【『「魔女見習いをさがして」ショップとショートアニメ】
以前、開業前に予想していたように、大阪の心斎橋パルコのLB POP-UP THEATER(東映アニメーションのミニシアター併設ショップ)で、おジャ魔女どれみ関連ショップとショートアニメの放映が今週金曜から始まる。
ショップは映画の公開(初週観客動員第4位)に合わせて『「魔女見習いをさがして」ショップ』という名称で、ショートアニメは『ことばのまほう♪』というタイトル。
ショートアニメの内容は、どれみとマジョリカが大げんかしている所へ通りかかった小さな女の子も友達とけんかをして落ち込んでいて、仲直りする方法をMAHO堂のみんなで一緒に考える、というもの。ここでしか見られないストーリーのアニメだけに、おジャ魔女どれみファンは必見。
グッズの方では、「魔女見習いをさがして」の中で主人公のソラが背負っていたリュックが、少々お高いがある。映画が大人向けだけに、グッズもキャラクターがそのまま描かれたものだけではなく、コスチュームやシルエットが描かれたものもあり、大学や会社でも違和感なく使える。→公式サイト
映画の方は予想通りのグッドな内容。登場人物のように、二十歳前後から20代の大人向け映画と言える。ストーリーを端的に言うと、人生、思い通りにいかないことばかりだが、幼い頃、思い描いていた信念を持ち続け、希望を失うことなく、頑張って生きて行こう、というようなことか。
登場人物の三人は鎌倉にある、MAHO堂のモデルとされる洋館で偶然出会う。三人は子供の頃、おジャ魔女どれみシリーズを見ていたファンで、当時買った魔法玉をいつも持ち歩いていた。これを持っていると願いが叶いそうな気がする、と思って。
意気投合した三人は大型連休時、映画「も~っと!おジャ魔女どれみ かえる石のひみつ」の聖地巡りの旅に出る。その中でミレはレイカに神社で、魔法玉に願いをかけることを提案する。
それが効いたのか、レイカは偶然、幼い頃生き別れた父親が入院している病院に辿り着く。レイカは感動の再会を期待して父親の病室に向かうのだが、父親の対応は信じがたいものだった。
これがもし子供向けの映画なら、父親と涙を流して抱き合い、他の二人も自分の願いや夢が魔法玉によって叶うことになるのだが、大人向けの映画では、そんな単純なハッピーエンドにはならない。「現実」という壁が立ちはだかる。
魔法玉を投げ捨て、落ち込むレイカに対してミレは責任を感じ、後日、ミレはレイカの家を訪ねるのだが、レイカにカネの無心をしに来たヒモの男を背負い投げで倒し、レイカを自宅(ミレの)に住まわせるようにする。こんなストーリーも子供向きの映画ではあり得ない。
そんなこんなで三人は夏、今度は「おジャ魔女どれみ ドッカ~ン!」(第11話と12話)の聖地巡りをしに関西(奈良と京都)へ赴く。関西へは近鉄特急に乗って向かったのだが、車内で偶然、おジャ魔女ファンの青年と知り合い、聖地の案内をして貰うことになる。
ソラはその青年に惹かれるようになり、嵐山の河原で告白する。ここで子供向きの映画なら、青年はそれを受け入れ、二人はハッピーエンドになるのだが、青年は意外なことを口にする。現代の草食男子にありがちなことかも。
どれみたちが登場するのはラストシーンだけだが、大人向けの映画、という観点からすると、どれみたちは実際に現れたのではなく、主人公の三人が人生の再出発をするにあたり、幼い頃の信念を忘れず、希望を持って未来へと進む、その表現法としてどれみたちが心の中に現れ、彼女らの背中を押したのではないだろうか。
是非、人生について思い悩んでいる方はこの映画を観て、初心を思い出し、希望を見出して貰いたい。
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