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「じゃじゃ丸撃魔伝 ~幻の金魔城~」 レビュー (ファミコン)

2018-02-16 21:00:24 | ファミコンレビュー
トップビューアクションRPG
開発も発売もジャレコ
1990年5月29日発売

あらすじ
『じゃじゃ丸』がいる『忍びの村』に月のない暗い夜、人の傷ついた侍がたどり着いた。

侍が言うには

「城が得体のしれぬ化け物に襲われ殿とさくら姫が連れ去られてしまった。
 その殿から国中の8つの霊器を集めた時、暗黒の伝説を食い止める力が生まれる曼荼羅を預かって来た。
 伝説の大魔獣の伝説が蘇る前に…殿と姫、そしてこの国を救ってくれ」

長老は大魔獣と聞いて驚く。

「地獄の僧侶が目を覚ます時…闇の魔獣が蘇る伝説の事か?」

と、そして『じゃじゃ丸』にこのように言って託す。

長老「良いかじゃじゃ丸!お前に、この忍びの分銅とこの曼荼羅を授けよう。
 わしはお前が光の力に守られておるような気がしてならぬ…
 同じ光の力を持つこの曼荼羅は、お前が扱う定めのようじゃ…
 さあ行くがよい。暗黒を打ち破るのじゃ!」



特徴
トップビューのアクションで画面端に行くと隣のフィールドに移行する方式。
敵を倒すとお金を落とし、一定数倒すと体力が少し回復する。(ハートはない)

十字キー:移動
Aボタン:分銅(『手裏剣』『爆弾』は購入して切り替える。それらは残弾制)
Bボタン:霊力使用(霊力を消費)
スタートボタン:メニュー画面

後、この時期のジャレコゲームの多くと同じように大きめのソフトでケース付。




左:ケース付
右:ソフト+ケース外し


得点は40点

良い所
・特になし

悪い所
・「ゼルダの伝説」と酷似
・通常の回復が困難
・敵の挙動
・ボリューム不足


悪い点の解説
・「ゼルダの伝説」と酷似

似ている点

「セーブデータ選択画面」(データが上部に3つあり、その下に名前登録と削除がある)
「瀕死時『ピーピー』とアラームが鳴る」(敵の攻撃1発で死ぬという時)
「ボスを倒したときに出るアイテムを取ると最大体力が増えて全回復※」
「ゲームオーバー時の選択画面」

※「ゼルダ」の場合はボスを倒すと『ハートの器』が出て最大体力が増えて
 その奥にある『トライフォース』を取る事で全回復という運びになる。

・通常の回復が困難
「ゼルダの伝説」では購入する薬の他に、敵を倒すと『ハート』や『妖精』が出た。
『ハート』はかなりの頻度で出るからかなり回復するが
本作では購入する薬の他に一定の敵を倒さなければならずかなり面倒。

・敵の挙動
敵が動きを止める事が多いのだが
倒しに行こうとした途端素早い動きを始めてこちらに体当たりなんてケースは多発する。
いやらしい動きをするって所である。
かなり鬱陶しい。

・ボリューム不足
初見で通しでプレイして4~5時間以内でクリアできるであろうというのは
アクションRPGとしてはボリューム不足ではないだろうか?





個人的にゲーム中盾を購入する事が出来るのだが…
忍者が盾を持つというのは圧倒的に似合わない!

このゲーム、早い話が

「ゼルダのじゃじゃ丸くん」

って感じである。
その為、何をやるにも「ゼルダ」と比較しがちになってしまうというのは悲しい所ではある。

一応、「ゼルダ」よりも優れている点と言えば
「自キャラの操作は滑らか」って点と「画面端のスクロールは速い」って点だろうか?

