少子高温化。
平氏にあらずんば人にあらず。
人が人をどのように見ているのか、まして為政者はどうなのか。千数百年をかけてこの世の事を葛城山より見てまいりました私ですが、未だに分からず仕舞いでございます。
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少々気になることですが、アベノミクス以降安倍政権が人手不足と少子化とを必要以上に結び付けて考えている嫌いがあります。
と言うのも、LGBTを非生産だと言い放つ議員が政権与党の中にいるからです。無論、その議員がそう言い放つのは、LGBTからは政府の望む労働力に繋がる子供は生まれないという当然と言えば当然の事実があるからに他ありません。
しかし、この発言から見えてくるのはそうした在り来たりの事実ではなく、出産というものを労働人口の増産つまり女性を労働人口の増産器としてしか捉えていない政権与党の浅ましい姿です。
また、政府は盛んに一億総活躍の場、つまり女性の活躍の場の拡大や障害者の雇用の促進等を推し進めてはいますが、これらも働き方改革法案に見られるように所詮は国民を合理的に働かせることによって労働力の不足を補おうというのがその本来の目的であり、弱い立場の女性や障害者を思いやっての政策というものではないようにも見受けられます。
嘗て、この国には「産めよ増やせよ」というスローガンを国民に掲げさせて、世界と対峙していた時代がありました。そして、産ませて増やさせたそのほとんどを戦場へと追いやり、多くの命を戦場の露としてしまったことはほんの少し前の世紀での出来事です。
歴史が示すように、この国には国民を消耗品と見做していた時代があったのです。そしてその結果、その時代の次に少子化の時代が訪れ、結局は高齢化の時代つまりは労働力低下の時代に直面する羽目になったということなのです。
思うに、為政者の目先だけの政策が社会や自然に多大な負担を強いた結果、その反作用あるいは副作用が起こるのは至極当然と言えます。政府はこの反作用や副作用の処理に躍起となっていますが、下手な鉄砲も数打ちゃ当たる、いやこの政府の場合は下手な弓矢も数打ちゃ当たるということになりますか、兎にも角にも博打的な政策だけは止めてほしいものでございます。
そもそも国民は、弓矢の的ではございません。国民は、カジノで転がるサイコロではございません。国民は、労働力供給の生産設備ではございません。
それはともかく、この少子高温化の時代、クーラーもなく老後を見取ってくれる者もいない貧乏人は如何生きれば善いのでしょうか。これも、千数百年来の解けない謎の一つでございます。それにしても今年の夏はやけに暑い。愚痴の二つも言いたくなる。
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さても、クーラーの前で愚痴一つこぼさずにいる皆様、
貧乏人の愚痴と呪文との時間がまいりました。
速やかにクーラーのスイッチを切ってトイレに避難いたしましょう。
色即是空 空即是色
因果は巡る風車 チンチンポイポイ ポイ捨て
要らないのいらないの 飛んでけー
結構でございました。