レッスンのとき、私がボールを送る直前に、前屈みになってバタバタと足を動かす人が多いです。
これは必要ないというか、中上級ぐらいまでのレベルだと邪魔でしかない。
やってる本人は、ボールに動きを合わせるためだと思っているようですが、これが怪しい。
だって、私がいきなり深いボールを送ったり、「フォア」と言ってバックにボールを送ったりするとミスするからです。
「どうしたんですか?」と聞くと、「コーチがいきなり違うところにボールを送るからビックリしました」と言います。
ね、変でしょ。(ただ足を動かしているだけか、本当にボールに合わせるために動かしているのかは、見ればすぐにわかります。)
素人はしっかり動いて隙を作ります。
この「隙」とは、「隙=動けないところ」という意味です。
肘も膝も曲げていれば、曲げることはできません。前屈みでいれば、後ろに動きにくい。
足をバタバタ動かして、隙だらけです。
ストンと立っていてください。
立っているだけだと、隙だらけだと思う人が多いです。
これは違うんです。
人は、2本の足で立つことにより「とても不安定=どの方向にも移動しやすい」という状態を作ります。
みんなは立つことが当たり前になっているので、この体勢が特殊であることを忘れている。
立っていること自体が隙がないのです。
立っている状態を崩した瞬間から隙ができます。立っている状態を崩した分だけ隙ができます。
動きたいなら、その直前にストンと立ってください。
この「ストン」とは、身体の長軸を地面にできるだけ垂直にするということです。踵側の体重のあり方で、最も地面を強く押せるように立ちます。
(「猫背で爪先側の体重ではない」「立つにも種類があるので注意」ということ。)
この体勢は、特に動きやすい方向はないが、どの方向にも、まあまあの動きやすさがある。
テニスのように「前後左右に動かなくてはならない+ラケットを振らなければならない」という状況があるスポーツには、この「どの方向にでも、まあまあの動きやすさ」が大事です。
「特に動きやすい動きがある」という場合は、要注意です。