【270万回再生の阿佐ヶ谷姉妹の「ボヘミアン」】
最近、「THE W・女芸人No.1決定戦2018」の優勝者、阿佐ヶ谷姉妹の姉・渡辺江里子の歌唱力が注目されている。きっかけは映画「ボヘミアン・ラプソディ」関連のYouTube動画。
YouTubeでこの映画名(曲名)を検索すると、「ボヘミアンを唄う阿佐ヶ谷姉妹(姉)」というタイトルの動画がサムネイル一覧の下の方に表示される。→ボヘミアンを唄う阿佐ヶ谷姉妹
これは姉妹の営業先で、渡辺が’80年代前期の葛城ユキのヒット曲「ボヘミアン」をギャグ抜きで、真剣に熱唱している様を観客が撮ったもの。
イントロが流れ出すと渡辺が躍り出すのだが、そこで早くも笑いが起きる。しかし歌い始めた瞬間、笑いは「驚き」から歓声へと変わる。そこにいるのは最早お笑い芸人ではない、真のロック歌手、ERIKO WATANABEだった。
阿佐ヶ谷姉妹に限ったことではないが、歌ネタをやる芸人は本気で歌えば歌手なみのケースであることが少なくない。中でも渡辺は群を抜くのではないだろうか。是非ロック調の曲のCDを出して貰いたい。
私もボヘミアンと葛城ユキは好き。葛城は和製ジョーン・ジェットたる雰囲気を持っていたから。声も二人ともハスキー。ジョーンも’80年代前期、「アイ・ラブ・ロックンロール」という曲が世界中でヒットし、注目された。かつては、男性ファンに媚びを売るようなランジェリー姿で歌うガールズバンドに所属していたのだが、それがまるで嘘のようだった。
阿佐ヶ谷姉妹のこの動画は、クイーンのボーカルで、エイズで亡くなったフレディ・マーキュリーの生涯を描いた前述の映画公開と同時に再生回数が爆発的に伸び、今では270万回を超えている。
ところで楽曲としての「ボヘミアン・ラプソディ」とその収録アルバム「オペラ座の夜」は、クイーンの代名詞でもあるロック・オペラ調の曲。オペラをロックに取り入れたのは画期的だったが、私はクイーンのアルバムの中では一番「ザ・ゲーム」が好き。中でもロックオペラとは対照的なディスコ調の「地獄へ道づれ」が最高。オペラは苦手でもディスコが嫌いな音楽ファンはいないだろう。
ロックオペラ・ジャンルの楽曲では、アランパーソンズ・プロジェクトの主要メンバーだったエリック・ウルフソン(故人)による「ウィングス・オブ・イーグル」(日本未発売)の方が、オペラ色が薄いため、はるかに聴き易い。オペラが苦手な者にも取っ付きやすい。
この楽曲は舞台「エドガー・アラン・ポー」の同名のサントラ盤に収録されている。但し歌っているのは俳優のスティーブ・バルサモ。エリックは舞台とアルバムのプロデューサー的存在。エリックが舞台音楽に取り組む姿勢を見せたことから、アランパーソンズ・プロジェクトは解散することになった。
舞台のDVD(輸入品なので字幕なし)もある。歌詞を見たい場合はサントラの楽譜を購入すべし。
余談だが、プリキュアのキャラクターソングの中でロック歌手顔負けなのはキュアジェラート(CV:村中知)の各楽曲。村中の野太い声量と歌唱力は阿佐ヶ谷姉妹等目ではない。日本のロック界を探しても村中ほどのポテンシャルの持ち主はそうそういない。
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