敗戦錬磨

余裕に満ち溢れている人々の中
正面から対ってしまうと途端に
前方から人の見詰める視線の中
数知れぬ恐れが脳裏を駆け巡り
何もかも怖くなり圧されて噤み
心を蒼白く染め上げられ屈する
世界に散蒔かれた辛苦が襲う中
怯懦で寡黙な日々を変えられず
力業で信任する事を誓わされる
縛り尽くされた日々の苦しみに
永い時の中で鬱憤が力を与えて
憤る衝動に駈られて立ち向かい
刹那に蒼く染める怒号が轟く中
即座に檻に戻され終わらされる
懲り懲りの想いを堪え続ける中
苦汁のプールの中に溺れ堕ちる
一気に意欲を奪い尽くされる中
見落としと見誤りの輪廻の中で
後から見流した日々を後悔して
付けが回って来て詰まる現実に
弱さ故に留まる為の掟に従って
縛られた居場所で悠には出来ず
嘆かわしい想いが舞っている中
どんなに大丈夫そうに飾っても
中身が違っては騙ってるだけさ
抑え込むだけでも困難な不安も
塵も積もれば山となる敗戦錬磨
すぐに狼狽える心が秘める力は
いつか今の自分が魂消る強さだ
どんな強大な闇も慣れ親しめば
見違えるほど素早く対処出来る
これから始まる旅に光を目指し
真に受け過ぎないように慎重に
架した希望への橋を駆け抜けろ