透析患者さんの死亡原因のうち、自殺/拒否が約200人いるみたいです。統計をちょっと、眺めてみました。
透析患者さんの死亡原因について
拒否/自殺で亡くなる人は196人
ちょっと、ニュースの影響を受けて見方が偏ってますけど・・・
2017年の透析医学会の統計データを見ていたら
透析の拒否/自殺とかでなくなっている人は
全国で196人となっています。
まあ、拒否=死亡ですから。
日本透析医学会ホームページ:わが国の慢性透析医療の現況 第2章 補足表
参照にて作成
透析を拒否することも、自殺であるだろうし
自殺/拒否という表現の仕方は
的を得ているのかな、と思います。
この数は多いのか、少ないのか。
2016年は男性142人 女性57人 合計199人
2015年は男性155人 女性57人 合計212人
2014年は男性166人 女性49人 合計215人
(日本透析医学会 統計データ参照)
ここ数年だと、あまり変化していないのですね。
でも、大体200人くらいの方は
透析を行うのを受け入れずに、
亡くなっているんですね。
透析患者さんの数自体は男性の方が多く
亡くなっている方も男性の方が多い。
自殺/拒否の割合も男性の方が多い。
数に対する割合も、男性が多いみたいです。
まあ、何とも言えないですけど。
東京の福生病院の平成25年から今までで
17人が非導入で4人が離脱というニュースがありますが
全体の数からして
多いのですかね、それとも、そうでもないのですかね。
考えてみると・・・
透析医学会の調査は4413施設を対象に行っているのですけども
ざっくり、200人を透析施設4000で割ると・・・
0.05人。
ざっくりし過ぎ?
でも、そう考えると
1年に1人透析を拒否して亡くなったとしても
結構な稀少っぷりがうかがえますよね。
4000施設で1人ずつ1年に亡くなったら4000人ですから。
そうならないのは、それほどいないとも言えますね。
そしたら、6年で20人亡くなっているのは
多いかもしれませんね。
まあ・・・断定はできないんですけど。
心臓疾患で亡くなる人は全体の4分の1もいる。
他に言えることは
心臓疾患が全体の4分の1を超えてます。
心不全が7484人で24%
心筋梗塞が1197人で3.8%
合わせて27.8%
毎年、合わせて25%前後です。
4分の1は心臓疾患で亡くなるんですね。
これは、
透析中に心電図モニタを観察しながら
やったほうがいいな、と言えるレベルだと思います。
現実的には
心電図モニタを全員につけられる施設は
そんなに、ないと思いますけど。
心電図の送信器だけでも
30~40万円くらいしますから。
心電図モニタ(生体情報モニタ)レンタル 製品価格紹介 | 株式会社グレイスレンタリース
より引用。
それでも、心電図くらい読めないと
なんだか、対応が難しそうですよね。
あれば、命、救えるかもしれないです。
そこに、脳血管障害
1855人(6.0%)を加えると
血管系の病気でなくなる人は
30%以上居ますよ~ってことが言えます。
このことから、
人工透析は
血管を痛めやすいのだと、わかると思います。
まあ、カルシウムとリンのバランスが
だいぶ崩れますからね。
二次性副甲状腺機能亢進症にもなりますし、
リン吸着剤もきちんとのみなさい、って言われるくらいですからね。
死亡原因を多い順に挙げると
ってな感じになります。
血管系が影響を受けやすいので
1番が心不全になりますが、
2番は感染症。
透析は針を刺すのだし、身体の中に菌が入りやすいですよね。
タダでさえ、普通の人よりも免疫が弱くて
人が集まる場所に、定期的に行かなくてはいけないですから
当たり前のように、
感染症にかかりやすくなります。
透析に行くことで感染症にかかりやすい、というのも
皮肉な話です。
癌は健常人でも多いですから。
でも、透析患者さんの場合は
腎癌になる可能性が高くなっていたりします。