参宮街道に馬を返して食す名物へんば餅〜2016冬至伊勢行(10) | 日々のさまよい

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へんばや商店本店。

 

伊勢に数多ある名物餅の中でも、おそらくトップ3に入ると私たちが勝手に思っているのが、今回ご紹介するへんばや商店の「へんば餅」です。

 

 

 へんばや商店/名物 へんば餅

 

本店は伊勢市小俣町明野、宮川店は伊勢市西豊浜町にある。餅は丸く平らに潰した形で、両面に焼き色があり、餅の中に漉し餡が入っており、餅は独特の食感である。

 Wikipedia/へんば餅

 

 

まあ、トップ3とか言いながら、実のところ昔ながらの本店にて頂いた名物餅が、今までに「赤福」と「二軒茶屋餅」しかありませんので、少なくとも私たちにとってのトップ3、ということでは間違いありません(笑)

 

2013夏至伊勢行【後編】

 

 

これらトップ3の比較については、↓こちらもご参照ください。

開運!インド風水を使って運気を上げるサイト/サミット伊勢志摩 ぜひ食べたい 開運 名物餅

 

 

 

 

昔ながらの風情を残した本店の佇まい。

この時、朝の09:30ごろですが、開店は08:00からなので助かりました。

 

へんばや商店/名物 へんば餅/店舗案内

 

 

ここへ来ることになったキッカケは、たまたまTVで「へんば餅」が紹介されているのを見ていたら、サチエが珍しく「食べてみたいニャ〜」とつぶやいたことです。

 

普段あまりお菓子類に興味を持たない二人なんですが、その番組で見た店の様子が、赤福本店や二軒茶屋餅に負けず劣らず渋い感じで、私もいたく気を引かれました。

 

そのお陰で、いつか行ってみたいと思いながら少し離れた位置にあるため訪れることのなかった斎宮跡方面へ、初めて足を運ぶこととなりましたから有り難いことです。

 

 

 

 

店内、右が販売所。

奥へとコの字になった小上がりで、お茶とお餅を頂くことができます。

 

ここで頂けるメニューは、こんな感じ。

へんば餅・1皿2個入160円

・・・・・・・5個入400円

 

さわ餅・・・・5個入 700円

・・・・・1皿2個入 280円

 

赤飯弁当・・・・・・・450円

黒砂糖餅・・・・・・・450円

 

私が事前にこのお店を調べている際、この中で最も気になったのは赤飯弁当でした。

それは、赤飯をお店で食べられるなら、お餅屋さんでちゃんとした食事を取れる、ということになるからです。

 

伊勢ではいつも、日中は参拝の進行で一杯一杯になって時間に余裕がほとんどなく、車移動で駐車場も必要になるため、昼食を上手く取ることが難しく思っていました。

もちろん、コンビニやファストフードで済ませれば簡単ですけれど、それは折角の伊勢で避けたい所ですし、かといって伊勢うどんは、あえてもう…

 

ということで、へんば餅もさることながら、私にとって赤飯は重要なターゲットとなりました(笑)

 

 

 

 

注文はまず「へんば餅」、そして店員さんに他のオススメを尋ねてみたら「さわ餅」ということでしたので、それらを1皿2個入で。

赤飯弁当も、ここで頂けることを確かめてからお願いし、奥へと進みます。

 

 

 

 

小上がりの正面に置かれているのは、三宝荒神と名付けられた馬の鞍(くら)です。

 

 

 

 

三宝荒神(さんぽうこうじん)

 

参宮街道で用いられた独特の乗り物で、

馬の鞍の上に一人がのり両側の格子枠(こうしわく)には

子供や荷物をのせるように工夫したもので、

馬には鈴やかざりをつけて参宮客を運んだといわれます。

 

この三宝荒神を使う様子の分かる絵が、へんばや商店の包装紙や説明書にあるようですけれど、私たちはお土産を買って帰りませんでしたので、↓こちらをご参照くださいませ。

 

 おいしいなごや/伊勢神宮おはらい町の名物へんば餅をおみやげにどうぞ

 

 

 

 

へんば餅由来

 

今を去る二百四余年前安永四年(一七七五年)に私より九代前の先祖が、

参宮街道宮川のほとりで茶店を設け餅をひさぎ始めました。

当時駕籠(かご)や三宝荒神(さんぽうこうじん)(馬上に三つの鞍を置いたもの)で参宮する人達がこの店に憩はれて、

ここから馬を返し参宮せられたため何時しかへんば(返馬)餅と名づけられました。

美味とは申しませんが、風情ある田舎の名物としてご賞味願い上げます。

へんばや 主人敬白

 

この「美味とは申しませんが」というのが、奥ゆかしくてイイですね。

もちろん、とて美味しいですから〜

 

伊勢参宮街道の最終宿場町「小俣」

 

へんばや商店本店がある伊勢市小俣町は伊勢志摩の入り口の町、清流「宮川」を挟んで伊勢と接し、旧参宮街道に沿いながら伊勢参宮街道の最終宿場町として知られてきました。

(中略)

当地は、古くから伊勢神宮とのかかわりが非常に深く、今から約1200年前には伊勢神宮領として離宮院がおかれ、伊勢地域の政治・文化・交通の中心地であったと考えられています。

 へんばや商店/名物 へんば餅/へんば餅の歴史

 

 

 

 

興味深げに店内を眺めながら、名物餅の到来を待つサチエ。

 

 

 

 

そうしてほどなく、お盆に乗った品々がお茶とともに登場しました〜

サチエが小食なため、私たちにとってはこれで二人前です(苦笑)

 

真ん中にへんば餅、右は冷やされて袋に入ったままのさわ餅。

さわ餅は、四角に切ったのし餅に餡を挟んだもので、白とよもぎの2種類あります。

 

左の赤飯弁当には、これも商品として売られている昆布佃煮が付いていますから、それによって弁当ということですね。

ほんのり温かくボリュームもあって、とても美味しく頂けました。

 

 

 

 

満腹になってくつろぐサチエ。

三宝荒神と記念撮影です。

 

 

 

 

季節の花、白い水仙が生けられていました。

ホッコリとする空間です。

 

 

こうして、ようやく満足たっぷりの腹ごしらえもできましたので、次は斎宮跡に建つ斎宮歴史博物館へと向かいます。

 

 

 

(つづく)→ 幻の宮への扉をひらく斎宮歴史博物館1〜2016冬至伊勢行(11)



 

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