相手を知る
相手の奥を知るためには、それ相応に自分の奥を知らなければなりません。
一般的には、相手の気持ちを知りたいとき、相手の言動や態度などを読み取ります。
そのとき、ほとんどの人は相手の表層心理である「 マインド 」を読み取っています。
それを自分の感じ方や思考パターンと照らし合わせます。
そして、相手の性格や思考パターンなどを、自分で組み立てて作り出すのです。
しかし、「 マインド 」はよく変化します。
自分はもちろん、相手も同じです。
そのため、相手のことを知っているという思い込みは、自分の相手への分析と相手のマインドが一致したときのみに、当てはまります。
ですから、マインドが変化すれば不一致となり、相手のことを知らなかったということになります。
それは、相手から自分に対しても同じことです。
マインドのレベルを、一生懸命読み取ろうと頑張っても、変化が激しいので非常に難しいんですね。
そんなマインドの激しい変化も、深層心理の「 ハート 」のもっと奥が元になっています。
ですから、ハートの奥へ行けば行くほど、相手の言動や態度を作り出している元に近づいていけるのです。
そうすると、相手が本当に望んでいるもの、求めているものというのが、読み取れるようになっていきます。
そしてマインドは、ハートの奥からの代弁的役割を果たしており、激しく変化をしていても、元をたどるとほとんど変化せず同じということが判ります。
自分のハートの奥へ近づくことで、自分の元にあるものを知り、マインドに惑わされにくくなることで、相手も同じだということを知るのです。
ただ残念なことに、ハートの奥を知り相手の気持ちを知ったからといって、ハートの奥からの対処で、自分の想い通りにすることは困難です。
なぜなら、相手が自分と「 相応の器 」ではないことが多く、マインドに振り回されているため、マインドに対する対処を望むからです。
だからこそ、相手のマインドを満足させることよりも、ひとりひとりが自分自身のハートの奥を知ることのほうが大切なのです。
相手もハートの奥に近づけば、その大切さを実感できることでしょう(^^