「脳と方言と私」その5 | 福盛貴弘の脳炎日記

福盛貴弘の脳炎日記

日常生活で起きたことを素朴に書き記しています。
まずは、予告編2編をご覧ください。

読みやすさを考えて、1回につき20語にしてるが、結果として長々続いている。

その1からはじまって、今回で100語に達するが、まだ終わらない。

 

もう少し語彙数が少ないサイトにすればよかった。

では、つづき。

 

面白い大阪弁(関西弁)まとめ 五十音順

 

81.ど:理解○、使用◎    H

 「どアホ」が代表的だが、最近は使える相手がほとんどいない。そう言いやすいボケ役もいない。「どケチ」「どスケベ」は表立っては使いにくいが、裏でしょっちゅう言ってる。

 

→ 『大阪弁ちゃらんぽらん』「あんだらめ」を読んで その2

 

 

82.どつぼ:理解○、使用○    LHL

 昔どつぼにはまったと思っても、今から思えばどつぼではない。「つぼ」を「ど」で強調して、最悪の深みをあらわしている。なぜ、ど沼じゃなかったんだろう。

 

83どべ:理解○、使用×    LH

 これは「どべ」を使わないだけで、主に「べった」を使っていたから。「どんけつ」も言う。「べべた」はなんか泥臭い。「どべ」「どんけつ」の「ど」も強調の「ど」であろう。

 

cf. べった    LLH

 

84.どんくさい:理解○、使用○    HHHLL

 手際が悪いやつに「どんくさい」は、しょっちゅう言ってる。もちろん気のおけない関係でないと無理。女性の場合は「どん くさこ」。このアレンジは普及してないと思う。

 

→ 『大阪弁ちゃらんぽらん』「あほ」と「すかたん」を読んで その4

 

 

85.なおす:理解○、使用△    HHH

 言ってるかどうか自信がないが、全く使わないわけではないと思う。ただ、「しまう」の方がよく使う。なおすは修理するの方が先に浮かぶ。

 

→ 「脳と方言と私」その3 57.しまう

 

 

86.なんぎ:理解○、使用○    HLL

 「ややこしい」よりもっとややこしい状況や人に対して。困った人の度合いが割と高い場合に「なんぎなやっちゃなあ」。そう思える人はそこそこいてる。

 

→ 『大阪弁ちゃらんぽらん』「ややこしい」を読んで その1

 

 

87.なんしか:理解○、使用○    LLHL

 ほぼ無意識で使ってるので、むしろ思い出しにくい。「それはさておきとにかく」が適訳か。やかましい店が嫌いなら、「なんしか静かなとこがええ」。

 

88.なんぼ:理解○、使用○    LLH

 東京暮らしも10年こえると、値段を「なんぼ」て聞くことは減ってくる。飲食店なら「かんじょして」。店で買いもんでぞんざいな時にしか出てこない。

 

89.にくそい:理解×、使用×    HHLL

 思わず「なに変なこと言うてんねん」て言いたくなる。「憎らしい」「不細工」は思いつかない。下手するとニクソンと聞き間違えそうである。

 

90.ぬかす:理解○、使用×    HHH

 「なにぬかしてけつかんねん」「あほなことぬかすな」 冗談じみて出なければ、ゼミ生相手にでも使いにくい。真顔でこう言いたいのもいるが、大人なので。

 

→ 「脳と対応とことな」

 

 

91.ぬくい:理解○、使用○    HLL

 春は「ぬくい」よりはあったかい。ぬくいのは、熱湯ではない湯たんぽ。寒い中でほどほどにあったまるものに「ぬくい」が似合う。

 

92.ねん:理解○、使用○   LL

 しょっちゅう言うてる。「そやねん」「なんでやねん」など。こちゃごちゃ言うてくる奴を拒絶したい時に、「今、食べてんねん」「今、やってんねん」と使える。

 

93.はしり:理解○、使用△    HHH~LHL

 先物の意味ではなく、単純に「走る」の連用形転成名詞。でも、最近走ることもないし、子どもの運動会もないんで、ここ最近使った記憶がない。

 

94.ぱしり:理解○、使用○    LHL

 「使いっぱしり」の後部要素だけ独立した用法。全国的に使えるのではないだろうか。今は「ぱしり」より秘書と助手が欲しい。

 

95.ぱちる:理解○、使用△    HHH

 懐かしい~。子どもの時頻繁に使ってたなあ。でも、「ぱくる」の方が多かったかなあ。なお、私は万引きしたことはない。

 

96.ばったもん:理解○、使用○    LLLHH

 正規のブランドではない偽もんのことを言う。そうでなくても、安く変えたものに「これ、ばったもんやから」。「ぱちもん」もあった。その手のを売ってる店を「ばった屋」と言ってた。

 

97.ババ:理解○、使用△    HH

 ジャイアント馬場さんは分かっていても、どっかで頭によぎる。

 馬場文子さんとなると、子どもは大抵からかうだろう。

 

→ 「脳と方言と私」その3 44.こんばば

 

 

98.はよう:理解○、使用△。    LHL

 使わないわけではなく、使う時には「はよ」。伸びるともっちゃり感が出る。「せーやー」と伸ばす時でも、「はようせえやあ」ではなく「はよせえやあ」。

 

→ 「脳と方言と私」その3

 

cf. はよ    LH

 

99.ぴっぴー:理解○、使用△    HHHH

 これも「ぴっぴー」ではなく、「ぴーぴー」で使う。でも、下痢というのは実際には「ぴーぴー」といったかいらしいもんではない。

 

cf. ぴーぴー    LLHH

 

100.豚まん:理解○、使用○  LLHH

 肉は牛である。だから、豚は有標なので、わざわざ言わなければならない。

 すき焼きを牛すきと言う必要はなく、しゃぶしゃぶは豚のみ豚しゃぶ。

 

→ 「牛と牛肉と料理」

→ 「豚と豚肉と料理」その1

→ 「豚と豚肉と料理」番外編

 

 

 

 

 

その6につづく。

 

→ 「脳と方言と私」その1

 

→ 「脳と方言と私」その2

 

→ 「脳と方言と私」その3

 

→ 「脳と方言と私」その4

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【追記】

肉じゃがが豚だと違和感があるが、最近は慣れた。

なお、牛丼を肉丼とは言わない。

 

そういや、高校の時の同級生の「ぬくい君」は今何をしてるんだろうか。