないところから、手探りで夢の実現に向かって歩いた軌跡を描いた本です。海外セレブのインタビューも掲載されています。

アレックス・バナヤンさんの紹介

1992年生まれ カリフォルニア州ロサンゼルス出身。作家、世界最年少ベンチャーキャピタリスト。19歳の大学生の時に、シリコンバレーの投資家になりました。世界各地で講演もおこなっています。

2012年 フォーブス誌「30歳未満の最も優れた30人」

2015年 ビジネス・インサイダー誌「30歳未満の最もパワフルな人物」

などに選出されています。

寄稿した書物

ファスト・カンパニー誌、ワシントン・ポスト誌、アントレプレナー誌、テッククランチ誌など。

メディア掲載履歴

フォーチュン誌、フォーブス誌、ブルームバーグ ビジネスウィーク誌、ブルームバーグTV、FOXニュース、CBSニュースなど。

「サードドア」は、2018年6月の刊行後、アメリカでベストセラーになり、フォーブス誌で、「2018年に読むべきキャリア本トップ5」として紹介されました。

↓アレックス・バナヤンさんの本

「サードドア」の要約

STEP1 行列から飛び出せ

STEP2 裏道を駆ける

STEP3 インサイドマンを探せ

STEP4 ぬかるみを歩く

STEP5 サードドアを開けて

謝辞

南カルフォルニア大学(USC)の医学生だったバナヤンさんは、大学1年生の時、図書館で、ビル・ゲイツの本を借りたことがきっかけで、「成功者はどうやってキャリアの足掛かりを得たのか?」に関心を持ちます。

そして次第に、「成功者に実際に会いに行き、その旅で得たことを本に書きたい」と考えるようになります。その為の費用をどうやって工面しようか思案していたところ、偶然にも、フェイスブックで「プライス・イズ・ライト」というテレビ番組の存在を知ります。

期末試験の前日、テレビに出演したバナヤンさんは優勝します。賞品の豪華ヨットを獲得し、そのヨットを売却して資金を調達します。夏休みに入ったバナヤンさんは自宅に戻り、部屋を整え、資金の中から本を購入し、友人を招き、誰にインタビューするかブレインストーミングを始めます。

インタビューリストを手に、さあ、何から始めれば良いのか?その時バナヤンさんが最初に行ったことは、知り合いの大人たちに片っ端からメールしてアドバイスを求めることでした。

メールを送った大人の一人である、USCの事務職員の女性が、2週間後にスティーヴン・スピルバーグが大学の映画学部に来て、資金調達イベントに参加する予定であることを教えてくれます。

バナヤンさんのミッション

それは後に、バナヤンさんのメンターの一人となる、エリオット・ビズノーさんへ宛てたコールドメール(飛び込みメール)の中に書かれています。

僕は19歳で、同世代の若者たちの生き方を変えようと本を書いています。世界で最も成功した人たちを特集し、彼らが今日に至る前、駆け出しのころに何をしたかをテーマにしています。

偉大な人たちの知恵と有益なアドバイスを1冊の本にまとめ、人々の生き方を変えたいのです。99ページ

バナヤンさんが実際にインタビューした著名人

ティモシー・フェリス … 「週4時間だけ働く」の著者(電話インタビュー)

チー・ルー … マイクロソフトのオンラインサービスのプレジデント

シュガー・レイ・レナード … 6回の防衛を果たしたボクシングの元世界チャンピオン

エリオット・ビズノー … 実業家。後にバナヤンさんのメンターになる

トニー・シェイ … ネット靴店ザッポスのCEO。

ディーン・ケーメン … 全米発明家殿堂入りを果たした人物。400を超える特許を所有

ラリー・キング … CNN「ラリー・キング・ライブ」の司会者

ビル・ゲイツ … マイクロソフトの共同創業者

スティーヴ・ウォズニアック … アップルの共同創業者

アルマンド・ペレス … 芸名はピットブル。ラッパー(ミュージシャン)

