静岡県静岡市葵区沓谷(くつのや)の愛宕山城(あたごさんじょう)は、標高約90mの愛宕山に築かれた山城です。

別名は、愛宕砦(あたごとりで)・茶臼山砦(ちゃうすやまとりで)・長沼塁(ながぬまのるい)。

鎌倉時代初期に、御家人 長沼五郎宗政が築いたとされています。

戦国時代(室町時代後期)の永正元年(1504年)、駿河守護の今川氏親(いまがわ うじちか)が愛宕山城を拡張。

戦国時代(室町時代末)の永禄11年(1568年)、甲斐(山梨県)の戦国大名 武田信玄が今川氏の領国 駿河(静岡県中部)に侵攻。

武田氏は愛宕山城に陣をおいて、今川氏と同盟関係であった北条氏の進軍に備えました。

安土桃山時代の天正10年(1582年)、徳川家康が愛宕山城を支配。

天正13年(1585年)、徳川家康が駿府城の北東に位置する愛宕山城の本曲輪へ、鬼門除けとして京都の愛宕神社を勧進。

愛宕山城 本曲輪(愛宕神社)
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 史跡整備されていないので、探訪は自己責任で!!

徳川家康が築城 駿府城二ノ丸
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鎌倉時代 長沼五郎宗政の居城
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愛宕山城の地図
静岡県静岡市葵区沓谷城山

アクセス
・東名高速道路 静岡ICの北東
・静岡鉄道 長沼駅より徒歩約15分

谷津山自然公園 全体見取り図
 ハイキングコースとして人気の谷津山自然公園北側の愛宕山が、愛宕山城跡(赤丸内)です。
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愛宕神社の参道
 本曲輪(本丸)に鎮座する、愛宕神社の参道。
別名「鬼の鐙」(おにのあぶみ)と呼ばれ、一夜にして石の坂道が出現したという伝説があります。
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空堀
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三の曲輪?
 ストレッチベンチや健康遊具が、設置されている公園です。
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案内板(愛宕山城の縄張り図)
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赤線内が、愛宕神社が鎮座する本曲輪。
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本曲輪(愛宕神社) 
 安土桃山時代の天正13年(1585年)、徳川家康が駿府城の北東に位置する愛宕山城の本曲輪(本丸)に鬼門除けとして創建。
標高約90m
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参考文献
・『静岡県文化財調査報告書 第23集 静岡県の中世城館跡』静岡県教育委員会文化課 1981年3月1日