恐怖の楽園

温度差に満ち溢れてる人々の中
曖昧なより鮮明な方がいいから
嫌いなら嫌いと言ったらどうだ
見栄や建前なんて要らないから
錘でしかないんなら早く棄てろ
格下にも嗤われる不甲斐なさで
光の射し込まない日々に鎖され
どん詰まりを逃げ道と錯覚して
身動き一つ出来ない溝に嵌まり
囚われたまま絶望を受けまくる
存分に満ち足り過ぎる苦悩の中
零落した中でも躍り出る鬱憤に
目障りでしかない本音を隠蔽し
不快を感謝に掏り替えて欺く中
十二分に漲る悲痛と怒気と嫉妬
弱さ故に礼儀も通せなくなる中
恐怖の叩き合いに巻き込まれて
惑乱し得られた気の物まで失い
血迷って間違いだらけの選択で
後悔だけが脳裏に植え付けられ
助からないで助けを求める先に
羊頭狗肉の救いと死屍累々の中
美辞麗句だけが空回りしている
初めから出来もしない煌めきは
深い傷を遺して闇を生む切っ先
狩られる前に次の地に潜り抜け
掴み取った幻想の愛に潜む裏を
血眼で漁る先には裏切りの現実
永遠と執拗過ぎる未練を片手に
往生際が悪く生き存える虚しさ
晴れない空は闇を差して鎖す中
行動以前の灰色の仕組みに堕ち
本当の輝きが映らない眼をして
恐怖の楽園で逃げ回り道を失う