ジェーン・グドール … 動物行動学者

マヤ・アンジェロウ … 詩人、作家、活動家

ジェシカ・アルバ … 女優、実業家

クインシー・ジョーンズ … ミュージシャン、音楽プロデューサー、作曲家

レディー・ガガ … ミュージシャン、女優

※ 注釈のないものはすべて対面インタビューです。

インタビューに応じてくれなかった著名人

スティーブン・スピルバーグ、ウォーレン・バフェット、マーク・ザッカーバーグ、ビル・クリントン、マイケル・ジョーダン、ウィル・スミス、オプラ・ウィンフリーなど多数。

サードドアとは

私なりの解釈では、「突破口」かなと思います。著書では、ビル・ゲイツさんのサードドアを「聖杯」と呼んでいます。332ページには、エリオット・ビズノーさんの、見事なサードドアの開け方が書かれています。

サードドアとは、バナヤンさんの勝負センスのところで書いたことも、そのうちのひとつだと思います。

何をすればいいのか分からない状態でドアを探し、目の前に現れるドアを全部、とにかくたたく。開け方も分からない状態で、ドアを開ける方法を、目の前の手掛かりを探して、とにかく前進する。

メンターとは

本を読んで思ったのは、メンターとは、「何でも分からないことを教えてくれる師」というよりは、コネ(縁故)につながる人物のことを指すのだと思います。

例えば、エリオット・ビズノーさんは、アレックス・バナヤンさんに、著名人につながる人物を多数紹介してくれました。紹介したというケースもあるし、エリオットさんと共に行動する中で、自然といろんな人と出会っていきます。

さらにその出会った人物がまた次の出会いを紹介し…というように人とのつながりがどんどん拡散されていきます。

バナヤンさんは、学生時代にボランティア活動をしているのですが、そこで出会ったステファン・ワイツという人物も、後にバナヤンさんのメンターとなっています。 この人物がチー・ルーさんを紹介してくれた人物で、チー・ルーさんは、ビル・ゲイツやマーク・ザッカーバーグにつながる人物です。

でも、最初チー・ルーさんを紹介してもらった時、チー・ルーさんは、バナヤンさんのインタビューしたいリストの人物ではなかったので、バナヤンさんは、インタビューには、あまり気乗りはしなかったようですが、それでもステファン・ワイツさんの助言に従ってインタビューを行いました。

これが先に言った通り、ビル・ゲイツのインタビューにつながったので、自分の狭い視野で物事を決めつけず、目の前のことを肯定して、流れに身を任せることも大切だと思いました。

「サードドア」の感想

バナヤンさんの勝負センス

前回紹介した田端信太郎さんの著書に、「勝負どころに気づけたら、その時点で半分勝ったも同然だ」という記述がありました。

アレックス・バナヤンさんという人は、この「勝負センス」がある人です。

資金作りのためのテレビ出演で、客席の300人の中から舞台に上げてもらうために、時前にグーグルで検索して攻略法を調べ、番組プロデューサーに選ばれなくてはいけないことを知ったバナヤンさんは番組当日、ド派手な衣装に身を包み、テレビ映えする濃いキャラを演じ、舞台にあがる切符を手にします。

メンターとなるエリオット・ビズノーさんとの初対面のシーン。見た目が似たようなタイプ同士が仲良くなるという、同世代の若者の特徴に気付いたバナヤンさんは、エリオットさんの共感を得ることを狙って、ブルージーンズにグリーンのVネックシャツ、茶色のトムスシューズを着用します。

その理由は、トムスの創業者がサミットに参加していたことを時前に調べていたからです。対面の当日、エリオットさんは、グレーのジーンズに、ブルーのVネック、灰色のトムスシューズを履いて現れ、バナヤンさんの靴を褒めます。

ウォーレン・バフェットから株主総会の招待状をもらって、友人5人とネブラスカ州オマハへ行った時のこと。バフェット本人に質問する権利を獲得するには、完全にランダムな抽選に当たる必要があり、その確率は、1000分の1であることを知ったバナヤンさん。

