「自分婚」する女性たち

 
けさは、最近アメリカで注目されている、ある“結婚”についてお伝えします。

世間には同性婚などさまざまな結婚の形がありますが、今日(19日)ご紹介するのは『自分婚』です。」

丹野
「初めて聞く方も多いと思いますが、その名のとおり自分自身との結婚なんです。」

山澤
「この『自分婚』は、新しい形の結婚としてメディアでたびたび取り上げられています。

 
米の女性たちが「自分婚」をする理由

山澤
「スタジオには、アメリカの社会や文化に詳しい、慶應義塾大学教授・渡辺靖さんをお招きしました。
自分婚、私全然聞いたことなかったんですが、リポートの中でその理由として、“結婚しないと一人前ではないといわれる”“何故結婚しないの?という質問に少しうんざり”という言葉が出ていましたけれども、この自分婚、法的な効力は無く、あくまでも決意表明をするためのパーティ・儀式ということですけれども、なぜこうした女性のように自分婚をする人たちが増えているんでしょうか?」

慶應義塾大学 教授 渡辺靖さん
「まず、女性の社会進出が進んで人生の選択肢が増えたんですけれども、その一方で、キャリアのある女性が家庭を持つか、そのまま仕事にまい進するかという葛藤も増したということがあると思うんですよね。そして、仕事を選ぶにしても、実質的に働く上での見えない壁、『ガラスの天井』といわれているものがアメリカにもまだあると。なので上昇志向の強い女性というのは、権力欲が強いというふうにレッテルを貼られて、それがフラストレーションになっているということもあると思いますね。さらには、先ほどのぺトラさんとエリカさんのように、従来の価値観を持った家族や友人から、いろんな『雑音』が聞こえてくるということもあると思います。最近では特に、SNS、ソーシャルネットワークを通じて、自分と他人を比較してしまう。現代社会では自分を愛することが難しいというふうに作家のサッシャさんはおっしゃっていますけれども、要するに友人とか同僚と比較を迫られるような場面も増えて、そんな中で自信を失ってしまうと。そういった中で、自分の決意表明といいますか、自己肯定の場として、自分婚というのがはやってきているということだと思います。」


 
聞いたことがない概念だけに、引用が長くなってしまったが、自分婚をすることで「いつ結婚するのか」という問いも無くなるし、自分の決意にもなるって感じなんだろうか。

独身がこれからますます増えてくるとそのうち結婚について聞かれることも少なくなってくるかもしれない。そうなると、自分婚も結婚の要素が削られて、個人の決意表明パーティーみたいになっていくかもな。

この概念が本格的に日本に持ち込まれるかはわからないが、何らかの影響はあるかもな。