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伝説の力石、掘りました!

みなさまからの力石1
10 /24 2020
以前からお世話になっている
(株)ベースボールマガジン社の相撲編集部の方から、
夢のある情報をいただきました。

長野県飯山市飯駒で、数十年前に地中に埋められた力石が、
今年6月、掘り出されたというニュースです。

掘り出された力石と、掘り起こしにご尽力されたみなさんです。

いい笑顔です。
IMG_0687-thumbnail2.jpg
長野県飯山市飯駒

まずはクレーンで、うんとこしょ!

IMG_0665.jpg

二つも出てきました。

まずは一つ目。

IMG_0680.jpg

こちらが、二つ目の力石です。
ここに埋まっていることが地元では伝えられていたそうです。

ちゃんと計測しましたよ。

IMG_0683.jpg

どれ、持ってみるか。

「やめとけ! 腰痛めるぞ!」と、まわりの衆が言ったかどうか。

IMG_0690.jpg

この二つの石は、
企画展「北信濃の相撲文化」展(市ふるさと館。7・4~8・30)で、
展示されたそうです。

いいなあ。
なんか、夢があるじゃないですか。

これぞまさしく、
「庶民文化を掘り起こした!」

詳細は下記のふるさと館発行の広報紙
「みらし! こらし! よってがし!!」の記事を見てください。

「飯山市飯駒に伝説の力石を見た!!」

で、これがきっかけで別の地区から、
「うちにもあるよ」というわけで、また一つ、発見。

「力石は力石を呼ぶ?」

なんの変哲もない石でござんすが、
これでも昔は神さま同様、大切に扱われましたんで。

村の若い衆はおのれの力量を誇示しようと、もう必死。

今どきの若者たちには、
「たかが石ではないか。ばかばかしい」と一笑に付されましょうが、
その純な一生懸命さが尊いではありませんか。

近ごろの若者たちの詐欺や性犯罪を見ていると、
「おい! 石でも持って性根を叩き直せ」

とでも言いたくなる今日この頃でございます。

とはいえ、その原因の一端は若者たちに、お金第一の価値観を植え付けて、
夢と希望の未来をないがしろにしたため、
諦念と自暴自棄に導いてしまった、大人たちの至らなさにありますけれど。


※情報提供/(株)ベースボールマガジン社相撲編集部
※写真提供/長野県飯山市教育委員会


    ーーーーー◇ーーーーー

高島先生ブログ(10・23)

「和歌山県紀の川市打田・藤永宅」

個人宅の力石の保存は、その家の方の意志次第です。
当地では父親が大切に保存していた力石を、
父親没後、「邪魔でしょうがない」と訴えた息子さんがいました。

気持ちはわかりますが、
せめて庭の片隅に置いて由来を書いておかれたら、と思いました。

下記は「へいへいのスタジオ2010」のへいへいさんがとらえた
商店脇の力石です。

「商店脇の力石」

こちらは「埼玉の力石」(高島愼助 岩田書院 2007)掲載の同じ石です。

「奉納 力石 廿九メ目」

当時の若者が誇らしげに石に刻んで、どこかへ奉納したものでしょう。

img20201024_09213594 (2)
埼玉県蓮田市根金

この写真から13年ぶりに、へいへいさんが確認して写真に残してくださった。
13年もよくご無事で、と思いました。

でも、上記の飯山市のように、
後世、懐かしくまた大切にしなくては、という気持ちになります。

かつてのその地域の若者文化を教えてくれる石です。
せめて路傍からどこか安住の地へ移して、
地域の皆さんに愛される力石にしていただけたら、と切に願っています。


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コメント

非公開コメント

こんにちは

「力石は力石を呼ぶ」
うれしいニュースですね、これぞまさしく
「石の疎通」

No title

上手い!

「石(意志)の疎通」。
こういう感覚・発想が今の世の中では必要ではないか。

素姓乱雑さんへ

石(意志)の疎通。

うーん、うまい! 参りました!

夏目さんへ

私も素姓乱雑さんに負けじと頭をひねりましたが、
ついぞ浮かばず。

雨宮清子(ちから姫)

昔の若者たちが力くらべに使った「力石(ちからいし)」の歴史・民俗調査をしています。この消えゆく文化遺産のことをぜひ、知ってください。

ーーー主な著作と入選歴

「東海道ぶらぶら旅日記ー静岡二十二宿」「お母さんの歩いた山道」
「おかあさんは今、山登りに夢中」
「静岡の力石」
週刊金曜日ルポルタージュ大賞 
新日本文学賞 浦安文学賞