何か手掛かりになるような情報はないかと、できるだけ多くの会場ボランティアに声をかけます。会場は12のステーションで区分けされており、ボランティアの一人に、エリアによって、当選確率が違うことを教えてもらったバナヤンさんたちは、その理由を彼らなりに分析し、後ろのエリアが当選確率が高いと判断します。

そして、1000分の1の当選確率なのに、なんと4人も当選します。テレビ出演の時も、質問の権利の時も、確率の問題ではあるものの、バナヤンさんは運を天に任せて、ただボーっと結果を待つのではなく、どうやったら当たるのか、その場で得られる手掛かりを探すんですよね。

後に、メンターのエリオットさんとの付き合いの中で、多数の海外セレブと知り合うきっかけに恵まれるのですが、そのセレブたちとの会話の中で「プライス・イズ・ライト」の話は、セレブたちの反応がとても良いです。

その理由は、バナヤンさんの勝負センスについて、敏感に感じ取っているからだと思います。勝負運というのは一か八かのギャンブルというよりは、自分の意志で、ある程度コントロールできる部分のような気がします。バナヤンさんのことを見てそう感じました。

勝負センス = 想像力 と置き換えてもいいと思います。

エリオット・ビズノーさん

エリオット・ビズノーさんは、あまり日本では知られていない人物ですが、バナヤンさんのメンターになった人です。

複数の事業を所有する実業家で、25歳の時、サミット・シリーズという、若い起業家に共済資金を提供する団体を立ち上げた人物です。サミット・シリーズの参加者には、元アメリカ大統領のビル・クリントン、フェイスブック初代CEOのショーン・パーカー、CNN創業者のテッド・ターナーなどがいます。

エリオット・ビズノーさんの言う内容と行動が深いです。他の著名人の方もすごく大切なお話をされています。

海外セレブの人間関係構築法

前回紹介した田端信太郎さんの著書に、人との信頼関係を作ることが、仕事をする上で、とても大切だと書いてありました。これは海外でも同様で、海外セレブの信頼関係の構築の仕方はですね、一緒に楽しい遊びをすることなんですね。

エリオットさんが駆け出しの頃、見込み客が打ち合わせ場所として連れていったのは、オフィスではなくバーで、1時間ほど飲食をし、お互いのことを深く語り合った2人はすっかり意気投合し、1万6000ドルの契約を結びます。

エリオットさんがバナヤンさんに一緒に行こうと誘った場所は、ロンドンのとある屋上プール。数百人のビキニの美女がシャンパンでくつろぐ場所で、バナヤンさんはエリオットさんにインタビューをします。

その後バルセロナに移動し、ペルーのメディア王のナイトクラブのパーティーで、バナヤンさんはエリオットさんの信頼を得ます。エリオットさんが、ロンドンとバルセロナにバナヤンさんを連れて行った目的は、お互いの信頼関係を作るためだったんですね。

322ページで、ビル・ゲイツが言っていたこととして、バナヤンさんがこのことについて言及しています。

ゲイツは、交渉相手となるべく仕事抜きのつきあいをして、彼らの懐に入れてもらい、そして彼らからアドバイスをもらえばいいと言った。

最強の交渉戦術とは、純粋に信頼しあえる関係を築くことだ。自分が無名の起業家であればなおのこと、相手に信用してもらえなければ一緒にビジネスなんてしてくれるわけがない。

一方で、相手がメンターとか友人になってくれたら、もう交渉なんて必要ない。

ここで気付いたことがあります。従業員の場合、一緒に仕事をする相手は自分では選べません。職場を離れて飲み会や社員旅行に行っても楽しくないのは、義理の関係だからですよね。

でも本来、飲み会や社員旅行は、一緒に楽しい時間を共有して、お互いの信頼を深めるために行うものなので、楽しくないなら、やっても意味がないのかな、と思いました。

自分で事業を持っている人は仕事が楽しいと言う人がいますが、それはやっている仕事も楽しいかも知れませんが、ビジネスパートナーも自分で選べるからだろうな、と思いました。一緒に仕事をしたい人と仕事を離れて楽しい時間を共有して、信頼関係を築いて仕事をするので、それは楽しいですよね。