ただ謎解きなんかも「ゼルダ」と比べて少な目で探索する要素は乏しく寂しい。
本作は謎解き要素は乏しい分、敵を倒す方に特化しているという印象。

だから敵を倒して行く爽快感をウリにすべきなのだが…
とは言ってもほぼ『分銅』一択って感じになってしまって攻撃の幅が狭い。

例えば
購入して使用する
Aボタンの『手裏剣』や『爆弾』は数に限りがあるし

Bボタンでの幾つも忍術を使えるようになるが
回復するのがアイテムでの『霊薬』か『宿』か『ボスを倒す』の3択しかなく
多用するって訳にはいかない。
敵を倒していれば体力が増えるけど微回復なのでプレイしていて当てにはならない。
というか色々覚えても結局、回復一択になってしまうんだよな…


仮にそれらが解決されても
だけどプレイしていくにあたっては
悪い点で指摘したように敵の動きにイラつかせられるので
敵は基本、無視して先を急ぐべきなんだよなぁ…
そのダンジョン内での敵をすべて倒すと

「『地図』『コンパス』などのダンジョンアイテムやら鍵や爆弾などのアイテムが出現する」
「閉じられたドアが開く」
「ブロックを動かす事が出来て階段が出現する(出ている階段に入れる)」

と言ったゼルダ要素はないのだから…
敵を相手にして体力を減らすぐらいならとっとと進め!!
ただゼルダのように『ミンナニナイショダヨ』などと言ってお金をくれる奴はないので
(『ドアイノシュウリダイヲモラウゾ』の罰金ジジイもいない)
敵を倒し続けて金を貯める必要が出て来るので倒しやすい敵を見つけて
そこで繰り返し敵を倒して金を稼げって所だろうか?


単体のゲームとしては決して悪くはないが
4年前で発売された「ゼルダの伝説」という先輩が偉大過ぎるという所だろうか…

比較されるのは目に見えているんだから折角だから思い切った事をやっても良かった気がするんだけどね。
手裏剣は一度買うと無限に使えるとかね。
で、敵も武器の相性があって効く武器、効かない武器があったりとか…
新感覚を味わわせるぐらいしてもらわんとねぇ…
爆弾分銅とか投げ分銅とか分銅に種類を持たせるとか…


本作は「ゼルダ」抜きにして考えても特筆すべき点もない。

可もなく不可もない無難なゲーム。

といった所だろうか?





ここからがネタバレ























エンディング、忍びの村に戻って

なまず大夫「じゃじゃ丸、良くやってくれた!
 お前の勇気は、眩しい太陽の輝きのごとく
 悪長たちの力を封じ込め、この世の秩序を地戻したのだ!!」

さくら姫「じゃじゃ丸!お帰りなさい。
 きっと帰って来てくれると信じていたわ。…くすん…」

殿「良くやってくれたぞ
 お前の力 お前の勇気はわしの誇りじゃ」
 わしらの城は崩れ去ったが明日からまた、新しい国造りに励むとしよう」

長老「じゃじゃ丸。よくぞ帰って来てくれた。
 …わしは、今、気が付いたのだ。
 …いつごろからか…
 人々の心に…争いや、深い悲しみや、闇の中に潜む何かに対する強い恐怖が…
 ゆっくりと広がっておった事を…」
 そして、それら人々の恐れの心が、大妖僧の暗黒の力によって…
 見るもおぞましい魔物に作り替えられようとしていた。
 …あの、大魔獣にな。
 だが、何者にもくじけぬお前の心が暗黒を打ち破ったのだ…
 …わしらはこの事を深く心に刻んでおくことにしよう。
 そして、再び、暗黒の力が、我らの前に立ちはだかろうとも…
 くじけることなく、真実を見つめる事を…」




ラスボスを倒して良かった良かった。
今後、敵が現れても戦おうというような
ありがちなエンディング。

にしても折角、オープニングで1枚目が出て来るんだから
エンディングでもみんなが喜んでいるような1枚絵を出してくれればなぁ…

特にパッケージのカワイイ「さくら姫」が1枚絵として出てこないのが残念!
前作までは可愛くないわけではないが田舎娘っぽいデザインが多かった。
本作は美少女って感じだったから余計に。



ラスト期待したのになぁ…
何でゲーム内1枚絵が最初のリアルな顔の長老のジジイだけやねん!

コレと言って気の利いたオチも思いつかないゲームやなぁ…

しかし、シリーズ前作の「じゃじゃ丸忍法帳」はドラクエ1や2と桃太郎伝説に似ていたのに本作もねぇ…
ただ劣化コピー状態なのは実に悲しい所だわな…




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