Mob Rules (Black Sabbath)
ロニー・ジェイムス・ディオ専門ブログ、今回ご紹介するのはBlack Sabbath 時代の2番目のアルバム「Mob Rules」のタイトル・トラックです!
あの記念すべき1st「Heaven and Hell」に比べてやや評価の下がってしまった作品ですが、どうしてどうして勝るとも劣らぬ良盤です。
一部では、批評家の『前作と同じに賞賛じゃ仕事にならないので何かケチをつけないといけない病』の犠牲になったとの説が・・・
※管理人のレビューでも2点ほど下がっていますが、そこはまあ個人の好みということでご了承くださいな。
2006年末からHeaven &Hell 名義で再結成したときも、ライブの1発目をこの曲にするなどしていたので、メンバーとしてはかなり重要視していたと言えそうです。
Mob Rules by Black Sabbath
※翻訳は管理人によるものです
Close the city and tell the people that
Something's coming to call
Death and darkness are rushing forward to
Take a bite from the wall, oh
You've nothing to say
They're breaking away
街を閉鎖してみんなに伝えろ
何かが呼んでいると
死と闇が押し寄せて
壁を噛みちぎる
言葉もないだろう
奴らは放たれた
If you listen to fools
The mob rules
The mob rules
愚か者たちの声を聞けば
暴徒の掟
暴徒の掟
Kill the spirit and you'll be blinded
The end is always the same
Play with fire, you burn your fingers and
Lose your hold of the flame, oh
It's over, it's done
The end is begun
魂を殺せばお前は盲目
終焉はいつも同じさ
火遊びすれば指を焦がし
全ての炎を失ってしまう
お終いだ、事はなされた
終わりの始まりだ
If you listen to fools
The mob rules
愚か者たちの声を聞けば
暴徒の掟
You've nothing to say
Oh, they're breaking away
If you listen to fools
言葉もないだろう
奴らは放たれた
愚か者たちの声を聞けば
Break the circle and stop the movement
The wheel is thrown to the ground
Just remember it might start rolling and
Take you right back around
円環を破ってその動きを止めろ
運命の輪は地に投げられた
忘れるな、それは回りだして
お前を取り戻すかもしれないと
You're all fools
The mob rules
みな愚か者さ
暴徒の掟
この曲、邦題では『悪魔の掟』なのですが、まあ正直言って「ロック=悪魔」の安易な図式にのっとったタイトルとしか思えませんね(笑)
これは文字通りの意味でとるなら、悪魔ではなく、まぎれもなく人間の歌であるからです。
それは内容を見ていくと分かりますので、さあ行ってみましょう!
Close the city and tell the people that
Something's coming to call
Death and darkness are rushing forward to
Take a bite from the wall, oh
You've nothing to say
They're breaking away
街を閉鎖してみんなに伝えろ
何かが呼んでいると
死と闇が押し寄せて
壁を噛みちぎる
言葉もないだろう
奴らは放たれた
Mobとは暴徒・野次馬・非理性的な大衆などの意味があります。
この曲もまさに、そんな人々の巻き起こす惨状を警告している歌といえます。
呼んでいる「何か」は、無目的な、しかし集団としての力だけはある人々に、自分の影響力を浸透させようとしている勢力。
支配を広げたら国中が不幸になるような、危険な勢力でしょう。
これは実にいろいろなパターンが考えられます。極右や極左はもちろんのこと、カルト宗教、カルト的な自然保護団体など。
あとは能力のないタレント議員集団なんかもこれに入るかもしれませんね。
壁を噛みちぎるとは、連中がおとなしくしていた状態から表にでること。
If you listen to fools
The mob rules
The mob rules
愚か者たちの声を聞けば
暴徒の掟
暴徒の掟
邦題の訳を使わずにこっちにしましたよ(笑)
Mob rulesとは危険な衆愚政治そのものですから。
Kill the spirit and you'll be blinded
The end is always the same
Play with fire, you burn your fingers and
Lose your hold of the flame, oh
It's over, it's done
The end is begun
魂を殺せばお前は盲目
終焉はいつも同じさ
火遊びすれば指を焦がし
全ての炎を失ってしまう
お終いだ、事はなされた
終わりの始まりだ
「盲目」なのはmob =暴徒であり、同時に彼らが支持するものでもありえます。
火は人間だけが持つものであり、地上の支配力の象徴です。
「火遊びすれば指を焦がし/全ての炎を失ってしまう」とは、力をもてあそんで失脚した権力者たちのことでしょう。
If you listen to fools
The mob rules
愚か者たちの声を聞けば
暴徒の掟
You've nothing to say
Oh, they're breaking away
If you listen to fools
言葉もないだろう
奴らは放たれた
愚か者たちの声を聞けば
ほぼ繰り返しの部分ですが、愚か者(fools)と暴徒(mob)は同じものを指していると考えていいはず。
「愚か者」の声を拾い上げた勢力の作った掟が、「暴徒の掟」として返ってきたのですから。
Break the circle and stop the movement
The wheel is thrown to the ground
Just remember it might start rolling and
Take you right back around
円環を破ってその動きを止めろ
運命の輪は地に投げられた
忘れるな、それは回りだして
お前を取り戻すかもしれないと
You're all fools
The mob rules
みな愚か者さ
暴徒の掟
circle=車輪は、人々の支持によって力を伸ばした危険な勢力と、それを支持する層である人々自身によって作られた集団。
wheelはここでは運命の輪と訳しましたが、この単語はロニーのソロ1作目「Holy Diver」のタイトル・トラックにも出てきましたし、Rainbow時代の曲Man of the Silver Mountainにもあります。
運命の輪は寓意的なもので、当然ですが目に見えることはありません。
それが地に投げられたというのは、どこか人間の世界にその力が及ぶために一段階の動きがあったことを感じさせます。
運命の輪が回った時、今は隆盛を誇っている危険な勢力も衰えます。
そしてその中に取り込まれていた(あるいは自分から入った)人々は目を覚まします。それこそが、「暴徒の掟」から人間が「取り戻された」ということなのでしょうね。
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tag : ロニー・ジェイムス・ディオヘヴィメタルハードロックDIOブラック・サバスBlackSabbathヘヴン・アンド・ヘルRainbow
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Re: タイトルなし
先日、無事に個展の全会期を終了することができました。
ロニーにインスパイアされて生まれた作品も何点かお買い上げいただいたり、ツイッターで出会ったメタルファンの方々が来てくださり、とっても充実した展示となりました♪
Mob Rulesも支持者は多いんですよ~(*´▽`*) 本ブログのレビューでも93点ついています。
後期DIOのリマスターはもし日本盤が出なくても、少なくともここでは再発企画をばっちりやります!それがきっかけで関心が集まるかもしれませんので。
No title
Re: No title
ロニーの曲はときに難解ですが、実に普遍的な内容を持っているんですよね。道に迷ったときには助けになるかもしれません。
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