相手の信頼を得る方法

それは、「実際に会う」対面するということです。これは今回この本を読んで、私の中ですごい気付きでした。

バナヤンさんは、著名人のインタビューに、成功と失敗の両方の経験をしているのですが、失敗している時というのは、実際に相手と会っていないケースがほとんどです。

バフェットさんのケースでは、メールと手紙を送って断られています。その後、バフェットさんのアシスタントにメールを送ったり、花や靴を送りますが、対面していません。

マーク・ザッカーバーグのケースでは、とても学びの多い失敗です。読者は自分で経験せずとも著者の経験を再体験することで、失敗を避けることが出来ます。

マイクロソフトのチー・ルーさん(バナヤンさんが対面インタビューをした人物)が、間に入ってマーク・ザッカーバーグとの面会の約束を取り付けてくれました。マーク・ザッカーバーグは、数分だけでも会うと本人からバナヤンさんにメールが来ました。バナヤンさんは、会う場所としてセミナーの舞台裏を提案しました。

でも手違いがあり、セミナーの主催者には連絡が行ってなかったのと、マーク・ザッカーバーグの陣営もバナヤンさんのことを知らなかったので、バナヤンさんは舞台裏に近づけません。この時、チー・ルーさんに連絡すれば、セミナー主催者に、チー・ルーさんが話を付けてくれたのですが、バナヤンさんは別の知り合いに連絡をしてしまいます。

だんだん話がややこしくなってしまったのに、ここで引き下がらずに、バナヤンさんは強引にあらゆるコネを使って、マーク・ザッカーバーグに近づこうとします。結果、マーク・ザッカーバーグさんからは何の連絡もないままとなりました。

マーク・ザッカーバーグさんの立場からすると、会ったこともない知らない人が強引に自分に近づこうとしているので、怖くなってしまいますよね。それとやっぱりここでも根回しが大切で、伝える相手を間違えるとうまく行かないというのは、前回紹介した田端信太郎さんの著書に書いてあった通りです。

うまく行ったケースでは、コネ(縁故)の人物と実際に会っているので、スムーズに行っています。著名人と直接会っていなくても、その間に入る人物(縁故)と面識があるのでうまく行くのです。

285ページで、ラリー・キングとカル・フスマンがこのことを詳しく述べています。

同じ言葉でも、メールで読むのと、直接会って本人から聞くのとでは違うんだ。

「みんな、人間が好きなのさ」とカルは言う。

「メールボックスの中の、誰ともわからない名前を好きになる人なんていない」

礼儀正しさやマナー

バナヤンさんは、どうしたらいいのか分からないことに直面すると、メンターや知り合った人たちにアドバイスを求めます。この時に大切になってくるのが礼儀正しさやマナーです。

これから世界に名だたる成功者にインタビューするというときに、”どうも、キングさん”だとか、”やあ、ルーカス”さんとは書かない方がいいわ。

バナヤンさんは、ティモシー・フェリスとの電話インタビューの中で、正しいコールドメール(飛び込みメール)の書き方を教わります。

「サードドア」まとめ

夢を叶えるには、

達成したい目標をしっかり持つ

目の前の手掛かりを集め、仮説を立てて行動する

目の前のチャンスの扉をとにかく叩いて開けまくる

分からないことは人にアドバイスを求める

自分の狭い視野で限定せず、流れにゆだねる

夢を叶える突破口は、人を介してやってくることがある

出会う人を大切にして、その人と信頼関係を築く

信頼関係を築くときは実際に会って相手の目を見て話す

人に近づくときは礼儀とマナーを持って接する

など、本にはまだまだ、大切なことが沢山書いてあります。物語として読んでもとても面白かったですが、バナヤンさんの成功談と失敗談のシェアによって、作者の体験を追体験することにより、いろいろ自分の中で考えることができ、気付きも得られてとても有意義な本でした。

サードドア: 精神的資産のふやし方

 

この記事を書いた人
はづき

化粧品成分について、とことん調べるのが好きです。

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