雨過天晴

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そして時々飽きます

タンデム

2021-04-20 | 音楽
大阪緊急事態宣言が出る方向で、TVはわちゃわちゃしています。

気が滅入りますが、少し心落ち着けるアルバムを見つけました。
「冬にわかれて」の2ndアルバムで『タンデム』。


 
1. もうすぐ雨は
2. rain song
3. 揺れる
4. 静かな夜明け
5. tandem
6. 山のミルトン
7. 星の生誕祭
8. 高度200m
9. 彷徨い

冬にわかれて:
寺尾紗穂(vo, p)
伊賀航(b)
あだち麗三郎(ds, sax)

個人でSSWとして活躍中の寺尾と、主にバックで有名アーティストをサポートしている伊賀、自身がリーダーを務めるバンド活動もやっているあだちの3名からなる「冬にわかれて」。
何とも変わったグループ名ですが、寺尾が敬愛する詩人 尾崎翠の詩『冬にわかれて 私の春に住まなければならない』を冠したものだそう。
この辺りのセンスは比較文化を専攻していた彼女ならでは。
ちなみにお父さんはシュガー・ベイブの寺尾次郎さん(故人)。
ソロの作品も聴いたのですが、彼女自身メッセージを大切にしていて、それを伝えるためのツールとしてのピアノであるとも言い切る。
その詩は曲の影響も相まって、心に突き刺さるというよりは耳からそっと入って来て、心に滲みる感覚でしょうか。
歌声もやはりメッセージのためのツールとして捉えているのでしょうか。
ハイトーンで優しい。

楽曲的には3人が持ち合わせてきたもの。
特に伊賀は普段はサポートが多く、自身の作曲を披露する場があまりなく、この「冬にわかれて」で発表できるのもバンド結成の一つの要因だとか。

優しいシンセのソロから始まる1曲目、シンセとベース・リズムが浮遊感を与える2曲目、ポップな3曲目、その場の風景が思い起こされるスローの4曲目、唯一のインスト曲の5曲目、ブラジルのミナス音楽に通じる6曲目、昭和のシュールさを感じさせる8曲目などなど。
ラストは軽いタッチでサラッと一枚のアルバムを終える。
どの曲もオリジナリティがあり、心の凹凸を色んな角度から探ってくれます。





前作の『なんにもいらない』も聴かねば。
さらに寺尾個人の作品を追わねば。

 
ねばねば。



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