ほんとにあった鬼太郎ハウス~妖怪街道第二怪~ | ANIREISHA~アニメ、霊的スポット、旧車等~

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【どうやって木の上に設置したのか】

前回、「妖怪屋敷」を擁する道の駅大歩危(徳島県三好市山城町)のやや北方から西に折れる県道272号が「妖怪街道」と呼ばれている旨、触れたが、それは道路沿いの各所に、山城町内に伝承がある各種妖怪の木彫りのオブジェが設置されているため。

 

但し、全国的メジャー妖怪、児啼爺(子泣き爺)だけは立派な石像となっている。更に奥にある休憩所付近にはゲゲゲの鬼太郎と目玉おやじがいる鬼太郎ハウスが。

 

山城町オリジナル(純粋なオリジナルではないものもあり)の妖怪の中で一番有名な妖怪は、前述の通り、児啼爺だが、地元では妖怪街道のシンボルを「野鹿池山(のかのいけやま)の龍神(乙姫)」としている。

 

野鹿池山は標高1294mの山城町最高峰の笹原が美しい山だが、上部の登山口から少し登った所に、普段は水が干上がっている野鹿池があり、そこに龍神社(1686年創建)が祭られている。

 

山城町内の複数の家では昔、香川県観音寺市大野原町萩原や京都からきれいな若い娘(乙姫)が龍神社に詣でる際の宿として、止宿したことがある。いずれのケースも娘が家人に寝姿を覗かないよう、伝えたが、覗いてしまい、龍の姿を見て驚く、という話。

 

また、池に泥が溜まって棲み難くなった龍神が麓の村々で暴れていたところ、名士の武士が説得し、池を修復し、神として祭って以降、鎮まったという。

 

もう一つ町内で有名な妖怪は歩危の山爺(ぼけのヤマジチ)。昔、大歩危峡沿いの山の岩屋に大男の妖怪が棲みつき、田畑を荒らし、家畜や娘、子供をさらっていた。

 

ある日、讃岐の山伏が山城町に通りかかったところ、村人からこの話を聞き、退治することに。山伏は村人に白い河原の小石と、それに似た白い団子を沢山用意するよう、指示した。

 

山伏は山爺の所へ行くと、団子を焼くから振舞いたい、と言い、その場で団子と小石を火にかけた。最初、山伏は団子を山爺に食べさせ、次に団子そっくりな小石群を山爺の口に投げ入れた。

 

山爺は悶え苦しみ、絶命したが、山伏も毒気に中()てられ、死んでしまった。

その後、麓の水無集落の人々が山伏を聖郷神社として祭り、山爺も埋葬して塚を造り、山爺に殺された村人らを「七人ミサキ」として供養した。

 

そのような妖怪のモニュメントが各所にあり、数キロ県道を進んだ所に前述の休憩所「藤の里公園」がある。この近くの川沿いの樹木の上方に鬼太郎ハウスがある。

 

地面(県道より低い)からは何メートルも上だから設置は大変じゃなかったかと思う。中を覗くと、輪切りされた木の幹で造られたテーブルの上に、お椀に入った目玉おやじがいて、同じく輪切りの枝で造られた椅子に鬼太郎が座っている。これはゲゲゲの鬼太郎疑似聖地と言える。

 

前述の妖怪を始め、町内の妖怪の大型人形等が「妖怪屋敷」に展示されているから、見学し、原作の鬼太郎グッズを買い求められては如何?

 

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