『イタズラでしょ、寝なさい』と言いながらもイタズラなら他の家の玄関も鳴らされるのでは?
と耳を澄ましても何も聞こえない。
ピンポンダッシュでもういないのかもと思い、布団に戻ることに。
私と娘が布団に入った途端、『キン・コーン』とまた鳴った。
これは、イタズラにしろ誰かいる!と思い、今度はすぐに受話器を取り、
『はい?』と出てみた。耳を澄まし返事を待ったが、ザーという音が聞こえるばかり。
耳元で何か言われるのではと怖かったと、どんな奴が鳴らしたのか、
追い払わなければとすぐ受話器を置き、また玄関の隣の部屋のカーテンの所へ。
(この時点ではまだ、玄関に出る勇気は出ず)
しかし誰かいるには違いない。
どうしようか、とまた寝室に戻ろうとすると『キン・コーン』
ちなみに、時計を見ると二回目は3時ちょうど、3回目が3時5分だった。
で、これは絶対確認しなければ、と今度はちゃんと玄関のすりガラスの所まで行き、誰か外にいるか見ようとした。
覗き穴も覗いた。しかし誰もいない。
『一体なに!?』とテンパる私のところに娘も来て、同じくカーテンから覗いている。
変態とかがいたらむしろ喜ぶと思い、『大きく開けちゃいかんよ!』と言うと娘が、
『ママ、猫やん。猫がおる』と。
はぁ?と娘が指すほうを見ると、確かに大きな猫が、ずっと前からそこにいた様子でこちらを向いて座っている。
距離にして私たちが覗いてカーテンの前五メートルくらい先。
前足を揃え、じっと丸い目をこちらに向けている。
不気味な感じは全く感じなかったけれど、猫がじっと見る先に(玄関付近)だれか隠れているのかも、と思い
玄関を開けるのは怖いので、さらに横の浴室の窓から顔を出して玄関前を確認することにした。
前にも書いたけれど自分は霊とかより生身の人間の方が怖いと考えていたので娘に
『もしママが顔出して、その時に誰かに横から殴られたりしたら大声で叫びなさいよ』
と言ってから、顔を出してみた。
相変わらず猫はいて、私の家の玄関前を見ている。
玄関前、隠れられるものはない。しゃがんでいる人間もいない。
反対側もいないし、殴られもしなかった。
逃げた…?と思いながら玄関に行き、ドアを開けた。
この時、霊的なものの話では、開けると家の中に何か入っちゃうんだよねーと思いながらも開け、チャイムをチェックした。
見ると、ギュッと押し込まれた所で止まっている。
このせいか?と思いつまんで引き出し、すぐに玄関は閉めた。
機械の故障だと思いたいがまた鳴ると嫌なのでインターホンの音は最小にした。
そのあと、寝たような寝ないような感じで朝を迎えたけれど、たぶん鳴らなかった。
そして毎日インターホンが引っ込んでないか、夜は確認するようにした。
以来、二ヶ月ほどは鳴っていないのだけれど…
昨夜、深夜に小さくキン・コーンと鳴った気がした。
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