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いないはずの来客事件

ある晩のことです。
仕事から帰って来たお父さんが、リビングに入って来たあと、私やお母さんに言いました。

「誰か来てるの?」

なぜそんなことを言うのか。お客さんなんてうちには来ていません。

なんで? と聞くと

「知らない人の靴が玄関にあるよ」

……えっ。

いやいやいや、そんなまさか。

どうせ、弟がスーツにあわせて買った靴のことでしょう。と、お母さんも私も笑いますが「それじゃない、男物の靴」と言うんです。

じゃあお父さんの靴じゃないの?
なになに、とうとうボケが始まった?

なんて、冗談めかしていたら

「ほら見て、これ」

と、お父さんに玄関に連れられ……

靴


アッ、それ私の男装用の靴です!!!

そういえば出しっぱなしにしていました。お父さんは私がシークレットシューズで身長を盛ってまで男装していることを知らない(笑)

ちなみに普段そこら辺に出かける際の靴は、ほとんどランニングシューズです。

いつも箱に収納している可愛いパンプスもあるのですが、これを玄関に出しっぱなしにしたら、また

「お客さんが」

とか言われるんでしょうか。どこからどう見ても女物なのに、私のものと認識してもらえないんでしょうか……!

まあそれも私の普段の格好が

シンプル!
動きやすさ!

みたいな感じなのでしょうがないですが。

私だって、お客さんになるようなお出かけの時は、まともにオシャレするんですよ!!(前に買ったオシャレ着を初めて出しながら
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