Die Young (Black Sabbath)
ロニー(右)。ギターのトニー・アイオミと。
ロニーが最初にBlack Sabbathに加入して発表したアルバム「Heaven and Hell」収録の曲。
ちなみに管理人が生まれて初めて聴いた、記念すべきロニー・サバス1曲目がこれです。
Die Young by Black Sabbath
※翻訳は管理人によるものです
Gather the wind
Though the wind won't help you fly at all
Your back's to the wall
Chain the sun and it tears away
And it breaks you as you run, you run, you run
Behind the smile there's danger
And a promise to be told
You'll never get old
Life's fantasy, to be locked away
And still, to think you're free, you're free, we're free
風を集めろ
お前が飛ぶ助けにはならないけれど
ついに壁際に追い詰められたな
鎖をつけても太陽は抜け出し
お前が逃げ出せばお前を破滅させる
微笑みの背後には危険があり
決して老いることはないという約束がある
人生は幻想、お前は囚われの身
それでもまだ自分は自由だと思っている
So live for today
Tomorrow never comes
今日のために生きろ
明日は決して来ないから
Die young, die young
Can't you see the writing on the wall? ※
Die young, gonna die young
Someone stopped the fall
逝け、早く
壁の文書が見えないかい? ※
逝け、逝け
誰かがこの堕落を止めた
Gather the wind
Though the wind won't help you fly at all
Your back's to the wall
They chain the sun and it tears away
And it breaks you as you run, you run, you run
風を集めろ
お前が飛ぶ助けにはならないけれど
ついに壁際に追い詰められたな
奴らが鎖をつけても太陽は逃げ出し
お前が逃げればお前を破滅させる
So live for today
Tomorrow never comes
今日のために生きろ
明日は決して来ないから
Die young, young
Die young, die young
Die young, die young, young
Die young, die young, die young, die young, die young!
逝け、早く
お前が若いうちに
逝け 逝け 逝け 逝け 逝け・・・
※writing in the airとなっている場合もあります。これは曲の解釈とかかわってくるので、のちに詳しく書きます。
短い生の輝きを強調し、逆説的に"今、この場を生きること"を訴える曲としては1996年の「This is Your Life」と共通していますね。
「This is Your Life」についても記事を書いていますので、詳しくお読みになりたい方は是非こちらへ!
繰り返し出てくる「Die Young」に相当する言葉がなかなか見つからず、ずいぶん悩んだんですよ~。
元のフレーズがたった2音節しかないので、歌詞の雰囲気を損なわないためにはあまり長ったらしい訳を使うわけにもいかず・・・
そんなわけで「逝け」の2文字にまとめてしまいました。
Gather the wind
Though the wind won't help you fly at all
Your back's to the wall
Chain the sun and it tears away
And it breaks you as you run, you run, you run
Behind the smile there's danger
And a promise to be told
You'll never get old
Life's fantasy, to be locked away
And still, to think you're free, you're free, we're free
風を集めろ
お前が飛ぶ助けにはならないけれど
ついに壁際に追い詰められたな
鎖をつけても太陽は抜け出し
お前が逃げ出せばお前を破滅させる
微笑みの背後には危険があり
決して老いることはないという約束がある
人生は幻想、お前は囚われの身
それでもまだ自分は自由だと思っている
「風を集める」=何らかの力を自然から手に入れる。
でも人間の命は短く、また魂の飛翔には役立たないから「飛ぶ助けにはならない」。
肉体と魂の相克はわりと普遍的な概念なので、ここでもその両方を対比していると見られます。
「壁際に追い詰められた」
「人生は幻想、お前は囚われの身
それでもまだ自分は自由だと思っている」
これらはみな、全ての人間の共通した状態でしょう。
命ははかなく、肉体はもろく、その肉体に閉じ込められた状態で人は生きなければならない。
「鎖をつけても太陽は逃げ出し」
人間の手に負えない力を手に入れようとすることの比喩でしょうか。それこそ核エネルギーのように。
あるいは、思い上がって自らが神になろうとして失敗する様子かもしれません。
「微笑みの背後には危険があり・・・」の部分。この世に充満している危険を表していると読めます。
So live for today
Tomorrow never comes
今日のために生きろ
明日は決して来ないから
Die young, die young
Can't you see the writing on the wall? ※
Die young, gonna die young
Someone stopped the fall
逝け、逝け
壁の文書が見えないかい? ※
逝け、早く
誰かがこの堕落を止めた
前の部分を受け継ぐ形で「今日のために生きろ」との訴えが出てきます。
で、ここにあるthe writing on the wall。
これね、ものによってはwriting in the airになっているんです。
そしてwriting in the airの方が、危機が迫っている状態の表現としてはふさわしいんです。
なぜかと言うと。
旧約聖書に「ベルシャザルの饗宴」というエピソードがあります。
王の饗宴に指のようなまぼろしが現れ、王が死ぬ運命であり、王国は分裂する定めにあると空中に書いたというのです。
だからここでも、破滅が迫っていることの表現としてはwriting in the airの方が合っていると思えるんですよねえ・・・。
とは言っても、とりあえずwriting on the wallの方がメジャーなようなのでこちらにしました。
ちなみにこの「ベルシャザルの饗宴」の舞台は新バビロニアです。
バビロニアと言えばRainbowにGates of Babylonがありましたね。そちらも記事にしていますのでご興味がありましたらどうぞ!
Someone stopped the fallの訳はいまいち分かりませんでした。
いちおう字義通りに訳しましたが、誰が「墜落を止めた」のでしょうね?
欧米だったらたぶんここでキリストが出てくるんだろうなあ。
あとはほぼ繰り返しなので省略。そして最後はこうなります。
Die young, young
Die young, die young
Die young, die young, young
Die young, die young, die young, die young, die young!
逝け、早く
お前が若いうちに
逝け 逝け 逝け 逝け 逝け・・・
当然ながらこの曲は死ぬことを賛美したのではなく、最初の方で書いたように、限りある生命を力いっぱい生きることを求めた歌です。
ロニーもHeaven&Hellで再結成した時のMCで「この曲みたいな『若死に』は困るな」と冗談めかして言っていました。
しかしこの繰り返しは強烈ですね。
ロニーは67歳で亡くなったから若くはないですが、それでも先進国の平均寿命から考えれば早い。Heaven&Hellが人気絶頂期だっただけに、この曲を思い出した人も多かったそうです。
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