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名将が語る天皇杯決勝 アウェーチームが結果を残せない知られざる要因

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tookapic / Pixabay

ボンジョシュ・ハートネット、諸君。

前回と冒頭の言葉遊びが同じじゃないかと思った君、よく比較してみたまえ。前回は格闘家のバーネット、今回はハリウッド俳優のハートネットだ。これが言葉のオフサイドトラップだ、フフフ。

盤石の4点買いで見事に試合結果をプロファイリング

さて、9日の天皇杯決勝で浦和レッズがベガルタ仙台を1—0で破り、12大会ぶり7度目の優勝を飾ったそうだね。試合の中身的には1-0というスコアが示すように、ベース・オブ・ボールでいえば投手戦とも表現できる実に締まった試合でもあり、裏を返せばゴールシーンが1度だけという退屈極まりない試合だったとも言える。やはり球技とは点が入ってなんぼのスポーツなだけに、1-0よりも7-133-4の方が楽しいに決まっている。おっとブラジルを嘲笑することはアルゼンチン人の趣味ではあるが、思わず口が滑って阪神ファンにまで暴言を吐いてしまった。トラトー(虎党)の諸君にはここにお詫びを申し上げる。

私がこの決勝で着目したのは決勝の舞台が埼玉スタジアムであるということだ。埼スタといえば浦和のホームスタジアムで、カップ戦の決勝という中立の舞台で奇しくもホームとアウェーが成立してしまったことになる。このことに関してはチャンピオンズリーグなどでも2011~12年シーズンでバイエルンがホームスタジアムで決勝を戦ったようにままあることだが、殊に仙台に関しては埼スタで過去浦和に対して0勝4分け7敗と極度のデーモン・オブ・ゲート(鬼門の直訳か)ぶりで、試合前に既に勝敗は決していたと言える。当然、私の試合前のプロファイリングも「1-0」「2-0」「2-1」「3-1」という盤石の4点買いで、見事に的中することができた。

なぜ極端にホームチームが優位になる?

しかしなぜフッボルはこれほどまで露骨にホームチームが優位となるのだろう? そんな疑問を持っている読者も多いのではないかと思う。またチャンピオンズリーグを例に持ち出すが、2016~17年シーズンの決勝トーナメント1回戦で、1stレグのアウェーで4-0と大敗したバルセロナが2ndレグのホームで6-1と圧倒し、大逆転劇を演出したことは記憶に新しいところだ。同じ2つのチームが場所を変えただけでこれほどまでにスコアがひっくり返るとはフッボルの神秘とも言えるが、私のプロファイリング・ラボのホーム&アウェー解析チームの長年の研究により既にその謎は解明されている。

もちろんピッチの面積や芝の長さ、水の撒き方なども確かに試合に影響を与え得るが、そういったことはほんの些細な領域に留まる。では何が一番大きく選手らのプレーを左右するのかと言えば、サポーターだ。マニアなアンサーを期待していた諸君らにはサポーターという言葉はいささか拍子抜けに聞こえたかもしれないが、ただこれは何もホームチームが大音量の声援を受けて普段以上の力を発揮するといった類のものではなく、むしろその逆、アウェーチームが劣悪な野次を受けて、その運動能力を低下させるということだ。

サポーターの野次で選手のプレーが枯れる

2つの花の一方に綺麗な言葉、もう一方に汚い言葉を1カ月間与え続けるという実験は諸君らも耳にしたことがあるだろう。その結果、汚い言葉を浴びせられた花の方だけが枯れてしまったのだが、無論この現象は植物のみならず、心を持つ人間にこそより当てはまることだ。想像してくれ、以下の言葉が試合前や試合中に浴びせられることを。

「万年カリアゲ、畑中!」

「おい、ポンコツ(ハンカチ)王子!」

「モナ(二)岡ー!」

その罵詈雑言は相手チームだけではなく、ホームの選手にまで牙をむくこともある。

「川藤出さんかい!……ホンマに出してどうするんや!」

「新井が悪い、新井が!」

これらはホーム&アウェー解析チームがスタジアムで採取した野次のほんの一部だ。こんな言葉を吐かれて傷つかない人間などはおらず、その影響をピッチ上で排することなどサイボーグでもないかぎり無理筋な話だ。このような事態や現象がアウェーのスタジアムに展開され、ホームとアウェーの結果に多大な差異を生み出しているというわけだ。

ピッチ上の現象だけに囚われていてはフッボルのミステリーは解き明かせない。常に森を見ること、ピッチ外の諸現象に目を配ること、それがマニア・オブ・ビューを養う一番の近道だ。

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